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24. 『魔法植物学者がルカ様の“波動”を再現した花を開発し、街が優しさに包まれました』

その日、屋敷に訪れたのは──


ぼさぼさ髪、丸眼鏡、白衣に魔力染みが点在した男。

肩には小さなサボテンをのせていた。


「はじめまして、魔法植物学者のクラリオですぅぅぅ!!」

「……うるさい」パパの第一声


 


彼が取り出したのは、小さな鉢植えだった。

淡い桃色に、うすく金が混じった花弁。

触れた瞬間、ほんのりと懐かしい気持ちが胸に広がった。


「──これ……なに?」


「“ルカ様の魔力と感情波”をもとに設計した、完全新種です!」

「名付けて、《ルカリス》──癒しと希望の花です!」


 



 


【魔法植物学会公式発表】

・新種名:ルカリス(Lukaris)

・特性:見るだけでリラックス、香りで安心、触れると幸福感上昇

・開花条件:愛情がそばにあること


・魔法省・教育省・保健省 共同推薦 → 全国に配布開始!


 



 


その数日後──


王都の通学路、公園、病院の花壇、役所の玄関……

あちこちで《ルカリス》が咲き始めた。


「朝からルカ様の香り……職場行く元気出た……」

「花見て泣いたの初めて」

「この花、なんか“だいじょうぶだよ”って言ってくれてる気がする」


──全国が、ふんわりと優しさで包まれた。


 



 


そんな中、屋敷のバルコニーに花を植えたママが言った。


「ルカ、どう? みんな、あなたのことを想って植えてるのよ」


「……うん。うれしい。

でも、ぼくはそこにいられないから、ちょっとだけさみしいかも」


 


その夜、僕は空中庭園に咲いた《ルカリス》をひとつ、そっと摘んで枕元に置いた。


「みんなのとこには行けないけど、ぼくのこころは、ちゃんと届いてるといいな」


 


──この日以降、《ルカリス》は“癒しの国家花”として認定され、

市民が自ら手入れし、花に語りかける文化が芽生えた。


一部の園児はこう言った。


「この花からルカ様の匂いがする……」

「もうこれと結婚していい……?」


 


パパはその話を聞いてこう呟いた。


「全国が……全部……うちの庭みたいになってきたな……(苦悩)」


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