ラフ雑談 顎の進展の話
僕の現物と遭遇した経験のある方ならば、廃墟に落ちている腐った蜜柑の如き顔のことも知っているかもしれない。
面長なだけとも言えるし顎が出ているとも言える自分の顔は、敢えて評するならば爆裂メゴ気持ち悪いとは思う。バランス悪いし正気が無いし。
とはいえ、そもそも外見に興味関心が無いので、どうでも良いというのが本音である。大衆社会のルッキズム具合には流石に溜息が出てしまうが。
宇宙から見れば皆ただの点で、結局全部素粒子に過ぎない。
昔から顎をイジられることは良くあったが、会話のテンポ感を形成する何かがあるのも悪くないなあという印象であった。尚、面白味も無く間も悪い雑なイジリは御免被る。
まあまあ茶色い地毛の様子を、自分が微塵も食材にカテゴライズしていないキノコと揶揄されることは、気にしていた時期もあった。あんなゲテモノと。
そんな僕の顎に関する最近のお話。
五月頭、歯の不調から始まった体調不良は、三週間程顔が大きく腫れて食事を取り辛い状況になった後、収束に向かっていた。
しかしいつまで経っても喉元の腫れだけは残っていた為、相談の結果大病院に行きCT検査することが決定した。
MAXガンまであるよなあという認識で結果を聞くまでの日々を過ごしていたが、いざ検査結果を聞くと
「歯が悪さをしているだけで他の病ではないです」
とのことであった。
結果だけを切り取ると、歯を残す方向で治療していたその歯本体が身体に問題を起こしていたので、最初から歯を抜いていれば歯医者代も大病院代も不要だったことになる。
正直結構痛手。抹茶パフェ11個分ぐらいかしら。
腫れの話も終わったので、一言のお礼を残し立ち去ろうとした時
「それとは別件なのですが、顎が過成長している可能性があります」
と言われた。
え、何それ?
その後、何か噛み合わせ等で苦労していないかということと、撮影結果から判断すると治療には保険が下りるということを言われた。
顎周辺からポキっとかメキメキとか音が聞こえることはあるが、まさかそれのことなのかい?
一応治療のことを聞くと、矯正して手術してからまた矯正するという流れで大体三年かかるらしい。篦棒長尺やん。
会計をクレジット払いで済ませてからカフェに入った僕は
「自分の顎って国から保険下りるぐらい歪やったんやなあ」
とシミジミしながら、カツカレーを食べるのであった。