0.プロローグ
「ミミルがいないの……?」
涙目でそうつぶやいた僕を見て、
騎士団も、魔法団も、王宮も──全員が本気を出した。
前世は政治家の家に生まれたけど、
愛されるどころか、身体目当ての大人ばかり。
最後はストーカーの担任に殺された。
でも今世では……
「ルカは、僕らの宝物だよ」
目を覚ました僕は、
最強の父と美しい母に全力で愛されていた。
全員190cm超えの“男しかいない世界”で、
小柄で可愛い僕(とウサギのぬいぐるみミミルは、今日も溺愛されてます。
魔法全属性持ち? 知識チート? でも一番すごいのは──
「ルカ様、可愛すぎて息ができません……!!」
これは、世界一ちんまい天使が、世界一愛されるお話。
「ねえ、先生。……僕、死んじゃうの?」
薄暗い教室。
首筋にナイフを当てながら、担任は笑っていた。
「やっと、僕だけのものになるね……ルカ君」
……やっぱり、助けてなんて、もともと無理だったんだ。
親も、学校の先生も、友達も──
みんな、僕の身体や金にしか興味がなかった。
生まれ変わるなら、ただひとつ願いたい。
「誰か、僕を“人として”愛してくれますように」って──
そして、僕は死んだ。
次に目を覚ましたとき、
大きな腕が僕を優しく抱き上げていた。
「可愛いな……! 世界一だ……! 俺の息子だ……!!」
顔が近すぎてびっくりするほど、でっかい人。
だけど……なんか、あったかい。
「……この子は、私たちの宝物よ」
銀髪の綺麗な人が、微笑んでくれた。
僕は心の中で呟いた…
「──はじめまして。ルカです」
この瞬間から、僕は“世界で一番愛される存在”になった。
小説初心者が自分の欲のために自己中に書きます。不定期ですが。ご都合主義万歳。blが苦手な方は回れ右して下さい!大好物の方はcomeback