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沈黙の森

本日も拙作をお読みいただきまして、ありがとうございます。

 魔喰ライの王、コリュルスアウェッラーナ。

 この世界の神話によれば、魔喰ライへの生贄にされかけてた乙女、フェルタリーテから饗応を受けた礼として、戦士アルマトゥーラが戦いを挑んだ相手。

 そしてアルマトゥーラが数多の知性持つ異能の武器の助けを得て、封じたことになっている、この世界の絶対的悪役である。

 なお、その後、アルマトゥーラもフェルタリーテも神となっている。


 民話に昔話、伝説伝承、神話に至るまで。語り継がれてきた物語には、いくばくかの真実が含まれているとみなすのが民俗学の基本らしい。

 そのことを考えると、コリュルスアエッラーナも異世界ファンタジー御用達、世界を滅ぼせるレベルの魔王や邪神ぐらいに見なすべきだろう。

 いくら神になる前とはいえ、それ相応の力を持っていたはずの女性すら犠牲にせんとし、強力な戦士とその軍勢が総掛かりになって、幸運にもようやくなんとか戦いの趨勢を傾けることができ、世界の滅亡を免れてるとか。


 超辛勝なのは間違いない。なにせ、武神アルマトゥーラの別名は『魔喰ライの王と相討つ者』なのだ。

 封印はしたけれども、退治ではない。つまりアルマトゥーラが後腐れなく斃してしまうことができなかったほど、魔喰ライの王は強かったということになる。


 しかも、その封印の方法もまずい。

 武神アルマトゥーラの数多携えた武器の中でも至宝といえるもの――ランシア地方では、神槍ランシアであると言いならわされている――を刺したまま、魔喰ライの王は地中深くに埋められたと伝えられている。

 その一部が地上に突き出たまんまなのが、いわゆるランシア山だってことになっているのは、たぶん由来話的なサムシングなんだろう。

 だけど封印具に使ったってことは、その武器が武器としては使えない状態になっている、ということなんだよね。


 そんなもんへの祈願が魔術陣の一部として刻み込まれており、そしてありえないほどの効果が発生している。

 ということは。


「え。いやちょっと待ってください!」


 グラミィはそれ以上声に出すことはなかった。だけど心話が悲鳴じみたものになるのは抑えられなかったようだ。

 当然だろうけど。


(つまり、太古の昔……かどうかはわからないが、コリュルスアウェッラーナと呼ばれた魔喰ライの王は、今なお死んではいない。そして、星屑(異世界人格者)ども、それも魔術師が、なぜかそのことを知っており、祈願文という形で、その力を借りる手段を確立している、ということにもなるわけか)

西風は東へと吹く(その通りだ)


 ……あたしが溜息を吐けるものなら、全身のお骨が真空パック状態になるくらい、どでかいものを吐いていただろう。

 この世界の主神たるアルマトゥーラの、言わば邪神討伐譚が、封印であって退治ではないというあたり、激しくしょんぼりだな、ってのは以前から思っていたけどさあ。

 そんなもんが封印解いてみろ。

 伝承が正しければ、最強武器が役に立たない状況で、強力な魔喰ライの王とやらの暴虐から身を守らねばならなくなる、ということになるんだが。


「星の枝折れも風の強きゆえか」


 アエギスの野であたしが重傷を負ったのも、コリュルスアエッラーナの力を借りた攻撃を受けたから。そう考えれば納得がいくと。

 ……その目はむしろそんな攻撃受けて、なんで生きてられるのかわかんない、ってところですかそうですか。

 神話を知ってりゃ、その気持ちもわからなくもないけれど。


 神話の続きはこうだ。

 乙女フェルタリーテは豊饒の女神として神格を得て、魔喰ライの王の収奪や戦いの余波により、ひとたびは不毛となった大地に、あらたな生命を甦らせた。

 戦士アルマトゥーラは武神として神界へと昇る前に、コリュルスアウェッラーナの封印の見張りとして、戦いの中で知性の宿りし武具と、それらを生み出した木々――森にも人の姿と力を与えた。

 これが森精と王侯貴族のはじまりであるという。 


 ――油断するなよ、俺たちの戦いはまだまだ続く的なエンドだと思ってたよこれ!

 まさか、込められた情報はそこまで正確だとか思わんでしょ!


