上
「え?マスコット?」
「うん、違う相棒ね」
クリスの作ったロールケーキを口に入れながらリンはララーのほうを見上げた。
「私達ぐらいの身分から、まぁマスコットというよりは式という使い魔を得ることができるのよ」
「そうなんだ」
ルルーが白い鍵を取り出した。
「なにそれ?」
クリスが不思議そうにルルーに聞くとルルーは鍵をクルクル指で回しながら微笑んだ。
「へっへっへー、幻獣隠の次元に行くための世界さ」
「次元を飛ぶの?」
「当たり前だろう!じゃなきゃいい奴見つかんないって!」
「でもねー手続きはめんどくさいのよ?上に許可貰わなきゃいけないし、あんまり高度な使い魔だと言うこと聞かないしねー」
「でも取りに行くの?」
「「うん」」
ルルーとララーは二人で同時に頷いた。
「じゃあいこう!」
「おうー!」
クリスとリンは張り切っている二人を無視してお茶会を続けるのであった。
・。・。・。
「で、次元を越えてやってきたけど、人間しか居ないじゃん」
「そう見えるか?」
「あ」
一見良く見慣れる大都会の風景だけど、良く見れば人間のどこかには何かが余計についていた。ついていない人も居るけど・・
「猫耳」
「尻尾」
「キーワードだけ言うな、怪しいから」
そしてその人たちはミンナごく普通の日常を送っていたが、クリス&リンを見つけると
ぱたん
家の中に引き篭った。
「わーすばらし大歓迎だねー(棒読み)」
「へー超フレンドリーだねー(棒読み)」
がっかりする二人に比べルルーとララーはあっはっはと豪快に笑った。
「そりゃ好き好んで人の下につきたい奴は居ないだろうさ!」
「確かに、じゃあどうすんだ?」
「こうする」
びーむ
どっかーん。家一軒丸々破壊
「わー豪快ー」
過ぎるよ、そりゃあみんな隠れますわな
「来たぞ」
「なにが?」
棍棒を片手に腕をならしながら飛んできたのは鎧の武装集団。
「あれらは龍属だから、ドンドン交渉していけー」
「じゃあ各自集めましょうね!」
ルルーとララーはそういう治安部隊と思われる群れに突っ込んでいった。
アレは交渉じゃなくて奇襲でーす。
「どうするよ?」
「ま、期待せずに探してみましょう。居たらいたで役に立つし」
二人も行くことにしたのであった。
神最強伝説