表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
それは絶対的能力の代償  作者: 山本正純/村崎ゆかり(原作)
第五章 ラプラス編
43/72

第四十三話 ラプラスの助手 後編

 ラプラスは盾から槍を遠ざけ、距離を開ける。

 静かな風が吹き、松明の炎を揺らす。この瞬間、ラプラスの助手とアルケミナの戦いが始まろうとしていた。

ラプラスの助手は再び槌を叩き、槍を二本に増やす。新たに召喚された槍に、松明の炎を灯す。

助手は槍を両手に持つ。そして、助手が槍を振り回す。アルケミナは助手の攻撃を盾で防ぎながら、松明に近づく。

クルスが激闘に加わろうと一歩踏み出すと、アルケミナが声を出す。

「クルス。ここは動かないで。助けは必要ないから」

 アルケミナはクルスに告げ、背負っていた創造の槌を手にする。彼女は想像の槌で松明を叩く。松明が白い光に包まれ、赤色の大太刀に変化する。

 突然の変化に、ラプラスの助手は目を見開く。

「聞いたことがありますよ。万物を創造する槌が存在するという話。確かアルケミナ・エリクシナという五大錬金術師の一人が所持しているとか。そんな珍しい槌を持っているとは。凄いですね。どうでしょうか。取引しませんか。その槌とラプラスさんとの面会許可」

「断る。ラプラスは自分で探す」

「命を助けるというお話だったのですが、残念ですね」

 ラプラスの助手は、両手に槍を持ち、それを振り回す。一方アルケミナは手にしている大太刀で槍を止める。アルケミナの大太刀が槍を一刀両断する。槍の破片が空中を舞う。

 ラプラスの助手は攻撃を避けることができない。アルケミナの一撃により、助手の体は空中を飛び、研究所の壁に叩きつけられた。

 助手の体は、その反動で、うつ伏せに倒れた。


 戦いが終わり、アルケミナは近くに落ちている石を創造の槌で叩き、鞘を創造する。大太刀の大きさにぴったりな鞘をアルケミナが広い、大太刀を鞘に納める。

 鞘に納められた大太刀をアルケミナが背負うと、彼女はクルスに声をかける。

「今の間に堂々と正面から潜入する」

 クルスは小さく縦に頷き、アルケミナの後ろを歩く。二人はそのまま、研究所の内部に潜入した。


 それから一分後、白いローブを着た二人組がラプラスの助手の前に姿を現す。一人は子供のように背の低い女。もう一人は低身長の少年である。子供の背は少年の腰の高さ程。二人の顔は白いローブで隠れているため分からない。子供はアタッシュケースを手にしている。

 子供は周囲を見渡す。ラプラスの助手は体を起こし、白いローブを着た二人組に話しかける。

「遅かったですね。取引時間にここに来たら、興味深い錬金術師さんと戦うことになって、怪我を負いましたよ」

 助手があらましを説明すると、少年が腕を組む。

「そうでしたか。ところでアレは戦闘で壊れていませんよね」

 少年が確認し、助手が首を縦に振る。

「もちろん」

 助手は少年に黒色の槌を渡す。

「確かに僕たちが求めているアレのようですね」

 子供が槌に触れながら呟く。その後子供は助手にアタッシュケースを渡す。

「報酬の十億ウロボロスです」

 助手が報酬を受け取る。その後で助手は二人に尋ねる。

「ところで、先ほどの戦いになぜ参加しなかったのでしょう。近くまで来ていたのでしょう」

 助手の問いに子供が答える。

「僕は争いが嫌いです。それに僕たちとあなたが取引をしていることは、ラプラスさんしか知らないのでしょう。目撃者は必要ありません」

「ルスお姉様。そろそろ行きませんか。遅れますよ」

 少年が子供に告げる。それから数秒後、謎の姉妹は助手の前から姿を消した。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