 というか、それこそまさかだけど。

 魔喰ライの王の復活の危険を予見して、森精たちは神話に名を残したのだろうか。


 人間は、樹の魔物たちのような優秀な記録媒体を持たない。書物など形あるものとして残したとしても、戦乱に失われることもあれば、時の流れに崩れゆくこともある。口承といった形なきものは、いっそう脆くいつしかねじ曲がる。

 そのことを知っていれば、人間たちと基本的に接触しようとしない森精たちならば、人間の記憶に残らぬように、神話から自分たちの足跡を跡形もなく消すことだってできたんじゃなかろうか。

 少なくとも今のように、王侯貴族と同等の、いやひょっとしたらそれ以上の重みを持って語られるようなこともないようにできたと思う。


 いや、下手な小細工をしなくても、権威は互いを高め合うものでもない限り、貶め合うものだ。

 宗教と王権が聖と俗を支配し、お互いにその権力を補強し合うという構造はこの世界でも有効ですよ。ランシアインペトゥルスの聖堂でも、王族が長として名を連ねてたはずだし。

 三頭政治より二極化の方が安定する。聖俗のずぶずぶな関係から距離を置けば、十分神話からもフェイドアウトできると思うの。


 それに、森精たちの半身たる樹の魔物たちには、迷い森や隠し森を作る能力がある。

 その中に閉じ籠もって数百年でも過ごしていれば、たぶん神話の影響力なんてなくなるんじゃないかな。

 そこまでやれば、森精を王侯貴族と並べた記述が残されていても、それはただのお話。今、現実には存在するわけもないと思わせることだって不可能ではない。


 だが、そうはならなかったのは、森精たちが、人間に何らかの影響力を残しておきたいから、あえて消そうとしなかった、あるいはさせなかったという解釈ができてしまう。


〔いやいやボニーさん、それはまさかの方だと思います。さすがに深読みのしすぎじゃないですか?〕


 だったらヴィーリの存在を、ランシアインペトゥルスの王族は、なぜああもすんなり受け入れた?


〔それは……〕


 森精という存在を、その力を理解していたから、と考えると納得がいく。いってしまう。

 森精に比べしょぼい記憶媒体しか人間が持たないとはいえだ。それでも教養を持ち、記録を綴り、綴られた記録を何十年、何百年となく保管し続けられるだけの資産を持つ人間はいる。

 その中でも、うっかり没落して記録保存能力を失う、なんて可能性が低いのは王族だろう。

 ならばたまにピンポイントで接触し、森精がかび臭い書物の中にしか存在しない幻影ではないと教えてやれば、王族への影響力は残せる。

 すべての人間に常時干渉し、従え続けなければならない、なんてことがなければ、人間の大部分を動かせる王族を動かすことができれば十分だ。それも数十年、いや数世代に一回といったペースもいいくらいだろう。

というかだ。


(ヴィーリ。どこまで、何を、知っている?)


あたしは眼窩をヴィーリにひたりと向けた。


森精の同胞満ちる地(闇森)。あれは魔喰ライの王の監視拠点でもあるのか?)

 

 コリュルスアウェッラーナが神槍ランシアに貫かれて封印された名残が、ランシア山だというのなら。

 その頂上近く、天空の円環間際にまで、森林限界を軽くぶちぬいた闇森が梢を広げているのは。


 偶然の産物ということはありえないだろう。

 なぜなら、森精も闇森を構成する樹の魔物たちも、進化の過程において、種と個体の自己保存のために最適化した行動を取り続けてきたはずだからだ。

 そうでもなければ絶滅していただろう。

 少なくとも、今の形で生き残り続けられたわけがない。


 森精はしおれる草木のようにうつむいた。


「凪の時だ」


 ……今は、言えない、か。


〔ただでさえ少ない勝ち目も拾うな、取りこぼせってことですか、それ?〕


 グラミィも厳しい目を向けたが、ヴィーリは黙ったままだった。


 詳しい情報が得られねば、そのぶん不利になる。それはヴィーリもわかっているだろう。

 人間同士の戦いには基本不介入を決め込む森精とはいえ、スクトゥムとの戦いではあたしたちと一部利益を共有している。あたしたちが負ければ不利益を被ることも、十分理解しているはず。

 それでも沈黙を選ぶ、か。


 ああ、だけど無理に聞きだそうとするのは悪手だろう。

 あたしたちが身につけているラームスの欠片たちも、オリスも、プルヌスたちも樹の魔物だ。彼らは森精の味方をするにちがいない。

 それに、ヴィーリは森精だ。

 森精は都合の悪いことにも嘘がつけない。嘘という概念があることは知っていても、活用しきれないのはその心話の強さと精神的群体というあり方のせいだろう。

 だからこそ、話したくない、話せないことには、それこそ固い種子の殻のように口を閉ざしてしまう傾向がある。


(……風はいずれまた吹く。落葉も砂埃も吹き払うほどに)


