下
「普通に悪じゃねえか!!!」
空は大声で叫んだ。
クリス村の通行人が不思議そうな顔をしながら歩いていく。
「魔法少女関係ないじゃない」
マリーの突っ込みに空もそうだそうだと言った。
クリスがリンの横でクスリと笑った。
「リン、恥ずかしくなって話変えたわね」
「・・・・・・」
「別の話にしても内容ひどかったぞ」
空のコメントにリンはテヘペロッで返した。
だって魔王だもん。
「だってさぁ、恥ずかしかったじゃん?あの決め台詞と変身シーン」
「そうね、今はとてもじゃないけど言えないわ」
「どんな台詞だったの」
「行けばわかるわよ。リンク先教えてあげるから・・マリー行って来たら?」
マリーは少し考えて首を横に振った。
「いいわ、なんだか一生弄られそうだし」
「そうだな、賢明な判断だ」
空はそういって立ち上がった。
リンは楽しそうに空の肩をつかむ。
「……なんだよ」
「ん?」
「いや、なんだよ。離せよ」
「俺さ」
リンはとてもいい笑顔だ。
「いかにも似合うって奴よりもさ、意外と似合うんじゃね?っていうのが見たい」
「は?」
逃げようとモガク空の腕をつかんでリンは笑う。
「ちょっと魔法少女やってみろ。楽しいから」
「自分黒歴史みたいに言っといてか!?」
「大丈夫後からカルミアと名雪送っとくから」
「何が大丈夫なんだよ!しかも基本絡みぬくいやつばっかじゃないか!!嫌すぎる!助けてクリス」
「んー、しらね」
「おまえぇえええええええええええええええええ」
リンはいい笑顔で空をどこかに消した。
おそらく魔法少女の存在する世界だろう。
リンはくりっと方向展開して。
ぎくり
カルミアと目が合う。
「かるみんが魔法少女……ぶふぷっ!」
カルミアはラブをつかんでリンに向け思いっきり投げ飛ばし逃亡を図った。
「待てよカルミア。見た目老けてるんだから若返ってこいよ」
「失礼ね!見た目も若いわよ!」
「捕獲」
「はやっ!!!嫌だって、ぎゃああああああああああああ」
リンは次は名雪だなって見ると。
名雪はアメリアスと木の下で本を読んでいた。
「名雪捕獲」
しゅっと名雪はアメリアスを生贄に木の上に飛び移った。
「あ、アメリアスおくっちまった。まぁいいや、待てよ名雪―」
楽しそうに鬼ごっこが始まった。
転げたラブを見ながらクリスは肩をすくめた。
「たぶんこのままいったら全員行くことになるわね」
「まじで?じゃ私はにげとこーっと……あれ?クリスなんで手光らせてこっちくるのかな?」
「お前も、逝け」
いい笑顔でした。
「大丈夫」
クリスは黒笑みを浮かべる。
「楽しいから」