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23. 『ルカ様が手づくりクッキーを配ったら、園児たちが次々と泣き崩れて保護者説明会になった』

その日は、ちょっと特別な日だった。


昨日、先生がこう言っていた。


「今週は“ありがとう週間”だから、誰かに感謝を伝えることをしてみましょうね〜」


それを聞いて、僕はひらめいた。


「じゃあ、ぼく、クッキーつくる!」


 



 


ママと一緒にキッチンで、

小さな手で粉をまぜまぜ、ミミルを見守り係にして。


魔法で温度管理、雑菌除去、アレルギー確認、味覚最適化。

さらに──


「……“たのしい”って、気持ちも入ってくれたらいいな」


僕は手を合わせて、最後にほんのすこし“気持ちの魔法”を込めた。


すると、ミミルがぽわっと光って──

焼き上がったクッキーは、ほわんと優しい匂いに包まれた。


 



 


翌朝。

登園後、僕は小さなかごを持って、園児ひとりひとりに渡していった。


「はい、これ。ありがとうのクッキーだよ」

「う、うわ……ルカ様が……手渡しで……!」

「え、今ぼくに微笑んだ!? えっえっえっ」


 


そして──昼食後、いよいよ「クッキー実食タイム」開始。


 


ユリウス「……ひとくち目で、ママの味がした……!」(ぼろぼろ)

レオン「口に入れた瞬間、“おまえは大丈夫”って聞こえた……!」(号泣)

ノア「これ……感情が……再構築されて……る……!」(震)


 


──園児全員、涙腺崩壊。


 


あまりの光景に、園の先生が慌てて保護者へ連絡を入れる事態に。


「はい……全員号泣してまして……ええ、クッキーで……」


【その日の保護者説明会 内容】

・配布クッキーの材料はすべて安全(国家検査済)

・問題はなく、むしろ“あまりにも心に効いた”ための反応

・食べた全員が精神安定+幸福度上昇、軽度のトラウマが浄化された子も


 


園長が最後に言った。


「ルカ様の料理、もはや薬膳……いや、祝福ですねこれは……」


 



 


その日の夜、僕はミミルにぽそっと話しかけた。


「みんな、ないてたけど……ちょっとでも、あったかいきもちになってたらいいな」


ミミルはふわっと光り、いつもより長く僕の腕の中にいた。


 


──この日以降、「ルカ様レシピ本を作ってほしい」署名が国民から4万件を突破する。


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