悪役令嬢も転生したってよ2
メアリーが転生して初めて朝を迎えた場合。
あの後私は学校から病院に行くために私の母だというかなりふくよかな人好きのする笑みを浮かべた女性と学校の廊下を降りている時姿見を見てまた気絶したらしい。
えぇ母と名乗る女性を見て覚悟はしていましたわ。だけど受け入れられるかどうかは別じゃなくて?
何をどうしたらこんなにもおできだらけで髪は傷んでブクブクと太れますの?あぁ王妃教育がなくなったのと引き換えにこんな容姿になったのですわ…二兎を追う者は一兎をも得ず。
すぐに目を覚まし病院へ向かうと(車と呼ばれる馬車より早いのに全く揺れない不思議な箱に乗ってお母様自ら操縦なさっていてまた少し気絶しかけました。)先生から頭部を打ったことによる記憶喪失だと診断されました。
「いやぁ、奇跡だよー!記憶を無くすほど強く頭を打っているのにどこの骨も折れてないなんて!お肉の鎧のおかげだね!」
「先生!記憶は戻るのですか?うちのまりあちゃんはただでさえ骨が折れてなくても体中打ち付けて可哀想なのに!!!」
笑顔で診断する先生と涙を流すお母様。なかなか凄い光景ですわね。第一私の国でこのような失礼な態度の医者などいたら即仕事を失うでしょう。本当不思議な世界だわ。
それから車に戻り私の家より随分とコンパクトサイズなおうちに着くとここが私達の家だとお母様がおっしゃいました。使用人などいないそうです。全ての家事をお母様がこなす。つまり私平民になったようです。2階建てで食堂兼談話室兼サロンのお部屋がひとつと2階に寝室が2つの随分とこじんまりとしたお宅で私の部屋だと言われる部屋のドアを開けてびっくり。エドワード様の姿絵が何枚もあるではないですか!私はまた驚きのあまり意識を手放すのでした。
朝、自分の部屋となった使用人部屋のような小さな部屋で目を覚ますとエドワード様の前で着替えるのは気が引けますが簡単な恰好に着替え食堂に降りました。
「あらあら!ちょうど起こそうと思ったのよ!体の調子はどう?ほら!まりあちゃんの大好きな卵がゆをお鍋いっぱいに作ったわ!お代わりたくさんしてちょうだいね!」
「まぁ、お気遣いありがとうございます。お母様…?これは一体何人前ですの?孤児院の炊き出しですか?」
「まぁまぁお母様だなんて!それにもちろんこれはまりあちゃんだけの為に作った一人前のご飯よ!たくさん食べて早く元気になってね!!」
「…っうぅ可哀想なまりあ。こんなにも一晩でやつれてしまって!言葉まで変になって!」
「お父さん、早く食べて会社に行かないと遅刻しますよ?さあさあみんなで仲良く朝ご飯を食べましょう!」
あの大鍋が一人前ですって?なにがどうしたら今の私はやつれて見えますの?
『さぁ今日の朝の占いの運勢第一位は?!』
ひぃ!!!!!写真が動いて喋ったわ!!!!!!
こうして転生して何度目かの意識をまた手放したのでした。
メアリーのほうが書くネタ多くて今のところ少し長めなのが今の悩みです。