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28. 『ルカ様の生き様を“絵本にして教科書にしたい”と国から正式にお願いされました』

ある朝──。

公爵邸に、金の封蝋が押された文書が届いた。


【魔法文化省より】

件名:《国民情操教育絵本・特別枠》企画提案


「ルカ・エインズレイ様のこれまでの軌跡を、絵本化したいと存じます。

読者年齢:0歳〜999歳まで。

対象:全国民。魔物含む。」


 


ガルド

「全国民てなんじゃ……しかも魔物含むて……」

エリオット

「つまり全生命対象よ。もはや聖典レベルね」


 



 


僕は、ミミルと一緒に書斎にいた。


「ぼくの人生……まだ5年くらいだけど、絵本にしていいのかな?」


ミミル「ぴぃ……」(いいと思う)


「でも、まだまだ何にも知らないし、たくさん間違うと思うよ?」


ミミル「ぴぃ」(でも、間違える姿こそ、やさしい)


 



 


後日。

王都から絵本作家が10人ほど派遣され、僕の密着取材が始まった。


──起床風景(ミミルにちゅってして起きる)

──園までの道(周囲の園児が勝手に護衛隊)

──昼のおやつ時間(全員が同じものを食べて涙)

──語録の誕生(言葉が自然に魔力で記録される)


 


記者A「“心の動き”が、まるで詩ですね……」

記者B「この子、やさしさが“空気感染”してる……」


 



 


そして、完成した見本誌が屋敷に届いた。


絵本タイトル:『ちいさなての、まほう』

帯文:「5さい、転生者。やさしさで世界を照らす、ルカ様の日々。」


内容構成:

1章:生まれた日と、ミミルのこと

2章:初めての言葉「ありがとう」

3章:空中庭園と“涙のクッキー”

4章:語録と、だれかの心を守る日々


 


僕はそれを読みながら、そっとミミルを抱きしめた。


「……これが“ぼくの一部”になるなら、うれしいな」


ミミル「ぴぃ」


 


その日から、全国の保育園・小学校・魔法学院で

“朝の読書時間”にこの絵本が使われるようになった。


【読者の声】

「毎朝1ページ読むだけで、泣ける」

「子どもより先に親が泣く」

「読後、子が兄弟に“ごめんね”って言い出して尊すぎて倒れた」


 



 


そして、明日の語録にはこう記される。


『ぼくのことを知ってくれて、ありがとう。

それって、ぼくがここにいていいよって言ってくれたみたいで、うれしかった』


──その言葉に、また一冊、絵本が生まれるのだった。


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