別れ
「ララー」
「何?ルルー」
「あの二人に注意だしとけー今、『見透かし新聞』で一面を飾っているんだけどさ」
・・・。
深い山奥でマイナスイオンが魔力によって出された風によって吹き飛ばされていた。
「え?何?なんっていった?」
魔力チャージ最短記録を練習しているクリスには、遠くで何か叫んでいるララーの声が聞こえない。急ぎのようなのでクリスは仕方なく今までチャージしていた魔力を回収した。
くだらないことだったら実験生物にしてくれる・・。
「なんなのよ」
「一瞬殺気を感じたけれど、まぁいいわ」
クリスは魔法でベンチを出して座った。
「コレ読みなさい」
「『見透かし新聞』?ヤな名前」
クリスは大きくのせられた一面に目を通した。
「……『大神天魔師の御子息であり、天界一の極悪人のぺジ氏長い囚人生活から解放』?」
ぺジ?・・タリアン?
「誰それ?」
「昔天界で大騒ぎになった大悪党でね?悪魔も天使も関係ない、使い魔も妖精も何もかも、あろう事か神殿まで破壊したのよ、彼のもつ魔力量は膨大なものなの」
「あらそー」
「……『あらそー』ってクリス怖いのよ~?」
「あらそー」
だって、私には関係ないもん
「ねぇクリス、リンは?あの子にも言わなければならないんだけど」
「知らない、呼びましょうか?」
「えぇ、頼むわ」
クリスは山々のほうを向いて
「リーン」
と呼んだ。
「聞こえないでしょうよ」
「呼んだ?」
「来たし!?」
リンにも新聞読ませる。
「大神天魔師?じゃあこの息子っての強いってことか?」
「そうね、そうなるわ。でも馬鹿そうよ」
「ふーん」
ずどどどどぉぉおぉん!!
真っ黒の雷で大きいのが一つおちた。
「誰?」
クリスは結界を張りながら聞いた。
艶かしい服装に漂うお化粧の匂い、ショートな髪の毛から見えるその顔は・・・
「「厚化粧ババァ!!!?」」
「誰が婆ぁじゃぁ!!」
だってねぇと二人は顔を合わせる。
「アク様」
ララーが頭を下げた。ブオッと風が舞うとルルーも現れ跪いてとある書簡を厚化粧女に渡した。
「うむ」
「何あれ?」
「さぁ?」
「コレか?コレはねー」
アクがじゃーんと書簡を二人に見せた。
『任務全う書』
・・・・。
「まさか?」
「そうそのまさか」
二人はルルーとララーをみた。
「楽しかったわよ?」
「いつでも遊びに来い」
どうやらいきなりお別れらしい。次は最高位 大神天魔師だ
・・・・別にいいけど、もう少しフラグ立てようよ!