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オリンピック女子マラソン

「さあ、まもなくジャパンオリンピック注目の女子マラソンが開催されます。

 解説は私し森直樹と日本マラソン会会長の山中陽子さんに来て頂いております。

 何と言っても今回のレースでは、日本人選手2人が注目選手です。前回のオリンピックには怪我で出場出来ず涙をのんだ山中優。義手を付けてと言う事でオリンピックには出場出来ずパラリンピックで優勝を果たした中谷歩です。

 共に金メダルに1番近いと言われている両選手ですが、中谷歩選手前回のパラリンピックで優勝をしていますがタイムがあまり良く無く「夏の大会で暑かったから」だと言っていたのが、少し気になります。山中さんは、どう思われますか」 


「中谷歩選手は沖縄で2年間熱さ対策を考えて鍛え直したと聞いていますので大丈夫でしょう、楽しみですよ。

 それから、やはりケニヤの選手が怖いですね。かなり力を付けて来ています」 


「そうですか。中谷歩選手、山中優選手共に、どう行った走りをするのか楽しみですね。

 さあ、選手がスタート地点に並びました。

 山中優、中谷歩選手は前列の中央にいており、間もなくスタートの合図が鳴ります」



 優が、歩の方を向きながら


「7年ぶりだね、一緒に走るのは。

 今回は緊張していない見たいだから、変顔はしないからね」と、笑いながら話し掛けた。


 歩は少し昔の事を思い出し、優の方を向いて「ありがとう」と言い、スタートの合図が鳴った。



 春菜は、病室のベットに横たわり、父、母、兄とテレビを見ながら心の中で、2人とも頑張れとつぶやいた。


「選手は5キロ地点を通過しました、先頭を引っ張っているのは山中優と中谷歩選手です。

 先頭からは長い列になっていて、まだ集団は出来ていません。序盤から早いペースで走っていますが、大丈夫でしょうか。山中さん」 


「まだ序盤ですから、これからペースが落ちて先頭集団が出来て行くと思います。大丈夫でしょう」


「今、10キロを地点を通過して先頭集団は5人。

 先頭を走っているのは」山中優、そのすぐ後ろに中谷歩、日本人選手2人がっ先頭集団を引っ張っており、依然早いペースで走っています」


「まもなく折り返し地点を過ぎて今、21キロ地点を通過しました。

 先頭は山中優と中谷歩の2名、第2集団は1キロ位放され23キロ地点を今通過しました。

 山中優選手と中谷歩選手、共にオリンピック女子マラソンの大会記録を1分以上早いペースで走っています、凄いペースです。

 山中さん、2人は今、何を考えて走っているのでしょうか」

 

「マラソンのトップランナーの選手達は、ほとんどの選手が、周りで走っている人の走り方や呼吸のしかたでその人の状態が分かり、通常はそれを見、感じながら25キロ地点から35キロ地点で仕掛けて行きます。

 先頭を走ると風が当たり、それを嫌がって後ろに下がる選手もいますが、

 2人は駆け引きなしで何も考えず、自分のペースで前だけを見、向いて走っているのでしょう」


「山中優、中谷歩、横一列に並び両者一歩も引かずに先頭を走っています。

 35キロ地点が見えてきました。

 あっと、ここで山中優、前に出ました」



 山中優は大阪女子国際女子マラソンで負けた悔しさ。

 厳しくも優しく愛情をもって指導してくれた母やマリヤ、そして幼い頃の父との思い出を胸に抱き、

 オリンピックで優勝をするという父との約束を果たすために、前に出た。


「中谷歩、少し離されたが懸命に走り山中優に追いついた」



 中谷歩は、私を見つけてくれていつも優しく愛情をもって育ててくれ、

 なにも言わなかったが、無実のドーピング検査で引っ掛かりオリンピックに出場できなかった母の悔しや、悲しさ、そして私への優しさを心に思い、

 病気で走れなくなった春菜さんの辛く苦しい思いを心に感じ、病気を治れ、軌跡を怒れと、強く思い願いながら全力を尽くして走り、追いついた。



 中山春香は競技場の中から、山中陽子は実況席から、

 2人の姿を見ながら、2人とも頑張れ、と強く大きく心の中で叫んだ。


「さあ、まもなく、新しくなった日本国立競技場が、見えてきました。選手は41キロ地点を通過し、オリンピック女子マラソンの記録を、3分以上、上回っています。第二集団はテレビの画面からは見えず、かなり離れているようです。

 先頭の2人は、ほとんど並んで走っていて、山中優、中谷歩両選手、このまま行けば競技場の中、1週半での勝負になるのは間違いありません。

 さあ、競技場に、並んで入ってきました。


 競技場の中は大歓声で湧き上がり、日本人選手2人の勝負になりました。

 金メダル、銀メダルは間違いありません。さあ、どちらが一位のテープを切るのでしょうか」




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