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香川県がゲームの世界に塗り替えられていくローファンタジー

 GATEと呼ばれるモノがある。


 それは異世界と現実世界をつなげる境界の門だ。


 その境界の門であるGATEが突然、日本国の香川県に発生した。


 異世界のエンタルピーは満ち満ちており、ついにその聖杯の一滴を現実世界へと(こぼ)すことができるようになったのだ。


 それが境界の門を通じて供給される。


 つまり、そしてついに、ゲーム世界=香川県が成立していくのである。


 その香川県ではステータスといえばウィンドウからステータスが表示され、魔物を倒すと誰もがレベルアップするという素敵な世界――


 だが、なぜだろう。


 ゲーム世界への浸食が進むにつれ、未成年が一時間以内に死ぬという事象が発生し始める。


 その理由は誰にも分からない。


 香川県民の保護誤射達は子供たちが1日1時間以上ゲームを現実世界で行うなんて思いもしないのだ。そんな子どもはもはや香川県の子どもとして存在してはならない存在なのだ。


 そして、香川県民もまさか「ステータスオープン」ということでウィンドウからステータスが表示されることなど、一般の生活の中で考えられるはずもない。


 子ども達の爆死は高松市を発信源として静かに、そして着実に広がっていった。


 そして異界の門の存在もただの小さな門であることから知られることは無かった。


 異世界の先には桜の木々があるだけで、異世界からのリアクションも無かったので突然ゴブリンと戦ったり、ダンジョンができたりといったことも無かったのだ。


 時の政府は、この事態に右往左往するばかりだが、野党は政府の対応を批判するだけであった。


 そうこうするうちに、さらなる変化が起きる。


 異世界転移した人間の(ことわり)として、未成年に若返るという事象が起きたのだ。


 急に若くなって戸惑う香川県民たち。


 だが、その一時間後――


 そうして、香川県には誰もいなくなっていった。


 こうして、香川県でネット・ゲームに依存する人物がこれから現れるこことはなくなるのだった。













 その現象を後の専門家たちはこう言う。

 現象AHOTYAUKA-と。

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