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クリス村 休止中~  作者: 綴何
お遊びの章
44/105

 ちゅん、ちゅん、・・リンゴーン!!

 朝の鐘が鳴る。

「・・・・・・」

 クリス村はいつもののどかな雰囲気はまったくない。

 大きな家からサンタクローズのように袋を持った5人の集団が現れる、それをみてエースは草むらから飛び出した。

「よし・・!」

 エースはクリスからの支給品であるBIG虫取り網を振りかざした。

「泥棒覚悟!!」

「あ!リーダー」

「ふ、甘い!!」

 エリンに本を投げつけられ、エースはやられた。

「がはっ!?」

「ふふ!まだまだね・・・・はっ!?」

「捕獲!」

 ルミがやられたエースの代わりにエリンを捕獲した、リーダー格であるエリンがやられておどおどしつつも、手下である4人の若者は持っていた棒でルミに襲い掛かった。

「雑魚!」

 ルミは高く跳ねると両足を広げ、二人の顔を蹴飛ばし、背後に回っていた男に対し回し蹴りを喰らわせた。 

「勝てっこないよ!」

 残り一人、逃げ出したが、ルミは落ちていた泥棒ステッキを拾い上げた。

「えい」

 ぴゅーん、すっこーん!



「なかなか警察も儲かるわね、ラゴウ」

「せやな」

 ヴァニラ不参加の中で二人は顔を見合わせた。

「あらかた二人で村人捕獲したけど、全く女神を捕獲できてないっていうね・・あ、でもウィルマとアイリーンは捕まえれたけどね」

「あの二人はもともとヤル気ないからなぁ」

「てか、制限時間いつよ」

「全員が捕まるまでやろ?」

 二人は顔を見合わせた。

「果てないわね」

 二人が溜息をつくのと同時に、爆発音が聞こえた。

「何!?」

 建物の間を縫うかのようにクリスとエレストが光の剣で暴れていた。

「何してるの!?」

「うぅ、ルミぃ~」

 ぼろぼろの姿のルミが現れた。

「ルールに『泥棒同士の奪い合いも可』ってあったでしょ・・?」

「まさか」

 あの二人の軌跡をみると、リンをのぞいた神々が倒れていた。

「うわ、あん中はいる勇気はないでぇ・・」

 かん!キィン!がんがんがん!!

「っふ」

「・・・・っ」

 きぃぃん!!

 刃が交差する。

「・・・・さすが文武両道と自分でほざくだけはあるな」

「エレストこそ、頭だけの女かと思ってた・・な!!」

 手首を捻らせ相手の剣を弾き飛ばそうとしたがエレストは回避した。

「破!!」

「覇!!」

 きぃん!!


 もはや、けいどろの粋を軽く越えていた。

「いいかげんにっ」

 ルミが間に入った。

「はあっ!!」

 エレストは容赦なく剣で突き貫こうとした、が

「あらよっと」

 クリスはルミを盾に避けた。

 ざく

「いったぁああああ!!!??」

 ルミはおなかを押さえて倒れた。

「どんまい」

 ラゴウが背中を叩いた。

「えい」

 隙だらけになったエレストに剣を刺す

「ぐは!?」

 WIN・・クリス

 リンゴオォーン!!!終了の鐘が鳴る。

 一同広場に集まり涙を見せていた。

「今回の結果・・私の一人勝ち!あーっはっはっは」

「ちょっと待ちぃ」

 ラゴウがクリスの肩をつついた。

「リンはどないしたんや」

「ふ」

 クリスは鼻で笑うと、指でリンを召喚した。

「・・・・寝てるわね」

 ルカがまじましとリンを見た。

 エレストはリンの口の端に残っていた生クリームを指で拭い、舐めた。

「超強力な即効性の睡眠薬が入ってるな」

「・・・・まさかリン」

「開始直後に食べに来て、早々眠ってたわよ」

 みんな溜息をついた。

 どんだけクリスのお菓子好きなんだ・・。

「ま、リンだけプラマイ0ね」

 もともと持ち金なかったわけだし・・

「次やるときはやる気のリンが居たら結果分からないわね」

 しれっとクリスは言い切った。

 皆は呆れながらも笑うしかなかった。     

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