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不遇スキル音魔法

作者: チュッポ

拙い文ですが、こんなの読みたかったと思ってくれる人がいたら嬉しいです。

とある病院の一室に1人の男がベッドの上にいた。


?「……天才と持て囃され、天狗になったかな。あぁ…

もっと色んな場所で音楽をしたかった…。」


天才音楽家、現代のバッハ等と呼ばれていた男。大田一

医者から癌と宣告され、数ヶ月後その生涯を終えた。




……はずだった。




一面真っ白の世界に「大田一」の魂はあった。


一「……ん?ここはどこだ?」

「さっきまで病室にいたはずだが……まさか?!」


?「そのまさかです。大田一さん。ここは神界、所謂神達が

いる場所です。」


一「誰だ?…ってお約束はした方がいいのかい?」


?「ふふっ。ええ、お約束をした方が自己紹介も楽でしょう?異界の神でエリアロールと言います。」


一「……異界の神…ね、なるほど?大体理解した。」


エリアロール「それはよかった。まぁ簡単な話私の世界に

大田一さんあなたを招待したいのです。」


一「勇者はやらんぞ。」


エリアロール「ええ、勇者などではなく娯楽としての音楽を伝えて欲しいのです。」


一「音楽?……わかった。できる限りでいいのなら。」


エリアロール「ありがとうございます、では、早速行きましょうか!」


一「は?ちょっ待て待て、流石に何もなしだと簡単に死ぬぞ。2度目は流石に寿命で死なせろ。」


エリアロール「あぁ!うっかりしてました。異世界テンプレセットを渡しておきますね、ついでにこのスキルも。」


一「あぁ、ありがとう。」


エリアロール「では、改めまして、ようそこラムダルへ

あなたの旅路に祝福を」




―――――――





一「…………お?ここはどこだ?エリアロールと話をして…あ!思い出した、転生して…ん?この体誰だ?」


コンコン


メイド「アルベルト様、起きてられますか?」


アル「……あ、あぁ、起きてる!(俺はアルベルトって名前なのか)」


メイド「では、朝食の用意が出来ましたのでリビングまで来てください。…」


アル「わかった、今行く。」


アルベルトは転生したと思っていたが、魂がこの体に転移したことに気づきエリアロールにため息を吐いた。


アル「(…あのポンコツ女神、うっかりしすぎだろ)……。」


メイド「着きました。」


メイドに案内された場所はお世辞にもここで飯を食べる場所ではないだろうと思うような贅を凝らした部屋であった。


アル「(なんだこれ!…目がチカチカする)…ッ!」


?「どうした?アルベルト、早く座れなさい。」


アル「……は、はい。父上」


?「おはようアルちゃん。今日は楽しみね。」


アル「…?はい、母上。楽しみです」


何が楽しみなのか理解出来ていないが、話を合わせることにした。


父「アルベルトは私とリーザの息子なのだ。お前の兄2人のようにいいスキルを授かるに決まっている。」


母「そうね、当たりのスキル炎魔法でしょうね。」


アル「はい。(…スキル?今日それがわかるのか)」


朝食を終え、先程話していたスキルを調べるため

教会へ向かうこととなった。



ガタ ガタ ガタ ガタ


アル「……(馬車ってこんな揺れるのか)ッ!」


父「どうした?緊張でもしてるのか?」


アル「…は、はい。少し」


母「大丈夫よ、アルちゃんなら。」


アル「は、はぁ…。」


父「…もう着くぞ。」


馬車の酷い揺れを感じながらようやく教会へ着く。

周りを見ると自分と同じような子供が何人かいた。


司教「それでは、これよりスキルを調べる。順番に1人ずつ前に来るように」


スキルは炎、水、風、土の順番でいいとされており、それは貴族、平民どちらも同じであった。


少年「…いいスキルが来ますように!」


司教「…君は風魔法だな。」


少年「炎魔法じゃないのか……。」


司教は次々にスキルを調べていき、最後にアルベルトの番となった。


司教「君で最後か。うむ、……ん?これは。」


父「どうしたのかね、司教様」


司教「あぁ、いや、君のスキルは【音魔法】だ」


アル「…はい。ありがとうございます。(音魔法?誰も出なかったけど、レアなのかな?)」


父「…なんだと?音魔法だと?……カルム家から恥さらしが出てしまうとは…。」


アル「え?恥さらし?(音魔法ってハズレなのかよ!)」


母「…ッ!有り得ない。」


父「すぐに家に帰るぞ。それから司教様、どうぞこれを」


司教「えぇ。わかりました。」


スキルを調べてもらったお礼にしては少し多いように見える

金を父は司教に渡していた。

帰りの馬車の中は誰も喋らず、父はイライラし、母はこちらを睨みつけるように見ていた。


そして、帰宅し父上が家族全員を集めた。


父「…今回のスキル調べでアルベルトが不遇スキルの持ち主だとわかった!」


「「「「………ッ!」」」」全員


アル「…え?」


父「カルム男爵シュルツが宣言する、アルベルトお前は今6歳だが、12歳になったら貴族席から抜け、冒険者として生きて行け。」


アル「……待ってください!不遇スキルってどういうことですか?」


父「話は以上だ。」ガタッ!



