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第参話

嘘予告ゴメンナサイ。まだ続きます。

次回最終回……かも?


すいませんお詫びの意味も込めて今急いで書いて投稿させて頂きました!


「桜……なのか?」



俺はそう"犬神"に聞く。彼女は瞳から大粒の涙を流しながら──頷いた。



桜は──半年前に何が起こったかを教えてくれた。





……何時もの様に俺の帰りを待ってくれて居た桜は突然あの男に捕えられ、そして何がなんなのか分からないまま頭以外の全てを地面に埋められたと言う。


……目の前には鶏肉があって、それを桜は食べる事が出来ない。


桜は飢えて……段々と食べる事しか考えられなくなった時……突然首の痛みと共に死んだらしい。


──そして気がついたら、俺の腕を噛み千切り食べていた……。


しかし桜の意識が戻っても、桜の現在の肉体は勝手に動き……俺の首筋を噛み千切った時に──桜は身体の自由が戻ったと言った。







桜は全身を俺の血で汚しながら俺の身体を抱きしめ、



「ゴメンなさい……ご主人……。」



そう何度も謝っていた。

血は止まらない、遠ざかる意識……別れは確実に近づいていた。



「……桜、お前がこんな事になって……、助けてやれなかった……、ごめんな……。」



俺は桜に向かってそう言いながら微笑む。

桜は泣きながら、



「……ご主……人……。」



と言う。俺は遠くなる意識の中で桜の身体の温もりを感じながら、



「なぁ桜……、また生まれ変わったらさ、俺はお前を、絶対に……、助けて……やる……。」



そう言った時、走馬灯の様に桜と過ごした日々が蘇り──俺は一粒、涙を流した。



「桜……、あり……がと……な。」



それが俺の──最期の言葉だ。



































──……ん。」



目が覚めた。カーテン越しに光が部屋に差し込んでいる。


今の時間は五時半位、犬神──いや桜はまだ寝ている時間だ。

枕はグッショリと濡れていた。



「……ゴメンな。桜。」



誰にも聴こえない様なか細い声で呟いた。

































──その日、起きて来たいつもみたいな人の姿の桜は開口一番、



「へー、今日は家なんだー、引きこもり野郎!」



と言ったので、俺は何時もの様に言い返した。……とは言っても、犬神ではなく桜と呼んだが。



「うるせーな!桜は!」



すると桜は固まった。



「……え?桜って……何で……。」



明らかに桜は狼狽していた。

俺は桜に、



「……俺は、昔お前を飼っていた。んで、死んだ後この身体に転生した……全部、思い出したよ。ゴメンな桜……今まで忘れてて……。」



と言うと、桜は、



「……ゴメンな……さい。私は……あなたに合わせる顔なんて……本当は無いんです。」



と言って、家を飛び出した。





To be continued......


……ゴメンナサイ……

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