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クリス村 休止中~  作者: 綴何
合体獣の章
38/105


 クリス村に直帰すると、クリスと目があった。

 出会って早々の一言

「お帰りなさい、お父さん」

「いやお父さんじゃないんだけど」

 クララを抱いたリンを見ながらクリスは微笑んだ。ただの厭味らしい。

「法廷に行くわよ」

「あ?」

 なんで法廷に行くんだという顔をした。すると何故か手にはハリセンが

「私にこれから八つ当たりされるのと行くの、どっちがいい?」

「いきます」

 何かよく分からないけど、イライラしているらしいので、無難に何も言わず従うことにした。クララを家にしまい、クリスの庭をふとみると、煙を上げて倒れている人が五人もいた。

 ・・なんとなくわかった。



エデンの最高裁判所、審判者はイエスト・スリキ・・訴えたのはこちら、クリス村チーム、相手は合成獣を開発大幅に飛躍させた合成チーム。両者は表面上は微笑みあっているが、内面では睨み合う。

「では、裁判を開始する」

 カーン、コングが鳴り響く、裁判員達をのせた椅子や机はは上空に逃げる、両者が居た場所はバトルチームに変わる。

 神々の勝負は最高審判になると力ずくになる。

「・・ふ、ヴェニラの訴訟を素直に聞き、多額な賠償金を支払えば痛い目を見ずにすんだものを」

「いくら請求したんだ?」

 ヴァニラがリンの耳に囁く。

「そりゃ、無理

 向こうのチームも必至らしい。

「いでよ!合成ドラゴン!」

 鎧に身を纏った獣特有の爪のアル腕に、ドラゴンの身体、尻尾には八岐大蛇がうごめいていた。

「あ、八岐大蛇!」

 リンが指差した。

「俺のじゃん、俺の!審判」

 審判の判決。『問題なし』

「なんでだよ」

「闇の森放置してるから神権なくなってるんじゃないの?今度申請したら?」

 リンは拳を握った。

「ふ・・この俺を怒らせたな」

 魔法でリンは真っ黒なツルギを取り出した。

「真っ二つにしてやる!」

「お待ちなさい」

 ヴァニラが氷でリンを凍りずけにした。カキン・・重力に従い下に落ちる。と、丁度リンのいたところにどす黒い炎が吐かれた。

「はーはっはっは!さすが知の女神、その通りこのドラゴンの炎を闇属性が浴びると、その能力を打ち消しにしてしまう、毒をもって毒を制す、だ!!」


 氷から這い出たリンは二人の女神を見た。

「アイツら馬鹿?」

「そうね、かなりの馬鹿ね」

「私、知の女神ではなく、氷の女神なのですが、知はこっち」

 クリスを見る。

「光属性がこいつの炎を浴びると、しなびて死んでしまうのだー!なっはっは」

 聞いちゃいない。

「しょせん戦いに向いていないのよね、インテリ系の奴らって」

「どうするよ」

「潰しましょう」

 三人は魔力を解放した。

 ドラゴンが怯えて、逃げ出した。

「あ!こら」

「やっぱりな」

 リンは開発チームの後ろに立つと、めがね君らの背中を蹴飛ばした。飛ばされた彼らはヴァニラに氷付けにされた。

 クリスがニコッと笑った

「私達には向かったこと、思い知りなさい」

 金色に輝く光がクリスの両手から放たれた。

『神の裁き』

 光がチームを包み込んだ。

 ・・後はご想像にお任せしよう。


「勝者クリス村」


 こうして、合成獣は禁止され、クリスたちの畏怖が知れ渡り・・

「私のお見合いの予定が延びたのですが」

「どんまそ」


 ヴァニラの婚期ものびたのであった・・。

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