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僕のパートナー(6)

SFカテゴリーで『光と陰-織りなす夢に形』に、双子の美人をヒロインにして毎日投稿しています。

純文学のエッセイでも思ったことを随時投稿していますが、短編集も書いてみることにしました。

反応が強かった短編を長編にしていこうかなと思っています。これもまた宜しくお願い致します!


幻影(短編集1)も完結済みでアップされています。こちらもチェックお願い致します!

エッセイも始めました!

ミサキとエリーはバトルロボットを操縦して、実戦に赴く前の特訓中であった。

バトルロボットとは、国によりデザインや仕様は違うものの、

この世界では一般的な全高6mの人型重戦車である。

武器類の装備としては、ブラスターマシンガンとレーザーキャノンを常備している。

(武器類の詳しい情報は本編の『光と陰ー織りなす夢の形』をチェック)

そして武術を習得したパイロットはソード類やスピアなども使用できる設定である。


彼らの訓練はわずか1ヶ月であるため、基本動作から始まり、

ガン類の撃ち方を習得するのがまず最初のミッションとなった。

そして、2人ペアになり模擬戦を繰り広げているところだ。


ミサキは遺伝子的に操縦に秀でた能力を持ってるのだ。

それはスピーダーのみならずこのバトルロボットにも該当するのだが、

対するエリーもアンドロイドのため状況処理能力と正確性が飛び抜けている。

2人を比較すると、ヒューマンであるミサキが俊敏性に抜きんじているため、

2人のペアの能力としては、状況判断後の戦略を組み、それを瞬時にミサキに伝える。

そして、それを受けたミサキがまず先制攻撃を仕掛ける。敵の隙ができた瞬間に

エリーが正確に仕留めるというシミュレーションがベストなストラテジーとなるようだ。


防衛軍の訓練官が、「いいぞ!2人とも!今日はここまでだ。よくわずか1ヶ月でそこまで成長してくれたな!2人のコンビネーションは抜群だよ。この調子で連合カナダ支部でも奮闘してくれ!」

と、ついに免許皆伝の運びとなった。


ミサキは短期間の特訓により疲れた体でタワマンの自室に戻った。もちろんエリーも一緒だ。

明日のカナダ行きを前に不安な表情である。

「ねえ、エリー。僕たちババ引いちゃったね・・・あのままスピーダーに乗ってても危険とは隣り合わせだけど、バトルロボットに乗って戦争に行くとは思わなかったよ。ごめんね!だって、あの帝国軍との戦争だよ・・・

それも日本に関係ないカナダ軍の司令官に就くわけだし・・・」

「いいですよ!そんなに暗くならないでください。きっといいこともありますよ。だって、普通の日本人は鎖国状態なのでカナダやヨーロッパなんかに行く経験はできないですよ!」


「でも、この戦争でどちらかがやられて1人になったら悲しいよ・・・」と感傷的になってしまった。

そして珍しくミサキの目に涙が溢れてきていた。

「ミサキ。こっちに来てください!ハグしてあげますよ!」とエリーは笑顔で手を広げている。

「日本製のバトルロボットは装甲が厚いのとレーザーキャノンを浴びない限りそんなに危険度数は高くはありませんよ。」と元気づけようとしているようだ。


「でも。レーザーキャノンをくらったら?」

「とにかく胸部中央の操縦席に当たらないようにしてください。腕でガードしたり配給があればシールドで避ければ大丈夫です。ですからカナダで武術を習得する際にはロングソードとシールドを選んでくださいね。」

「でも、いざとなったら私がミサキをガードしますよ!心配しないでください!」

「えっでも、エリーがやられちゃうじゃない!?」

「私がやられても再生可能ですから!」とまたもや笑顔である。


『そうか、エリーは再生可能なんだな・・・でも、時を一緒に過ごした彼女は居なくなるんだよな。』

と思うと愛おしくなってしまった。

アンドロイドながらミサキを気遣った優しい言葉にいてもたってもいられなくなり、力一杯エリーに抱きついてしまったのだった。すると暖かい体温を感じて涙がとめどなく流れてきた。

「エリー、君とは普通職の人間のように平穏な時を過ごして、もっとデートしたり、食事に出かけたりしたかったな〜」


「何世界の終わりみたいなことを言ってるんですか?戦いが終われば戻れますよ!そしたらいっぱいいきましょう!」

「そうだね。約束だよ!絶対やられちゃダメだよ! でも、泣いてばっかりいられないから・・・

今夜は2人で楽しもうね!本当に僕のパートナーがエリーで良かったよ!」

「エリー、メイドモードね!」

「こっちに来な!愛情いっぱいで抱いてあげるから!」

「わかりました。ご主人様!甘えてもよろしいですか?」

「いいよ。まず、何をして欲しいのかな?」

「キスをください。長いキスですよ!」とニッコリ笑った。


こうして2人は最後の湯沢の夜を愛し合ったのだった。


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