 いいだろう、今だけ引いてやってもいいが、いつかは喋ってもらうからね。その時には全部。

 そもそも隠蔽された事実なんてものは、白日の下にさらされるものなのだ。

 顕彰された『真実』なんてものが泥の中に埋められるように。


 そう伝えると、森精は静かに頷いた。


 が、一つ貸しにはさせてもらおうか。

 ……そう考えると、危機感を共有してくれてるのが、借りと認識してくれるヴィーリでむしろ助かったといえるかもしれないな。


〔ボニーさんに借りを作ったら、利息が高く付きそうですけど〕


 おうさ。十一(トイチ)どころか三割烏金(からすがね)の複利計算ぐらいにはいたしますとも。


〔なんですかそれ〕


 超高金利って解釈でいいよ。今は。

 ただ問題は、その借りがたっぷりの利息をつけて戻ってくるより前に、状況がどんどん悪くなっているってことだ。


 もともと『運営』――ラドゥーンの中にも、魔術師がいるのはわかってた。

 並の星屑に陣符は使えても、魔術の術式を構築、顕界することはできない。

 だけどあたしが初めて喪心陣を見たのは、糾問使としてスクトゥムに入った最初の都市、アエスでのことだ。

 それでもあれだけならば、スクトゥム帝国内でも高い地位についたラドゥーンの一員が、手中に収めた魔術的な頭脳集団――たとえばスクトゥムの魔術学院や魔術士団など――に研究させたんじゃないかという可能性もあったろう。


 それを覆したのは学術都市リトスでの邂逅。

 あたしは密かに捕らわれていた落ちし星(異世界転移者)、マグヌス=オプスを見いだした。

 彼は異世界から人間の精神だけを召喚する術式を構築したことを告白し、それを我が物にした裏切り者(異世界転移者)の存在を示唆した。


 マグヌス=オプスの言葉の裏取りはしていないし、リトスの壊滅した今となってはできもしない。

 だけど、彼の吐いた情報の一部と裏切り者への憎悪は、たぶん本当だろう。

 少なくとも、この世界の魔術師に術式開発を任せることはなかったはずだ。


〔なんでそう言えるんですか?〕


 だって、もしこの世界の魔術師たちが噛んでたなら、ただ言われたとおりに開発するはずがないと思うから。

 たとえば魔力吸収陣。

 陣符程度なら、あれ魔力吸収陣などいらないのだ。たとえ地水風火の中で最も魔力を使う石弾の魔術陣でも、魔術師ならばその放出魔力をちょっと込めるだけで発動する。

 そう、魔力吸収陣なんてものは、魔術師一人じゃ顕界しきれないほど、大量の魔力を集め、一度に流し込まねばならないような、巨大で複雑な術式でも顕界しない限り、必要性に乏しかったりする。


 おまけにこの世界の魔術師たちにとって、他者から魔力を吸って自身の魔力となすというのは、とても魔喰ライっぽく見える行動のようだ。あたしも魔術学院で多少畏敬の念を向けられてる……というか、畏れられてるのは、そのせいだろう。

 グラミィが操る骸骨扱いで火球ぶつけられたんで、術式を破壊したったついでのことなんですけどね。あたしゃ悪くない。


 とはいえ。

 人間やめちゃった魔喰ライの実在を知っていれば、魔術師としてああはなりたくないという恐怖と嫌悪は当然覚えるだろうさ。

 ましてや、魔喰ライの王なんていう、それこそ神話の中の絶対的悪とも言える存在に力を借りる祈願文を組み込んだ陣、なんていう発想は……芽生えにくいと思うんだよねぇ。

 ぶっちゃけ、世界まるごとの自殺行為に手を貸すようなもんでしょ。深い絶望を感じてる人なら、万一のるかもしれないけれども。


 おまけに魔術師たちのプライドときたらエベレスト、いやランシア山の槍部分、その先端ぐらいには高いのだ。

 そのくらいには、研鑽してるって自負もあるんだろう。

 それが、破滅願望もないのに、これまでの成果もろとも身体を乗っ取らせるような魔術陣なんてものを作らされそうになったら。

 ……あたしなら、バックドアの三つや四つは術式に仕込む。たとえ人質を取られていたり、報償をちらつかされていたりしてもだ。


〔一つや二つですませないんですね……。あと、鞭じゃなくて飴しか見せられてなくても、ですか?〕


 見つけられやすいものを囮にすれば、小細工はしやすくなる。

 それに、小細工の手段はいくらあってもいいものだ。


〔そこはボニーさんだけの感想じゃないですか?〕


 そうかなあ。

 ついでに言うとだね。

 鞭を見せられていれば、人はその状況からの逃走や、敵への反撃を企むだろう。

 だけどね。飴しかしゃぶらされてなければ、その状況からは逃げだそうとはしなくても、立場の逆転ぐらいはもくろむのよ。

 身体を乗っ取った人間がそれ以上動けなくなるようにする方法とか。

 身体を乗っ取るメリット――擬似的な若返り、あるいは不老不死を自分が、自分だけが得ようとするとかね。


〔うあ……〕


 どっちかというと、そうやって仲間割れをしてくれてた方がありがたかったんだが、そういう痕跡がないのも推論の補強材料ですよ。


 しかし、困ったな。

 まさか異世界人たる彼らが、この世界の神話に真実の欠片を見いだそうとするとはね。

 しかも魔喰ライの王へ祈願文なぞをこしらえて魔術陣に混ぜ込むとか。

 たとえ誤解だろうが思い込みだろうが、封印されたコリュルスアエッラーナの生存を確実視する根拠、そして封印されていてもその力を借りることができると見なすだけの理由がなければ、いくら酔狂な連中でも、こんな魔術陣を仕上げたり、槍に組み込んだりなんてことはしないだろうに。


