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冥王の語る異世界神話  作者: 冥王ザラスタ
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冥王の語る異世界神話その2

第3章 人間の時代

それから長い年月が経過し、数え切れないほどの人間が生まれては死んでいった。

人間たちは家族を超えた集団を作り、やがて国と呼ばれるシステムができた。

小さな様々な国が生まれ、争い、合体したり征服し合った。

数百年の混乱の後、世界は大きな五つの国に分かれた。

強い順に、北のガルダン帝国、東のレヴァント帝国、西のスログール王国、南のエナンツォ帝国

そして中央山脈の麓のライン王国。

しかし、ライン王国は山と湖に囲まれていた為に攻めにくいので残っていただけで国力はとても大国とは呼べなかった。

王のエイラスは素晴らしい統治を行い、人柄もいいので国民から慕われたが、平和主義で戦の準備を

せず、他国が攻めてきても話し合いで解決しようとしていた。

その為、ガルダン帝国が世界制覇に動いた時真っ先に狙われた。

この攻めにくい地を取って要塞を築けば、とても有利になる。

エイラス王は帝国の使者と話し、山脈の西側にある最も攻めにくい岩山の要塞を明け渡す代わりに侵略されないという条約を結ぶことに成功した。

だが帝国軍は翌日100万の軍勢で湖を渡り、王国民を片っ端から皆殺しにした。

条約は気をそらす為の罠だったのだ。

帝国軍は無慈悲で、抵抗しない者たちをも皆殺しにした。

知らせを聞いたエイラス王は怒ったが、犠牲者を少しでも減らすため自ら処刑されようとした。

しかし国民は皆、王を逃がすべく必死に戦った。

それを見た家来たちは王を縛って馬車に乗せ、最果ての村へ向かわせた。

王都が占領された後、4大国による世界戦争が始まった。

かつての王エイラスは最果ての村で絶望の淵にいた。

しかし息子のイザロフ王子が育つまでは死ねないとなんとか立ち直った。

20年後、イザロフはこの世に並ぶ者がいないほど美しい青年に成長した。

また、優しい王に育てられ性格もよかった。

だがこの王子がその後の世界を大きく変えてしまう...。


第4章  神の子

その頃、天から世界を見守っていた女神イルは人間たちの”愛”というものが気になっていた。

自分は人間を作ったが、人間たちの愛という感情が分からない。

愛する者がいるとは、どういう感じなのだろう?

彼女はしばらく人間に混じって生活することにした。

こうして、中央山脈の一番高い山の頂上に創造主は人間の姿で降り立った。

そして、山を下った最初の村を通り過ぎるとき、イザロフは彼女を目にした。

そのあまりの美しさにイザロフは一瞬で恋に落ちてしまった。

相手が神であるとも知らず。

王子に話しかけられると、イルは彼が自分を愛していると見抜いたが、

この者と愛を探してみようと思い、共に暮らしてみることにした。

人間の生活を学び、共に暮らして数年がたった頃、2人の仲は大変よくなり、イルは

自分も王子を愛し始めているのだと分かった。

そして2人は結婚し、1人の娘が生まれた。

娘の名はエレイン。神の子だ。

幼い頃から大木を片手で引っこ抜き、どんな事があっても怪我をしなかった。

村人たちは奇跡の子と呼んだ。

イザロフはこの子ならライン王国を取り戻せると思い、毎日武芸を教えた。

成長したエレインは無敵だった。

かつての王都を一晩で取り戻し、数日でライン王国全土を取り戻した。

彼女は奇跡の子として世界中で有名になり、列強国の軍人たちも次々に寝返ってライン王国に入った。



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