表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
クリス村 休止中~  作者: 綴何
氷姫の恋路の章
39/105

 命がけの調停、勝てば賠償金ゲット、負ければ支払い、犠牲の多い戦いでした・・から次の日

「ヴァニラにお見合い話があったなんて驚きだな~」

 クリスの家で御菓子を食べながらリンは言った。お茶を汲みリンの前にクリスは置くと腰をかけた。

「まぁ、だまってりゃ幼顔だから可愛いわよヴァニラ、身長低いし」

「でもさ」

 典型的な仕事人間。仕事は完璧だが料理がどうしても

「しつこいんだよ」

「しつこいのよ」

 そのほかのことは完璧にできるのに、料理だけは味付けがなんかしつこい・・。彼女もそれをコンプレックスに思っているらしく、ヴァニラの前で『しつこい』というだけで氷付けにされる。

「むつごい・・」

「そういえばクリス様」

 クグリ(人型)は洗濯物を持って現れると、ニッコリと微笑んだ。

「どうやらそのお見合いのお相手、ヴァニラ様がゾッコンだとか」

「ぶ!」

 飲んでいたお茶を吐いた。

「「うっそぉぉおおおおおおおおおお!」」






「うーん、今日もいい天気ですね」

 ルミが来てからこの村にも雨が降る、が、今日は雲もないし、晴だけだろう・・。

「なにやらいいことが・・」

「「ヴァニラー!!!」」

 クリス&リンが言葉の通り飛んできた。

「な、なんですか?」

「ヴァニラ好きな人いたなんてどうして黙ってたのー?!」

「な!何処からその情報を」

「いいじゃないどこからでも」

「そうそう」

 リンはヴァニラの手を掴んで躍らせた。

「こんなおもし・・どうして黙ってるんだ?俺たち仲間だろう」

「えぇ、すいぶんな仲間ですこと」

 クリスはリンを殴り飛ばすと、ニッコリと微笑んだ。

「勿論私達、応援しているから!」

「含みのある応援ですね」

 二人の後ろには12神・・。

「ヴァニラ好きなヤツおったんか・・ぎゃははは!」

 カキン

 ラゴウカキ氷の出来上がり。

「ヴァニラ!私ら応援してるからね」

 ルミルカも頷く。

 神様は暇なんです。

(こんな人たちに付きまとわれたら破局間違いなし!それだけは避けたい)

 ヴァニラは拳をぎゅっと握った。

「私のことは・・放って置いてください!」

 雪吹雪にまぎれてヴァニラは姿を消した。

「わーい、まってよー」


 ・・鬼が居た。 


「まァまって」

 クリスが止めに入った。

「いくら面白いからといって、ヴァニラを追い掛け回してたら何の進展もないわ」

「そうだなぁ、ただでさえツンデレだもんなー」

 ツンデレ?とラゴウが呟いたが無視して。

「ココは落ち着いて、気配を消し、尾行しよう」

 ウィルマの言葉に皆は静かに頷き、気配を消した。

「放っておいてあげたら?」

 エースと結婚したルピンが本を片手にかわいそうなものを見る目で言った。

「ばれたら殺されるんじゃないの?」

「いや、それはない」

 自信満々にクリスは言った。

「ヴァニラだから羞恥のあまり自害しようとするはずよ」

「もっと駄目でしょう」

 ルピンの言葉も虚しく届かず、耳をすませたアイリーンが「あ」と声を漏らした。

「どうやらエデンのほうに向かったみたいよ」

「じゃあ」

「行こう!!」

 テレポートで後を追った神々を見た村人達は、呆れながら自分達の生活に戻った。


みんなはヴァニラがダイスキ

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