第25話 ミーナちゃんに、してもらっていた。
「ねぇ、やっぱ、やめない?」
僕はソファに横たわりながら、弱々しく抵抗を試みた。
「ご主人様、潔くミーナの相手をなさってください」
「ご主人さま、よろしくっ!!」
ミーナが元気よく声を上げる。猫耳がぴんと立ち、やる気に満ちていた。
「じゃあ、お願いするけど……」
「もう少し嬉しそうな顔をしてはいかがです? ミーナの初めての相手なのですから」
フェリシアが、どこか楽しそうに言う。
「いや、だから、困るというか」
「ごちゃごちゃ言ってないでさっさと準備してください」
「じゃあ、よろしく?」
「うんっ! 頑張る!」
ミーナが意気込む。その手がぎゅっと力強く握られていた。その力強さが怖い。
そう、今日は僕がミーナに奉仕してもらうが、彼女は初めてだというから心配なのだ。たとえ、フェリシアが監督するとしても。
「ミーナちゃん、デリケートな部分ですから、十分に優しくして」
「こ、こうかな……?」
「そうそう、どうですか、ご主人様?」
ミーナの手つきは、おぼつかないながらも丁寧だった。
「うん、悪くないかも……あ、そこ、少しだけ強めにこすって」
「このくらい?」
「そうそう、いい感じ、上手上手……」
「よ、よかった……」
ミーナがほっとしたような声を出す。尻尾がゆらゆらと嬉しそうに揺れていた。
「ほら、片方だけじゃなくて、反対側も」
「うん!」
僕とミーナが少し体勢を変えて、反対側もやる。
「あー、気持ちいいかも……」
ミーナの手つきが、だんだん慣れてきたようだ。心地よさに、つい目を閉じてしまう。
「あ、油断すると……」
「いつっ!!」
してもらっているところにチクリと痛みが走った。
「ほら、ミーナちゃん、気をつけないと」
「ごめんなさい! 痛かった?」
「だ、大丈夫だから、気にしないで。ありがとう、随分スッキリしたよ」
「うん!!」
ミーナが満面の笑みを浮かべる。
「最後に穴の周りを拭って終わりです。お二人ともお疲れ様」
「ふぅ、緊張したぁ」
ミーナが大きく息を吐いた。猫耳がへにゃりと垂れる。
「次もあたしが耳掃除してあげるね、ご主人さま!」
その笑顔を見ていると、断れそうにないなー。
僕は苦笑しながら、スッキリした耳を触った。




