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異生物出現

初めての投稿です。

ご愛読、よろしくお願いいたします。

 下らない毎日が続いている世の中。

 俺はいつものように通っている学校に登校を始めた。

 登校方法は歩きだ。家から近い、学校を選んだために電車に乗る必要が無いが、家が近すぎて自転車での登校が認められなかったのは残念だ。

 俺が通う私立式坂高等学校。全校六百人程度、一クラス三十人で構成された中で高校生に必要な勉学をしている。

 徒歩で十分ほどで校舎の一番高い所が見えて来て、それから五分程で校門を潜る事が出来る。

 同じ、紺色のブレザーを男女問わず羽織、チェック柄で濃い緑色の男子は長いズボン、女子はスカートを着て登校して居る。校門や下駄箱には教師が立ち挨拶を交わしたり、仲の良い生徒と会話を交わしている。

 俺は、一人で下駄箱に来ると靴を履き替え、一人で教室に向かう。



 俺には、友達が居ない……訳ではないと思う。

「おっはよ~大ちゃん」

 黒須大輝くろすだいきの名前。つまり、俺の名前を活気良くちゃん付け呼んで来たのは一クラスメイトの……名前なんだっけ?

 式坂高等学校の女子制服を着て、茶髪な髪を団子のように丸く一つに括り、丸く可愛い目を輝かせて俺に挨拶をして来た女子。

「ん……あぁ」

 気にしないでスル―して自分の席に向かおうとすると、挨拶をして来た子がガミガミと文句を言う。まぁ、それもスル―して席に向かうのだが。

 その途中でも何人かに挨拶を去れる中、俺は手を上げ軽く挨拶をした気に成りながら席に座った。

「はは、優子にちゃんと挨拶してやれよ」

 席に着くなり、前の席にた男子が俺に微笑みかけながら言って来る。

 こいつの名前は、武野輝明たけのてるあき。イケメンと言われる種族らしい。女にはモテ、友達感でも凄く良い奴だ。

 輝明から述べられた“優子”と言う名前。恐らく、先程挨拶をしてきた女の名前だろう。初めて知った。

 だが、俺は輝明の言葉を気にしないで窓の外を見て無視をする。

 輝明は、それをいつものように気にしないで昨日のテレビの事やニュースの事を独り言のように呟いている。俺に言って居るのか?


 時計は8と言う字を指すと校内に予鈴が鳴り響き、教室に担任の先生が来ると朝のSHRショートホームルームが始まった。

 先生は出席を取ると、連絡を言う前に大切な事があると述べ教室を出る扉を見た。

「明智、入って来い」

 先生の視線で、教室中の生徒の視線が一点に集中する。俺も然り。

 ガラガラと閉まって居た扉を開いて、見知らぬ女子が教室に入って来た。

 教室内はざわつきながら、見知らぬ女子は教卓の隣まで来て先生に自己紹介と小声で言われてから喋り始める。

「え、えっと、明智紫苑あけちしおんです。家の事情で引っ越してきて、ここに転入して来ました。よろしくお願いします」

 緊張感が滲みでるように髪色と同じで頬が赤く染まり、長い髪に式坂高等学校の制服を着ている。

 可愛らしい顔が、緊張気味の硬い顔で倍増に反映されこのクラスの男子達は嬉しそうに喜んでいる。後、うるさい。

 漫画やドラマ見たいなシチュエーションに感動感が湧いて居る男子達がうるさく、女子たちは苛立ちを表情だけで表しながらも、転校生を引きつった笑顔で歓迎する様にしている。

「フフ……」

 こんなうるさい教室の中、俺の前の席に座る武野輝明は新鮮な笑みではなく、知り合いが表舞台に出て嬉しそうな表情をしている。いや、これは知り合いだからこんな表情をしているのか。

 気持ち悪いと思いながら、どうでも良いように呆けて俺は窓の外を見てSHRを適当に聞き流した。


 SHRを終えると一時限目が始まる前に少し長めの休み時間がある。

 そこでクラスメイトの諸君たちは、群がるように転校生である明智紫苑が座る俺の隣の席にいる。

 ウザい……。誰か、ここに爆弾放り投げてくんない?

