月乃と対策 1話
それから数日後、俺と月乃に関する騒動はかなり収まってきていた。
しかし、それは同時に多くの人に認知されたということでのある。
校内を歩いているとかなり視線を感じるし、中には厳しい視線のものも多い。
(月野に惚れてたのか知らんけど、完全に八つ当たりだよな)
逆に、女子からの視線は値踏みをするようなものだ。
と言っても、俺はごく普通の顔だ。なので、すぐに興味をなくされることも多い。
誰から見ても月乃と俺では釣り合わないレベルなので、それが逆に興味を惹かれるというパターンもあるらしい。
平田曰く、最近俺のことを聞かれることが多いんだとか。なんで平田に聞くんだ?
ただ、一つ確かなのは俺がこの学校生活に視線以外に関して不満を持っていないということだ。
もう一段階落ち着けば、そう言った視線もなくなるだろう。
しかし、そうなるには何かきっかけが必要な気がする。その心当たりが一つある俺は、そのことを月乃に相談することにした。
「ふんふん。そのきっかけって?私にはピンと来ないけど」
「なんつーかな。まあ、簡単な話みんなが俺らに興味なくなればいいわけだろ?」
「そうだね。私的にもそうなってくれるとありがたいかな」
どうやら、月乃もこの話には前向きなようだ。
「だから、例えば月乃みたいなアイドル的な存在が増えるとか」
「来年に期待ってこと?」
「ああ」
「でも、それって私達にはどうしようもなくない?」
「いや、そうでもないぞ」
「誰かあてがあるの?」
そう、俺はこの条件を満たす人を知っている。それは──
「俊平の妹だ」
「浅田くんの妹さん」
「ああ。あいつはこの条件にぴったりなんだ」
「ふーん……それで、私に話したってことは何かあるんだよね?」
さすが月乃。勘がいい。
「まあ、そこは実際に会うのが一番早いだろ。今度あいつに話を通しておくから、どこかの休日で予定空いてないか?」
「休日なら基本大丈夫だよ」
「OK。じゃあ、この件は確認が取れたら連絡するわ」
そう月乃と約束を決めた。
しかし、俊平の妹に会わなければいけないのがかなりしんどい。俺の苦手とする人種なのだ。アレは。
(とりあえず、連絡だけ入れておくか)
そう思いつつも俊平の妹に連絡を取るのすら憂鬱な俺は、結局夜になるまで連絡をする気になれないのだった。