 ……ここはひとつ、早速ヴィーリに借りを返してもらおうか。


(ヴィーリ。頼みがある。情報が欲しい)

「いかなる(情報)か」

(まずはコリュルスアエッラーナの現状と、この施設にある魔術陣すべてについて)

〔魔喰ライの王はともかく、魔術陣てボニーさんが解析したんじゃないんですか?〕


 あたしゃ『兜職人』を夢織草で燻してたり、ゾンビさんたちの生活環境をどうやって維持するか確かめたりもしてたんですよ?

 一晩でそっちもこっちもなんてできるかい。


 それはもちろん、多少の解析は進めましたとも。周囲の生体反応を捕捉する、索敵用とおぼしき魔術陣や水を作り出すものなどはまだしも、例のド外道転移陣、地獄門までありやがったのには驚いた。

 もちろん二重三重に発動不能な状態にはしときましたけれどね。

 しかしそんな凶悪魔術陣よりむしろ注意が必要なのは、魔力吸収陣だろう。


 ここには、複数の魔力吸収陣がある。

 最初は用途によって使い分けてるのかと思ったのだが、そうでないことは吸収した魔力を送り込んでる陣へ繋がっている術式を見て確かめた。

 だって複数ある魔力吸収陣、そのどれもが魔力を供給している陣にすべて繋がるように構築されてたんですもの。

 水を作り出す魔術陣と、それを刻んだ水槽部分にまで通じてるとかね。いくらゾンビさんたちのためにも大量の水が必要とはいえ、だったら水を作り出す魔術陣そのものに、じわじわ時間を掛けて周囲から魔力を取り込むよう記述しておけばいいだけのことなのに。


 その魔術陣の交錯っぷりには、まるであたしの着ているこのローブ、シルウェステル・ランシピウス名誉導師謹製の立体魔術陣を複数仕込んでるその構造のようだと思ったものだ。

 が、大きく違ったのは効率の悪さ。

 

 あたしのローブは、身につけた状態で十全に機能する。すべての魔術陣が立体的に重なり合っている構造であることで、効率よくスムーズに狙った魔術陣に魔力を流し込み、発動できるようになっているのだろうとあたしは考えている。

 それに比べたら、平面にだらだらと記述してあるのだから、ロスがあるのは当然なのかもしれない。

 けれど、魔喰ライの王への祈願文を組み込んだ魔力吸収陣ときたら、あれだけ大量に魔力を素早く吸い取っているのに、他の魔術陣へ流れる魔力量はその半分もいかないのだ。


 こんなもん全部動かしてたら、周囲が盛大な魔力不足に陥るだろう。

 一番小さな魔力吸収陣を、それも書き込まれていた祈願文をラームスたちに記憶させた後で削り落とし、シンプルかつベーシックな状態に戻したものだけを動かしているのは、喪心陣を使われたゾンビさんたちの生存環境を維持するためだ。


(もう一つ願いたいのは、魔術陣を使われたものについて)


 あたしが気にしているのは、ゾンビさんたちのことだ。


 彼らは喪心陣を使われた。それも人体に魔力で焼き込まれることで、つねにその陣の効果が発動している。

 その状態で数ヶ月放置されたゾンビさんたちを、あたしはこれまで見たことがない。

 クラーワヴェラーレの幻惑狐の氏族の皆さんは、喪心陣が使われてから比較的間を置かずに救出できたが、果たして彼らのように覚醒陣が十全に働くものだろうかという不安がある。


 これらの情報収集は、けれども時間がかかる。

 あたしたちは、なるべく早く船団に戻らなければならない。

 このカッシウス――ゾンビから星屑への転換を行う施設の実体を伝え、警告するだけじゃない。

 帝都レジナを、ウンボー半島を、そしてスクトゥム本国を押さえ込み、ラドゥーンの跳梁を許さぬように手を打つためにも。


 欲しいのは情報だけだとか、かっこつけようとも思ったが。力が足りない。

 ヴィーリの、その助力が欲しい。


(ヴィーリ。重ねて頼む。ここに留まって、しばらく星屑たちの犠牲者も診てやってはもらえないだろうか)

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