中
開始前。
「おーい、クリス」
リンはクリスの家に入ると穴に落ちそうになった。
「おっと、・・えー竹串?」
穴を越えて進むと上からとげボールが続けざまに二個落ちてきた、リンはソレを軽々と避けると横から槍が四本発射され、ソレを避けるとさらに小型爆弾を打ち込まれるが、片手で消し去る。
「・・くーりーす」
「あら、リン、もう来るならテレポートできてよ」
「神の力は全部使用不可なんだろ!てかなんだこれ」
「泥棒避けよ、当然じゃない」
「よけって」
「もうすぐ盗って盗られての戦いがはじまるのよ!!」
「お前が強要させたんだろ」
「イヤなら良いわよ」
クリスは焼き立ての御菓子を隠した。
「私の家に侵入できたらお菓子を好きなだけ食べれたってのに」
「やっぱ、みんなで行事って大切だよね!!!」
リンはクリスの肩を組みながらポーズをつけた。
「よね!」
「なんや、リンはもうクリスに手綱にぎられてるんかいな」
「ラゴウ?」
クリスはキョロキョロと周りを見たが、ラゴウの姿は一向に見えない・・気配なら感じるけど
「ここか」
リンは最初のトラップの落とし穴に顔をのぞかせた。
そこには必至に竹にしがみついているラゴウが居た。
「・・・・なにしてるの?」
にっこりしながらクリスが言うと、リンが周りに気がついた。
やりに服が刺さって動けないアイリーンに爆弾で撃墜されたエレストにとげボールにビックリして動けないルカとソレを見ているルミがいた。
「おめーら神の力ないと雑魚だな」
「「「五月蝿い!!!」」」
クリスが紐を引っ張ると仕掛けがもどに戻っていった。
「死ぬだろ!」
「平気よ、クリス村で死んでも生きがえれるわ、私の目の前って条件があるけど」
「それじゃぁクリス村内って話じゃなくて、魔法で生きがえらせるだけだろ!」
エレストの突っ込みにクリスはむっとした。
「魔法薬だって得意よ!」
分かって言ってるんだから、性格悪い・・。
「てか、人の家にわらわら寄ってくるな!」
「人をなんかの虫みたいに扱うな!」
こんこん
ノックがされるとヴァニラが扉を開けた。
「クリスさん?少しよろしいで―――」
「あ」
穴に落ちていった。
「ヴァ二ラァァア―――!!」
ウィルマの次に運動神経の悪い女神、ヴァニラ・・。
「あーらら」
「で、話って何?」
「おニューの服が・・穴だらけの血だらけになってしまいました」
沈んだままのヴァニラを慰めるようにラゴウはヴァニラの肩に手を置いた。
「にあっとるで」
・・・・ぴき
「で、話というのはですね」
「ルミルカ、トラウマになりたくなきゃ穴をのぞかないほうがいいぞ」
「いわれずとも見ないわよ」
リンと双子を無視してヴァニラは続けた。
「私、今日より結婚の準備をしに行くのでクリス村をあけますね」
「あぁ、そういえば結婚するんだっけね」
クリスは机の上に大量のケーキを置いて飾りをつける
「うまげ」
「あ、こら、手!」
クリスはリンの手を叩く
「ということで、宜しくお願いします」
「ち、行事に参加してからでも」
「結構です」
「ち」
どんだけ舌打ちするんですか。
お昼に、前もって言っていた行事開始の鐘の根が鳴る。
「あら、はじまっちゃった?」
「そうそう、泥棒ってどうしたら良いんだ」
自力で出てきたラゴウが聞くと
「三時間待つの、広場でね・・三時間経ったら動きなさい、ってことで・・はい」
クリスが手を叩くと大きなパンチングマシンが現れクリスの家にいた奴らを一掃した。
「いってぇ!」
「聞きたいことあったのに」
ルミルカはそういって立ち上がった。
「それにしても、村人もそんなことして良いのかという顔をしているぞ」
エレストの言葉に反応し、周りを見ると、おずおずとしていた。
「あ、ちなみにの備考だけどさ」
リンは悠長に構えながら言った。
「泥棒は泥棒らしく、奪うのもOKなんだって」
この人盗みに行くより奪う気満々!?
「よっしゃ!盗みに行くぜ!」
ノリノリな村人がクリスの家に入っていって悲鳴をあげた。
「・・・・・・」
「えっと、クリスん家は避けようか」
村人達の何人かはグループになって行動を起すようだ、エリン率いる泥棒は着々とお金を集めていた、個人的に動いている村人がリンの家に侵入していった。
「いいの?」
ルカがリンのほうを見ながら言った。
「あぁ、問題ない」
泥棒が出てきた。首をかしげていた。
「リンお金何処に隠してるの?異次元バンクに全額預けるのって駄目なんでしょ?」
「あぁ」
リンはない胸を反らした。
「俺はもともと金がないんだ!」
だからクリスにたかってんの。
「どうしてリンがクリスに頭上がらないのか分かったわ」
ルミは去っていった。
「そういえば、クリスはヤル気満々だったけど、どこにいるのかしら」
警察に選ばれたルミはとりあえず時間が経つのを待った。それにしても
「あはははは」
なんで警察&捕まった泥棒用にテレビ置いてるのかしら、変にサービス良いわね・・。
「あと、少しね・・」
全員捕まえたらお終い。
「はぁ、捕まえるのは大変そう」