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本当にかっこいいなぁ。
恋をすると世界が輝いて見えるって言うけれど、こうもまでそれを深く感じるようなことがあるだとは、まさか思ってもいなかったわ。
私、それくらい、本当に、本当に、本当にあなたのことが大好きになってしまったの。
わかるでしょ? わかってよ?
これだけ好意を向けているんだもの、気が付かない方がおかしいってくらいだわ。
だって私は、あなたのことを愛しているんだもの。
だって私は、あなたのことだけを愛しているんだもの。
こうやって、レンズの向こうからあなただけを応援しているのよ。
いつでも私が見ているのはあなただけよ。
気が付いてくれたっていいと思うんだけど、どうなのかな。
あなたはまだ気付いていないのかな、私のこと。
気付いていないだなんて、いくらなんでも、鈍感すぎるんじゃないかなって私は思うの。
いつでも見つめているんだよ、あなたしか見えないよ。
私の中にはあなたしかいなくて、あなたしか見えないの。
わかれ。わかれ。わかるでしょ?
だけど私はわかってもらえなくたって、鈍感なあなたも受け入れるよ。
レンズ越しの彼の姿に、私はそれだけで満足できるんだから。
ちょっとだけ思わないでもないけどね。
そこまでの鈍感さって、どうなんだろうなって。
だって私はこんなに見つめているのに、あなたは少しも見つめ返してくれないんだもの。
私はクラスでも目立たない地味子だし、あなたはクラスの中心で人気者だし、不釣り合いなのはそうかもしれないんだ。
だけどね、ほら、少女漫画だってそういうものじゃないの。
大体は派手な子と地味な子は、一周回って釣り合って、長らく幸せになれるものだって決まっているんだからね。
そういうものだって、知ってるよ。