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クリス村 休止中~  作者: 綴何
違いの章
25/105

「リンちゃーん?」

 子ども達は今日もリンのところに顔を出したが、当の本人が居ない

「牛ンところにもいなかった」

「鶏のトコもー」

「リンちゃーん」

 子ども達の声に反応したクリスが様子を見に来た。

「どうしたの?」

「リンちゃんいないよー?」

「え?いるじゃない」

「どこにー?」

 クリスはある一匹の黒ヤギを指差した。

「ヤギ?」

 クリスは懐からお菓子を取り出すと目の前でちらつかせた。

 びゅん!!

 ヤギがクリスにすごい勢いで飛びついてきた。

「ヤギになんかあげないわよ」

 クリスのその言葉を聞いたヤギが急に、ぽん!っと大きな犬になった。これ以上に無いぐらい尻尾を振っていた。

「リン?」

 子ども達が不思議そうに名前を呼ぶと、犬がぼふ!っともとの姿に戻った。が、尻尾はそのままだ。

「はい」

 お菓子を手に入れご満悦らしく良い笑顔で食べていた。

「リンちゃんなんでヤギになってたの?!」

「ん?いやぁクロヤギさんになりたくて」

「嘘ばっかり、子ども達の世話に飽きたからでしょ・・たく」

 リンはてへっと舌を出した。

「そうそう、天使って意外と一度自分でこうって決めたら、最期まで遣り通さないと気がすまないのよ?私とかお菓子に今はまってて、たくさんレパートリー覚えたわ」

「それは良いことだ」

 手を出しながらリンは言った。

「今日はそれだけよ」

 残念そうに手を引っ込めた。

「悪魔は違うのー?」

「そうだな、悪魔は凝ったものでもすぐに飽きるからな、飽きたら二度としないな」

「へー」

 逆を言えば飽きなければ恐ろしいほど続くのだけど・・。

「でもでも!リンは大丈夫」

 子ども達は自信満々に頷いた。

「あ?」

 さ!子ども達がお菓子を取り出した。

「リンちゃん!あーそーぼ」

「おう、いいぜ」

 ・・情けないリンは無視して、クリスは農作業をしに自分の家に帰っていった。

 さすがクリス村の子ども達、観察力にたけている・・っていうかリンが単純すぎるだけであった・・。

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