 教室内で最も人口密度が高い、俺の隣の席。熱が感じて、気持ち悪い。

 明智紫苑は、オドオドとしながら飛び交う質問に何も答えられずにいる。

 迷惑な奴等だホント。特に頭が団子の様な奴とか。

 あぁ……気持ち悪い。トイレ行こ。

 俺は立ち上がり教室を出る扉から出る。そんな時、一人のイケメンの声が聞こえて一時停止して様子を伺う。

「まぁ、まぁ皆。明智さん困ってるからさ、う~んそうだな。放課後に明智さんの歓迎会を兼ねて皆で、ファミレスでも行かないか?」

 流石イケメン、死ねば良いのに。

 武野輝明の言葉に男女問わず同意。この場は、ここで静まり返り、女子は輝明の提案に感動まで覚えている。

 そして輝明は、教室中に居る生徒全員に声を掛けた。

「神室さんも行くよね」

 笑顔で輝幸が一人の女子生徒に言う。

 神室零香かむろれいか。黒い長髪をして、睨むような鋭い視線を持つ女子生徒。いつも一人でいるボッチな子だ。

 あれは、絶対に誘われても行かないな。俺は、勝手な確信を持っていた。

 だが、彼女は躊躇いながらも頷いた。

 え? 何で? と、思いながらも俺は気持ち悪く成ってトイレに駆け込んだ。



 放課後――

「「「カンパーイ」」」

 ファミレスで高校生の言葉が一斉に飛び交う。

 放課後に成って、明智紫苑の歓迎会がファミレスで迷惑そうに開かれた。

 皆、楽しそうに頼んだモノを一緒に食べながら会話をしていた。俺はと言うと、隅の方でメロンソーダを啜りながらポテトを食べている。

 本当だったら、来る気は全くなかった。だが、輝明が奢ってくれるって言うから来たんだよ。仕方ないだろ。

 この場の主役である明智紫苑は、仲良く成ったクラスメイトと会話をしながらあちらこちを見てクラスメイトの名前を聞いて居るのだろう。

 気にしないで俺は、ポテト漁り、無く成ると再び注文をする。

 そんな中、俺の隣に団子頭の女が来た。

「大ちゃん、これ食べる? はい、あーん」

 ポテトを持って俺に食べさせようとする何とか優子。俺は、素直に口を開け食べる。

 周りは、俺の行動にビックリしながらも俺はポテトを持って優子に差し出す。

 「あーん」と、家畜のように俺が指しだすポテトを食べようとすると鼻の穴に突っ込んで嫌がらせをする。

「もう、酷いよ大ちゃん」

 無視無視。

 優子を無視して俺は、メロンソーダを飲み干す。

「……汲んで来て」

 俺が殻のコップを差し出すと、俺が口付けながら飲んでいたストローに口を付けようとしたので優子の頭を押さえて、自分で汲みに行った。

 矢張り、ファミレスのシステムは良い。ドリンクバーと言うのは、本当に良いな。二百円程度で飲み放題とは、それも奢りだがな。

「メロンソーダー好きなんですね」

 そんな時、一人の女の声が俺に言葉を掛けてくる。

 明智紫苑だ。

「隣の席の黒須君ですよね?」

 俺は、口元をへの字にしてから視線を反らして頷いた。

「こういう行事見たいな事は嫌いなんだすか? ごめんなさい、無理に着き合わせてしまって」

 俺が輝幸の誘いに一度断った所を見て居たか、何か土下座で謝りたい気分。

「……ま、まぁ、どうせ暇だし、気にしてないけど」

 絶対に視線を合わせない俺に可愛らしく、明智紫苑は笑った。

 俺は、?マークを浮かべて気恥かしそうに下を向く。

「これから、よろしくお願いします。お隣同士、偶にはお話もしましょうね」

 何だ……この超良い子は……。

 身長は俺よりも小さく、華奢な体つき、胸は小さいが無いわけではない。つまり、抱きしめたい。

 と、その時だった……。

 ズドォォン!! と言う、轟音と地響きが起こり、悲鳴と物が落ち、皿やコップが割れる音がファミレス内で木霊する。

 数秒間の地響きで動じない奴が二人……。

 俺はしっかりと見た。その中の一人がもう一人声を掛け、この場を去って行った。

 そして地響きが収まると、状況が読み込めない人達は「何、何?」と隣同士で聞き合っている。

「な、何が起きたんでしょうか?」

 意外と冷静で周りを見渡しながら明智紫苑が現状を確認する。

 ――コイツもか……。

 少し、頭の中で様々な考えを働かせていると、警報がどこからともなく鳴り響いて来た。

『異生物出現! 異生物出現! 近隣住民は速やかに近くのシェルターに避難してください。繰り返します――』

 警報は、俺達を動揺させた。こんな状況はこの町から始まり、何度かこの現象を経験している。

 それでも隠せない動揺。ファミレスの店員が近くのシェルターを案内し始めながらファミレスを出て、シェルターに向かった。

「怖いね……」

 俺の前にいるクラスメイトの女子たちが、脅えている。

「…………」

 そんな状況を気にしないで、俺は誰にも気付かれないようにこの場を後にした。


「……?」

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