―合法です―
どうも、祈りです。
お手にとっていただき感謝です。
もうすぐ100ですね。
これからも応援お願いします!
では本編へどうぞ!(っ´ω`)っ
町の夜。
俺達は暗闇と雪に紛れながら町を歩く。
「さっみ、あー...俺達の担当は?」
ショウが体を震わせて寒さアピール、その目はいつもの能天気さはなく、しっかり物事をとらえている。
「あの工場です」
アルベールが監視役として俺達3人に同行している。
アルベールが監視役をさせてくれとギールスに頼んだようだ、ギルドのしっかりもの枠として新入りの俺達を心配してくれているようだ。
「この町には開拓者ギルドがありませんからね、管理が甘いですから」
「なんで開拓者ギルドつくらないんですか?」
「この気候のせいです、この町は完全に雇われてる傭兵がその役割をしてます」
多少言葉足らずだが、要するに開拓者が寒くて来ないのだろう。
「あの工場、ほんと違和感満載ですよね...」
工場に門番が二人いる、しかも禁忌に触れてますよと言わんばかりに鉄砲らしき物を持っている。アルベールの魔術〈夜の目〉の効果で暗くても物を視認することができる。アルベールが言うには〈フクロウの目〉とか言われて小馬鹿にされてる魔術らしい。
俺達と自分に〈夜の目〉の効果を付与してアルベールが今日使える魔力の半分がなくなったようだ。半分になったからといってアルベールの行動に支障はないようだが、やはりこの大陸では魔術での戦闘は不可能らしい。
「とりあえず、あの傭兵は無視する」
「どうしてですか?」
アルベールの案にリーナはすかさず理由を問う。安全に行くなら完全ステルスが望ましいはずだが、リーナはアランに禁忌のことを吹き込まれていた。
「とりあえず安全を考えてだね、あの手に持っているものが禁忌の物だと思うし、だとしたらあの小さな筒で大砲並の威力があると思われる」
この世界では鉄砲が禁忌の物として扱われているようだ。
自然と共に生きることを選び、科学を捨てたこの世界では、自然と人間を壊す物として開発が禁止、情報統制が行われている。
そのことはリーナも知っているだろう、リーナも俺達同様、自然を捨て科学を選んだ世界から来た人間だ、この世界と時間の進みは同一なのか分からないが。
「あとで彼らは殺しても拉致しても構わないから、今は納得してくれ」
「...分かりました」
リーナもそこまで食い下がるつもりはないようだ、理由が自分達の安全だと言われては言い返すことは出来ない、自分が感情的になっているのを認めていたのか、しまった、といった表情をしている。
それにしてもアルベール、涼しい顔で何てこと言ってるんだ、ただでさえ寒いのに温度がさらに下がった。
「なら今日使える魔力使いきるから、帰りもここからね」
「了解」
「分かってるってー」
「分かりました」
反応を一人一人確認して魔術を行使する。アルベールはそういう確認は怠らない性格らしい。
彼が使ったのは〈遮音フィールド〉、効果は名前の通り一定の範囲に魔力で膜を張り、その中で発生した音を膜の外に聞こえないようにするものだ。
本来ならパリーンとか聞こえてもいいはずなのに、窓ガラスが割れる音が聞こえない。
「可能な限り禁忌の物を回収して、持てるぶんだけでいいからね」
アルベールにそう言われて、四人は夜の工場で合法な盗みを働く、これは正義だと、平和のためだと確信して。
読んでいただき感謝です。
この世界では法律とかは町によって異なります。
でも盗みはダメですよ、基本的に。
ではまた明日、お疲れさまです。




