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ごめんなさい……。  作者: 二階堂隆一
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一話

――私が自殺した理由をここに書いておこうと思います。

 本当は別に遺書なんて必要ないのですが、私が死んだあとに、その死んだ理由をめぐってたくさんのひとが悩み、考え、傷つき、悲しみ、苦しみ、死んでからもみなさんに迷惑をかけてしまうような気がしましたので、念のため遺書という文章を死後のために書き遺しておこうと決めたのです。

 私が自殺をした理由は、次に記す通りです。


一、自分のことが嫌いだから

二、なにもかも思い通りにいかないから

三、生きることに疲れてしまったから

四、未来に希望がもてないから

五、毎日毎日同じことの繰り返しだから


 以上、五つの理由をもって、私は自殺をすることを決意いたしました。

 どれもこれも抽象的な内容ではありますが、そのなかで一番の自殺理由は、二番目に書いた「なにもかも思い通りにいかないから」です――


 私はキーボードを打つ両手をとめ、熱い紅茶をすすり口にふくんだ。

 天井を見上げ、あれこれ考えてみる。

「なにもかも思い通りにいかない……」

 最初に思いついたのは、やはり雅彦のことだった。

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