表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
20/45

20日目 今後の人生

3768字




幽霊に取り付かれてて、今も幽霊見えているけど何か質問ある?



1:名無しさん@メイちゃん押し:2017/08/04(金)18:37:47(主)

まるで、とあるアニメのシーンのように、風呂場で石鹸で足を滑らせ派手に転んで頭を打ってから変なものが見えるようになった。


2:名無しさん@暇人:2017/08/04(金)18:40:54

1》へぇ~何、幻覚?可愛い子?


3:名無しさん@メイちゃん押し:2017/08/04(金)18:41:16(主)

いや、幻覚じゃない…と思う。可愛い女の子でもないし、どちらかというと見てて気分が良くなるものじゃない。




白い光を放つ俺のパソコン(相棒)を奏でながら、スレで暇人(他人)と会話をしていた。


ちなみに俺は、高卒後一度就職してみたが、奴隷のように俺をこき使う上司に耐え切れなくなり、現在6年目の無職の玄人。

高1の時、友達に誘われて行ってみた現場(会場)で、|メイちゃん(5人|アイドルグループのFutureヒューチャーのセンター)にガチ恋《運命の出会いを》してからもう10年の月日が経っていた。

生きていれば、ワンチャン現場いけるかもしれない。その子に接触(握手)できる可能性があるかもしれない。ただそれだけの為に生きている。


ババァが何度か奴隷(社会人)(再生させ)ようと頑張っているが、クソジジィが俺をゴミを見るように見ていようと、心底どうでもよかった。

彼女の為に生きていけるならそれで。



陽の光が入ってこないように雨戸が締め切っている窓。一定の温度に設定されて、冷風を吐き出すエアコン。そんな感じに相変わらずその日も快適な空間で、俺は作業をしている。


桜大(おうた)ちゃん~ご飯よぉ~。」


「うるせぇクソババァ、集中してんだよ俺は!飯は部屋の前に置いておけば食うって言っているだろ!!

あと、桜大ちゃんって名前を呼ぶな!!!」


訂正。たまにババァの邪魔が入るため、気が抜けない作業部屋だった。

思わず怒鳴ってしまったので


「ごめんねぇイキナリ怒鳴っちゃって~。うちのババァ、空気読めないの。」


画面の中で、俺に向かって優しく微笑みかけてくれる嫁に謝ってから、再び作業を開始した。




4:名無しさん@暇人:2017/08/04(金)18:44:32

何だ、女の子じゃないのか(´・ω・`)



5:名無しさん@メイちゃん押し:2017/08/04(金)18:45:05(主)

うん。

もちろん初めは頭を打ったせいで幻覚を見ているんだと考えていたが、6年経った今でも相変わらず見えるので、今では幽霊じゃないかと考えている。


6:名無しさん@メイちゃん押し:2017/08/04(金)18:45:34(主)

あ、忘れていたが幽霊について説明させて頂く。俺の部屋には男性の幽霊がいる。髪の長い男性だ。

初めは女性かと思って目を光らせたが、ガタイが良く顎にうっすらと見えるヒゲがあるので男性だと分かった。うむ……非常に残念だ。

まあ、あの子一筋だから、女性の幽霊が居ても関係ないけど♥


7:名無しさん@暇人:2017/08/04(金)18:46:37

ウワ━(。・ω・)ァァ━・゜・キモいぞオマエ。おまわりさ~ん、コイツです。


8:名無しさん@メイちゃん押し:2017/08/04(金)18:46:43(主)

うるさい。お前も女の子じゃないのかと凹んでただろ。


9:名無しさん@暇人:2017/08/04(金)18:46:54

はいはい、黙って聞きますよ。……聞かせてください。で、幽霊(仮)は今何してんの


10:名無しさん@メイちゃん押し:2017/08/04(金)18:48:02(主)

そいつは特に何をする事なく、ただ俺の後ろにいる。

いや、語弊だった。今俺がいじっているパソコンをずっと、死んだ魚のような目で見ている。

ホント何がしたいのか分からない。

ちなみにアレしている時も俺を見てるww


11:名無しさん@暇人:2017/08/04(金)18:50:00

へーじゃあ今もこのスレを見てんだ。




パソコンに『ああ、今も後ろにいる。てか、ナチュラルにスルーするなww』と、文字を入れているとき


「桜大ちゃん~。お風呂入っちゃって~!!」


と、気色の悪い声が聞こえてきたので


「うっさいクソババァ!!今入ろうとしたんだよ!黙ってろ!!」


と、怒鳴ってから




12:名無しさん@メイちゃん押し:2017/08/04(金)18:51:11(主)

ああ、今も後ろにいる。ちょっと風呂入ってくるので落ちるわ。また来る。




暇人に報告してから風呂に入ってきた。

風呂に入る前、親父と廊下にすれ違ったが、何も話さなかった。言いたい事があるなら直接言えば良いのに。頑固親父め……。




16:名無しさん@暇人:2017/08/04(金)18:59:02

で、俺暇人なんだわ。お~い、まだかメイちゃん押しさん。気になるんだけど~ ヽ(`-´#)ノ


17:名無しさん@メイちゃん押し:2017/08/04(金)19:20:10(主)

