3/4
第3話 愛の神ラブメイトの物語
愛の神ラブメイトは、愛を大事にしていた。
愛は素晴らしい物であり、愛は人を幸せにしたり、心を癒す。
そう信じていたからだ。
だから、ラブメイトは積極的に、だれかれ構わず恋を成就させる。
神も人も関係なく、身分も立場も関係なく。
その結果、恋が成就した者達は、みな幸せになる。
しかし、場合によっては悲劇の引き金になる事もあった。
片思いをしていた誰かが命を絶ったり、身分差や価値観の差がある男女は、結婚後に衝突する事が多くなった。
ラブメイトは浅はかな行動の結果を目の当たりにして、ショックを受けた。
それからもラブメイトは、愛の神で在り続けたが、状況や立場を無視して男女を応援する事はなくなった。