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宝石姫シリーズ

少女るちあと宝石の物語

作者: リィズ・ブランディシュカ
掲載日:2021/12/30





 それは人の心を弄ぶ宝石の話。

 それは人の心を揺れに揺らすダイヤの話。

 それは、人の善悪の天秤を狂わす狂気にまみれた凶器の話。





 とある鉱山から掘り出された巨大な宝石。


 そのダイヤには百億分の価値があった。


 そして、そのダイヤ自身もその価値に劣らぬ美しさがあった。


 それを見つけた人々は多い。

 だからその場で彼等は、誰が発見者になるべきかで争いあった。


 後に残されたのは血だまりと骸。


 その凄惨な現場を見た者達は、生き残った者達は誰もいかったと言った。


 血まみれになったダイヤはそれでもなお美しかった。





 多くの人の注目を浴びる異になった百億のダイヤ。


 その宝石を、様々な富豪が手に入れたがった。


 百億以上の値段をつけるお金持ち達。

 

 しかし、持ち主は一向に決まらない。


 オークションに出されたダイヤ。


 その美し宝石が落札されるたびに、持ち主が謎の死をとげるからだ。


 最終的にダイアは国宝として管理されることになった。






 めずらしい美術品となった百億のダイヤ。


 国中の人が見学に訪れた。


 美術館の前には長蛇の列ができて、来客はひっきりなし。


 やがて、怪盗が現れてその宝石を盗んでも、百億のダイアは美術館から姿を消さなかった。


 誰かがそれを偽物だと言えば、その人物は翌日にはいなくなっていた。






 怪盗に盗み出されたダイヤ。


 宝石収集を趣味にしている富豪。恰幅のよい男性に買い取られた百億のダイヤ。


 そのダイヤは人目につかない部屋で、汚れ一つないショーケースの中へ。


 その存在は誰も知らないはず、だった。


 しかしそのダイヤを目撃した妻が、目をくらませる。


 一瞬の迷いをすてて、長年連れ添った夫を撲殺。


 妻は一夜のうちに荷物をまとめて、行方をくらました。






 とある貧しい家庭の夫妻は、路地裏で行き倒れている女性を発見した。

 

 その女性は病死のようだった。


 闇医者として活動する夫は、女性を見て判断。


 女性が持っていたダイヤに気が付いた妻は喜んだ。


 しかし夫は妻の手をとめる。


 過ぎた富を持つ危険を述べた。


 伸ばした手をひっこめた妻は、その場を後にして諦める。


 その場から去っていった夫妻は、その余命を全うするまでそれなりの生活を送る事ができた。


 夫妻が死ぬ間際。


 その娘の少女が、両親を喜ばせようと考えていた。


 贈り者に小さな宝石をおくろうと計画を立てる。


 宝石を偽造する職人に声をかけた娘は、しかしゴミの区画にあった古びた高級バッグを発見する。


 その中に入っていた宝石を見つけだした。


 しかし、その大きさゆえどうせ偽物だろうと考えた娘は、百億のダイヤを持ち帰らなかった。


 ダイヤはそのままゴミの山にうもれていった。







 やがて数百年の時が流れる。


 いくつも時代がうつりかわり、様々な出来事が起きた後、一人の少女が土の中からそれを発見した。


 ただの綺麗な石だと思った少女はその宝石を家に持ち帰る。


 大昔のゴミ捨て場、その跡地にあったものなど、大した価値がないと思い。


 少女の家庭は、ただの珍しい石としてそのダイヤを今に飾る事にした。


 その石を気にいった少女は、毎日そのダイヤを磨いて手入れをし、暇なときに眺める。


 しかし少女の家は、通行人のたばこの火の不始末によって、火事になってしまった。


 その被害は、かなりの区画まで及んだ。


 焼け落ちた家の前で呆然としていた家族は、奇跡的に焼け残った石を見て、藁にもすがる思いで鑑定に出した。


 そこで、ダイヤの価値が明らかになった。


 少女の家は、無事に家事から立ち直る事ができたが、同じような被害にあった家のためにあまったお金を使う事にした。


 それでもあまった百億分のダイヤのお金は、必要な所に使ってほしいと言う事で寄付された。


 少女達はその先何十年、ずっと幸福に過ごす事ができた。


 



 それは人の心を弄ぶ宝石の話。

 それは人の心を揺れに揺らすダイアの話。

 それは、人の善悪の天秤を狂わす狂気にまみれた凶器の話。


 けれど、最初から天秤が定まっている者は例外に。

 彼等は宝石の魅力に囚われる事がないだろう。

 その目がくらむようなまばゆい輝きに、己の目を細めることがあれど。

 見るべき物を前にして、その目をふさぐことはないだろう。





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