お待たせ!待たせたなでは続きとしよう!!てか、何かってに自己紹介とかしてんの。本当に暇なんだなオマエww


18:名無しさん@暇人:2017/08/04(金)19:23:19

まってましたー。うん。チョー暇。で、やっぱ風呂も覗かれるの?幽霊に




『そうなんだよwのぞかれてたわww』と、文字を打っている最中パソコンにメールが届いている事に気が付いた。メールの主を確認して、メールを見る。


「……ん?」


同押しだったの奴から来たメールだった。(過去形なのは、今は押され面のファンになったからだ。)内容を見て、俺は運命に絶望した。メイちゃんがブログで卒業宣言をしたという事だった。


慌ててメイちゃんのブログを見る。奴が教えてくれた通り、確かにそこには卒業宣言が書かれていた。

俺が絶望している中、空気のように確かに存在していた幽霊が、死んだ目で俺を見下ろしていた。


「見てんじゃねぇよ!どいつもこいつも本当に皆自分勝手だな!神様が居るなんて疑うよ。

……鬱だ…死のう。もう死のうかな。生きる意味なくなっちゃった……」


相変わらず何時も通り、何も言わずただ俺を濁った目で見下ろしていた。


――――――――


2017年08月05日(土)07:00


私は、自由に伸びていた髪を切ったあと洗面所でヒゲを剃り、顔を洗い身だしなみを整える。そして、まともなシャツを着て階段を降りる。

緊張して息が吸いにくくて苦しいのを感じながら、朝早くからご飯の準備をしている中年の女性に声をかける。


「……母さん…俺、働き始めるよ。」


すると、中年の女性は一瞬体を跳ね上がらせてから、ゆっくりと私を見た。


「え?桜大ちゃん……熱あるんじゃ…てか、顔見ても怒らないのかい?」

「今までごめん。俺……何時も通りに接してくれる母さんに甘えてた。」

「桜大ちゃん?……ちょ……アンタ、アンタ~!!」


「あ゛~……なんだよ。朝から甲高い声を出して……」


中年の男性が寝癖のついた頭を掻きながら、変わり果てた私を見て、目を見開いた。


「……父さんご迷惑をかけしました!!俺、頑張るから、やり直すから許してください!!」

「あ…あぁ……。分かったから頭を上げろ。」


父さんは、お辞儀をした俺に戸惑いながら


「その……頑張れよ?」


視線を逸らしながら、そう言ってくれた。


「はい!!父さん母さん、ありがとう……俺頑張るよ!!」


新しい人生が、今ここで始まったのでした。


―――――――



「ははは……。なんで俺ばっかり不幸なんだよ。俺は皆とは違うんだ…学校では苛められたし、女子には避けられるし、会社では頑張っても成果は出ないし、普通じゃないんだ。生まれてきた意味は人に馬鹿にされて笑われる為とかなんだろ?

不公平だ。理不尽だ。見た目がいいやつは無条件に愛されるんだ。……お前も俺を馬鹿にしてんだろ?ずっと上から見下してさ。いいよな幽霊は。ただ漂っていればいいんだから。」


何も言わない幽霊なんかに訴える。八つ当たりをし続けていた。


「私が、お前を馬鹿にしている?……当たり前だ。」

「……え、オマエ……しゃべ……」


初めて喋り始めた幽霊。

それに戸惑っている俺を、相変わらず曇った目で見下ろしながら話を続けた。


「お前は充分愛されているのに気付けないなんてな。本当に昔の私みたいだ。

少なくともお前だけじゃない。不幸に感じている奴なんて大勢いる。私もその一人だった。死んでからやっと気付けたんだ。」

「は?あい…え……?」


急な状況に頭が追いつかない俺は、目を白黒させていると


「全てに絶望してんだろ?死ぬんだろ?だったらお前の体よこせ。」


俺の頭に触れられないはずの手で触れながら、幽霊は嬉しそうに笑ったのでした。

それから俺は自由に動く事が出来なくなり、目の前で涙を浮かべている母さんに…10年ぶりに笑みを見せる親父に「俺じゃない!本当の俺に気づいてくれ!」と心の中で訴えるも、それが声になって出る事はない。

動けなくなってしまった俺の代わりに、幽霊が新しい人生を歩み始めたのだ。……桜大()として。




39:名無しさん@暇人:2017/08/05(土)04:44:32

おーい。メイちゃん押し(笑)。……もう何も書かないのか?

ここまで繋がらないってことは例の幽霊君に取り付かれちゃったのかな?

なんてね?演技乙です。



フィクションです。

「アイドルオタク用語大辞典」https://matome.naver.jp/odai/2142934363041877401

スレ……スレッド(thread)のモデル「おーぷん2ちゃんねる」さんで勉強しながら書きました。

2017/07/02

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