太陽に振った手
たくさんの星たちがおたがいに結び付き
ひとつの星座を描いていることを考えると
直接見られることは禁じられながら
空でひとり輝いている太陽が
すごく孤独な、かなしい星に思えた。
この第三惑星、水の星の北半球から
光の出所に手を伸ばして
指に浮き出る血管を見つめていると
そのさみしさを、すこしだけ癒してあげられる。
そんな気がしたから
今日もぼくは太陽に手を降っている。
ひとしきり振り終わって
かすかに汗ばんだ額をぬぐって
手のひらの温もりを逃さないよう握りしめながら
ひとり、鼻をすすった。