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27. 『“ルカ様になりたいです!”が園児の将来の夢1位になり、先生が本気で悩みました』

園では、年に一度のイベントがやってきた。


「将来なりたいもの発表会」


「みんな、自分の夢を発表してみましょうね〜!

なんでもいいんですよ〜! おまわりさんでも、魔法使いでも、騎士でも!」


先生はニコニコしていた。

……そう、発表が始まるまでは。


 



 


トップバッター:ユリウス(ツンデレ王子園児)


「ぼくの夢は──“ルカ様になること”です!!」


先生「……えっ」


 


2番目:レオン(脳筋系純情園児)


「ぼくも! ルカ様みたいに、みんなを笑顔にできる男になりたいです!」


先生「いや、ルカ様は“存在”であって“職業”では……」


 


3番目:ノア(インテリ系やさし男子)


「ルカ様になるのは無理なので、せめてルカ様の専属絵本係になりたいです」

(※職業として成立していない)


 


──そのあとも。


「ルカ様の服を作る人になりたいです」

「ルカ様を守る王国を建てたいです」

「ルカ様の声を保存して研究したいです」


 


先生、ついにホワイトボードにでかく書いた。


『ルカ様はなれません!』


 



 


その日の午後、職員会議が開かれた。


議題:

・将来の夢が“ひとつの存在”に集中することの是非

・“ルカ様”を職業として扱うかどうか

・ルカ様本人に“夢の多様化”をお願いすべきかどうか


 



 


その頃──空中庭園では。


僕はミミルと星見塔で静かにおやつを食べていた。


「……みんな、夢が“ぼく”になるのはちょっと困るけど……」


ミミル「ぴぃ」(でもうれしいでしょ?)


「……うん。ちょっとうれしい。ちょっと、だけね」


 


その日の語録は、園に静かに貼り出された。


『ぼくにはなれないけど、きみだけのやさしさで、世界をまもれると思うよ』


 


──園児たちはそれを読み、次の日から夢をこう言いかえた。


「じゃあ、ルカ様“みたいに”なりたいです」

「ルカ様を見て、自分の優しいとこを育てます!」


 


先生は静かに泣いていた。


「これ……教育じゃなくて、“浄化”ですよ……」


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