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雑談集『◼️』  作者: ∀Z
思考
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思考 本当の差別と思考論

 ある日、一つのニュースを耳にした。

 それは「とあるテレビ番組内でアイヌ人差別問題が発生した」という内容であった。


 最初概略を聞いた際は、また誰かが思考力不足で配慮に欠けた発言を安易にしたのかと、いつものんかと処理した。

 しかし偶然見かけた記事に詳細が書かれていたのである。

「アイヌとあ、犬をなぞかけしたことが不適切であると問題になった。」


 ふむ。ふむふむ。——え、それだけ?

 発言の内容以前の問題であった。

 アイヌの方が発言の対象や主語ですら無かったのである。本当に呆れる。




 僕に言わせてもらえれば『本件を差別問題扱いしている大衆の方が、アイヌの方を差別』しており余程不適切である。


 もし差別を本気で問題視しているのであれば、アイヌの方はこれぐらいの冗談は笑って軽く流してくれると認知し信頼する方が、余程理に適っている。

 大衆が考える「普通の民族」ならばこんな些末なことは笑って大らかにやり過ごすじゃあないか。

 何故同じ扱いをしてあげないのであろうか。僕には不思議でならない。


 結局本件を差別だなんだと騒ぎ立てているのは、差別問題を本当に解決したくて真摯に向き合っている者ではない。

 何でも良いから騒ぎたい奴や、他者を否定し罵詈雑言を浴びせてストレス発散や自己肯定をしたい奴などの愚大衆なのである。




 まあ今回の発言が問題になったという情報や記述の「問題」という単語が、どのような意図や定義なのかは、発信の当事者ではない僕には分からない。

 マスメディアにとって、単語をあやふやな定義で用いる手法や、大した個体数が気にしていない事象を大問題かの如く取り上げて大衆を煽り騙すやり口は、常套手段である。

 類似する事例は星の数程存在し、その度に大衆は踊り踊らされている。今に始まったことではない。


 SNSが大衆の下層まで浸透している令和の時代においては、物事の本質が見えない者も安易に発信出来てしまう。

 数だけは多い大衆が各々発言し連鎖反応を起こしてゆく行為は、様々な弊害が生まれ厄介ではある。


 模倣的に同じ批判をして束の間の正義気分に浸り自己陶酔する一連の行為を無自覚なまま行う愚大衆。

 大衆からの批判対応は面倒な為、予め対応して保身戦略の為に同調の意思を示す組織。

 両者によって過剰に騒がれ扱われたに過ぎない些末な出来事を、マスメディアがいつものやり口でさも大規模な問題の如く取り上げる。

 そしてそれを茶の間のテレビ世代大衆が鵜呑みにしてしまう。


 そうやって社会に大衆ノイズが溢れ返るせいで、問題の本質を理解し有意義な内容の意見を発信している貴重な人間の声は、結果的に随分と掻き消されてしまう。

 なんと嘆かわしい。




 最後に一つ大切な雑談を添えておく。

『差別と発言している限り、差別は無くならない』


 折角なので今、本当に差別が無い世界を真剣に思い描いてみて欲しい。

 差別が無い世界には「差別」という単語も概念も存在しない。より正確に雑談するならば、人間種の認知から外れている。

 差別やそれに準ずるフレーズを用いて強く主張する行為は、根源的には差別撲滅の思想と矛盾していることを理解しておかねばならない。

 上記の思考を経由出来ていない大衆は、本質を理解した上で発言出来ている人間側ではなく、批判や保身がしたいだけの愚大衆側である為、自覚して今から気を付けて欲しい。


 出演料や原稿料を貰って意見を述べているコメンテーターや記者ですら、足切り不合格の者が数多存在している。

 意識している人間には、用いる言葉の工夫や発言の根幹に差異が存在している。

 例えば今回ならば、差別という概念自体は別に悪くない。差別だろうが区別だろうが日常で妥当に行う場面は当然存在する。問題は愚大衆の差別という概念の振るい方にある。大前提としてこの点を思考し理解していれば、使わない単語はあるし根幹のスタート地点は明確に異なる。

 本当に価値のある「意見」を述べたいのであれば、これぐらいの最低限の思考と配慮はしておいて欲しい。




 上記の雑談は難しい話ではない。

 それに本思考論「概念定義と残骸」は差別以外の凡ゆる事象においても成立する。

 何も今回に限った話ではない。つまりこれを理解していない大衆の意見は、それだけで場所分野問わず劣ってしまうということである。


 残念なことに現状は全く理解出来ていない大衆が多数派な為、寧ろ配慮している人間側が度々差別されてしまっている。

 本当ならばこの程度のことも思考出来ていないモノ達こそ差別の対象にして徹底的に排除し、本思考なんて当たり前な世界を目指していくべきなのである。


 本雑談が少しでも多くの大衆に届き、愚者が見抜ける人間になるキッカケになったならば、僕は嬉しい。

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