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クリス村 休止中~  作者: 綴何
準備の章
20/105

完成


「クリス、移住させて」

「えぇ?・・いいけどなんで枕もってンのよ」

 夜一人で眠れない子ども宜しくリンは枕を持ってクリスの前に現れた。

 まぁしかし物凄く嫌そうな許可が下りたのでリンは暴れまわっていた住民も、かなり体力を削らせてから連れてきた。今は疲れている顔だが屈強な男や狡猾そうな女ばかり、まさしく鍛え抜かれた英兵達・・

「っていうかリン、本気で何を目指してたの?」

「ん?」

 のほほんとしたクリス村に少し緊張が入った、クリスは溜息をついた。

 ま、善良だけの世界じゃ、何の面白みもないからいいかな

「そうね、自己紹介しよう。リン村人呼んで」

「あいさー」

 クリスたちの家は広場の目の前にあるので、二人は家についている広いベランダに出で、村人が来るのを待った。

 ある程度集まったのでクリスは椅子から立った。

「村長クリス!一応副村長リン」

 村長に副とかあるのかという突っ込みに大してはスルーな方向で。

「今日はこのクリス村の法律について説明するよ」

 ぽん、っとクリスの頭の上に大きな巻物が広がった状態で説明を始めた。

「まず、第一条!『村長の命令に逆らうべからず』逆らったらその場で処刑!」

 のどかな村からのいきなり絶対主義が発生。

「第二条!『この村の空間に慣れれなくなった場合強制退場』ちなみにじわじわとここの重力足していってるからそろそろ足に来ると思うわ。立てれなくなったら退場」

「何の拷問?!」

「第三条!『イベントには絶対参加すること』」

「イベント?」

「これから考えるわ」

 いかにも自由横暴なクリスらしい。

「ん?なぁクリス」

「何リン」

「月と太陽が一緒に浮いてるぞ」

「おぉ」

 太陽の神リンと月の神クリスが全く同じ力の力量で相反するものだから存在するらしいが、詳しいことは二人にも分からない。

「今は昼か?」

「第四条『裁判の判決は村長がすべて判定する』いいわね、あと言っとくけど私のモットーはとりあえず『喧嘩両成敗ぶちのめす』だから」

 村人は頭をかきながら顔を見合った。自分達にはこの法律苦しいような気がすると思ったからだ。

「第五条『以上の事柄を守るなら、何をしてもいい』」

「結局何処からどこまでありなんだ?」

 村人Aが聞くとクリスは微笑んだ。

「来る物拒まず、去るもの追わず、何処へでも行ってもいいってこと。クリスの名の下にクリス村の者は何処にでも遊びに行ってもいいわよ。天国から地獄に」

「へー」

 リンは巻物を閉じた。

「今はコレで以上かな」

 クリスはまァまァ満足した顔で頷いた。そしてクリスとリンは何も無い空間を同時に見た。

「なんかよう?クスリ・アク」

 村人が悲鳴をあげた。

 何も無い空間から産み落とされるように二人が現れたからだ。

「もう、結界が強いから気持悪い登場になったじゃないさ」

「平気さ、アクは前からキモイもん」

「失礼ね!地獄界では大人気なんだよこれでも!」

「でもそれはサウジーナの方でアクちゃんは嫌われ者だけどね」

「クスリィ・・」

「どうでもいい」

 クリスはスパッと言い放った。

「いい加減私の村を覗き見するのやめてって上にも伝えてくれない?」

「そういうわけにもいかないわ」

 クスリもスパッと言い切った。

 「賢い貴女ですもの気がつかないわけないでしょう?・・貴方達がエデンの支配者を拒否したと言うことは、我々の正当な後継者が居ないということなのよ?貴方達が拒絶したことによって困るのは」

 クスリの目がカッッと開いた。

「私なのよ!!!」

「知らんがな」

 クリスは心底どうでも良さそうにいった。

「上から厭味を聞くのは私だけなのよ」

「だから知らんがな」

 何故って?アクは所詮インプだからさ

「ってことであたしゃ考えたのさ!!」

「アクが?」

 アクならつまらない事を言いそうだ。

「THEお見合いっだぁ!!!」


 やっぱりくだらなかった。

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