一方的に話をしてシュルツは去っていった。

すると、次男のドルンが話しかけてきた


ドルン「アルベルト、不遇スキルとはな。お前にお似合いだな。ハッハッハ!」


アル「ドルン兄う…グハッ!」


ドルン「もうお前が俺を兄と呼ぶ資格はなくなるんだ。馴れ馴れしく呼ぶな!」


アルベルトはいきなり腹を蹴られうずくまり、ドルンは更に攻撃しようしていると


「もうやめろ。ドルン」


ドルン「…チッ!キース兄上。わかりましたよ。」


もういうとドルンは渋々ながらも部屋を出ていった。


アル「……ッ!(いってぇーなぁ。くっそ)」


キース「大丈夫か?アル。」


アル「あ、はい。大丈夫です。」


キース「そうか……(ボソッ)俺だけはお前の味方だからな。」


アル「!はい。ありがとうございます。」



こうして、最悪な転移一日目が終わった。

だが、アルベルトは悪いようには考えていなかった。


アル「…(不遇スキルって言ってたけど、元々魔法なんて使えなかったし、使い方次第じゃないのか?明日から使い方学ばないと、6年なんてあっという間だ。)」


明日からの計画をベッドの上で考えていると徐々に意識が薄れ夢の世界へ入ったのだった。



―――――――


翌日、アルベルトは早速魔法の使い方を…とはならず

まずは体を鍛えること、それと並行して魔力操作の

訓練をすることにした。


アル「よろしくお願いします。」


騎士「アルベルト様!こちらこそよろしくお願いします。」

「ではまずは、体力作りから、外を私がいいと言うまで走ってください。」


アル「…え、あ、はい。わかりました。」


アルベルトは前世でかなりハードなスケジュールで

演奏をすることもあり、体力は自信があった。

だが、1時間もすると


アル「……ぜぇ、はぁ、ぜぇ、はぁ。…。」


騎士「アルベルト様、もうひと踏ん張り頑張りましょ!」


アル「…は、はい。(…死ぬって、俺まだ6歳児!)」


騎士「ラスト1周ラスト1周!(…凄いな…30分いや、15分走れればいい方だと思ったが、これは鍛えたら化けるな)」


「はい。お疲れ様でした。」


バタンッ!アル「…ぜぇ、はぁ、ぜぇ、はぁ。」


騎士「アルベルト様、どうぞ、お水です。」


アル「…あ、ありがとう。」ゴクゴク。

「……ふぅ、あのさ、もしかしてこれ準備運動?」チラリ


騎士「……えっ?…プッ!アッハッハッハッハッ。違いますよ

流石にこれを6歳児に準備運動としてやらせませんよ。」


「アルベルト様がどこまで限界に挑戦できるか見てました。もう限界だと思ったところからあとどれだけ走れるか、粘れるかがこれから冒険者になるなら必要になります。その点ではアルベルト様は合格点ですね。」


アル「そっか…じゃあ剣術か魔力操作教えてくれる?」


騎士「えぇ、もちろん。両方教えますよ。」


アル「ありがとう!じゃあ早速始めようか。」




―――――――――――――――


毎日修行を繰り返し行い

6年の歳月が過ぎた。


コンコン


アル 「アルベルトです。」


父 「入れ。」


アル 「失礼します。12歳になったので冒険者なります。」


父 「そうか、わかった。」


アル 「失礼しました。」


ソファーに座り込み一息をついていたシュルツ

「……ふぅ、やっといなくなるな。冒険者でもなんでもすぐなって消えてくれ。」



アルベルトが父の執務室から出るとドルンが待ち伏せをしていた。


ドルン「やっとこの日が来たか。アルベルト、さっさと出ていけ。」


アル「えぇ、わかっていますよ。それでは。」


ドルン「……チッ!生意気だぞ、アルベルトのクセに。」

「……そうだ(ニヤリ)お前冒険者になるならこれでも喰らって勉強しろ!《我が敵を穿て、炎の槍よ》ファイアーランス!」


アル「……チラ。はぁ。(ゴニョリ)音壁」 キンッ!


ドルン「はぁ?!お前何した!俺のファイアーランスを防ぐなんて不遇スキルで出来るわけないだろ!」


アル「……ドルンよ、スキルは使い方次第って最初に習わなかったのか?」


アルベルトはこの6年で【音魔法】とは何か、研究し尽くしている。それに加え、本来なら1つだけのスキルがアルベルトには炎、水、風、土の4つも使えるのだ。

練度では音魔法がずば抜けているが、他のスキルも使える程度にはレベルが上がっているのだった。


ドルン「……俺が不遇スキル野郎に負けるだと?そんなことありえないんだよォ!」


アル「はぁ…仕方ない。」パチンッ!


ドルン「あ、え、あぇ?…」ドサッ


音魔法の応用で、フィンガースナップに音魔法を乗せ

ドルンの三半規管に直接叩き込み、昏睡させたのだ。

アルベルトは振り返らずその場から離れた。


アル「お世話になりました。」


「…………。」


アル「行くか。」 「待て、アルベルト。」


アル「キース兄上!」


キース「もう行くのか。アルベルト。」


アル「…はい。さっきドルン兄上を、ちょっと。」


キース「あれは自業自得だろう、大方いちゃもんつけてやり返されただけだろう?」


アル「アハハ、バレましたか。」


キース「そんなことよりほら、幾らか持ってけ。」


アル「…おっと!…?これ!いいの?キース兄上。」


キース「いいから気にするな。気をつけていくんだぞ。」


アル「…グスッ ありがとうございます。行ってきます。」




――――――――――――――――――――――



ここまでお読み頂きありがとうございます。

パッと頭に思いついた話で小説も書いたことが

なかったので会話文が多すぎて読みずらかったり

したと思います。

暖かく見守って頂けたら幸いです。

こんな話があったら読んでみたいなと

思って書いたものです。



何か書こうと思った時はここに来ると思うので、また何処かの作品でお会いしましょう。

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