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香川県のゲームセンターは衰退しました

 ゲームセンター。ここは香川でも有数なゲームセンターの一つではあるが、そこは閑散としていた。


 全体的にレトロな雰囲気。


 今のゲームセンターは基本的に老人のたまり場なのだ。


 タイ〇ーが侵略者を英語にしたようなゲームを作り出したのが197〇年頃である。


 その頃子どもであった層がだんだんと年を取り、しかしまだゲームをしている。


 思い出の地――、老人たちの社交場として病院に続く一大コミュニティがそこには形成されている。


 ゲームセンターとしてはありがたい既存顧客だ。


 そんな既存顧客の人たちであるが、その表情は暗い。




 子ども姿が、ない。




 かつては少数の子どもたちとの交流の場であったその場所で、子どもたちの姿は本当に消えたのだった。


 活気が地に落ちたゲームセンター。


 それを昔を懐かしむ老人たち。


 本当に子どもたちとの交流とか考えないのであれば、それこそパチス〇などに行けばいいのに、わざわざゲームセンターを選ぶ理由がまた一つ、これでなくなった。


 もちろんゲームセンター側もがんばってはいる。


 例えば、昔のゲームで対戦会などを開いてネット配信してお金を稼いだり。


 例えば、プリク〇や、対戦カードゲーム用にレイアウトを変えたりなどだ。



 だが確実に新規顧客は減っていた。そこにこの条例による攻撃がある。

 マスコミによる地味な問い合わせもダメージを受ける要因だ。対応するのには少なからず労力が必要で、その労力を何かあるたびに『あの条例のあるゲームセンター』として多数のマスコミ関係者や、あやしげな利権団体から、意見を求められることを強いられるのだ。



 子どもの時にゲームセンターで体験がない大人は、もうその場所に来ることは無い。


 だから未来には絶望が広がっている――



 そう、ネット・ゲームは一時間と法律で決められた場合、子どもたちはその可処分時間をどれに割り当てたいと思うだろうか。自由にである。その結果がこれであった。なにしろ、インターネットであればわざわざ現地にいく必要がない。



 最近はウィルス関係の影響もあり、子ども達が簡単に街に出歩くことはないのだ。



 本来であれば、行く過程を楽しむこともゲームセンターに通う動機にはなるだろう。だがそれを法律が、行政が権力によって蝕む。


 新規顧客の多くが、ネット・ゲーム依存症対策条例によって消えたのだ。


 照明は明るいのだが、しかしその場は暗い。


 また一つシャッターが街に降りるのも時間の問題だろう。


 香川の灰色の街はより灰色の世界へと広がっていく――

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