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僕のパートナー(2)

SFカテゴリーで『光と陰-織りなす夢に形』に、双子の美人をヒロインにして毎日投稿しています。

純文学のエッセイでも思ったことを随時投稿していますが、短編集も書いてみることにしました。

反応が強かった短編を長編にしていこうかなと思っています。これもまた宜しくお願い致します!


幻影(短編集1)も完結済みでアップされています。こちらもチェックお願い致します!

エッセイも始めました!


2人はダイニングテーブルでエリーが淹れたコーヒーを飲んでいるところだ。


「ねえ、エリー。君はディフェンスモードとバトルモードを搭載しているって言うことなんだけど、

それって、どのぐらい強いの?」

「どのぐらいですか・・・少し難しい質問なのですが、格闘技の技術はプログラムで身に付けております。」

「へえー そうなんだ! 空手とか?」

「はい、空手、カンフー、柔道、剣道、弓道、西洋剣術、そして忍者もです。」

「す、すごいね!」

「何か、君用の武器はあるの?」

「武器は残念ながら今のところ支給されていません。武器が調達できた場合は発揮できると思います。」


「君も知ってるかもしれなけど、僕は防衛大学を卒業したんで自衛官になるんだ。来月からだけどね。

それも航空自衛隊所属になる予定。僕らはすでに生まれた時からほぼ将来の仕事が決まってるんだ。

僕の両親の遺伝子は航空機を操縦するのに特化したDNAだったとかで。」

「はい、承知しております。この国は航空機としてはガンファイターという2人乗りスピーダーバイクがメインになりますね。そのスピーダーの最高時速は250kmで最高高度は5km。4つのターボジェットグリーンエンジンを搭載した垂直に浮上できる空飛ぶバイクです。私もミサキ様のパートナーとして乗機致します。」


「やっぱり、そうなるんだよね!? じゃその時はバトルモードになるのかな?」

「おっしゃる通りです。ミサキ様が操縦した場合は私がガン担当となり、搭載されているレーザーガンをマシンガンモードで撃つことになります。私達はガンファイターの照準器と直接連動しますのでまずは99%の命中率となりますので。」

「やっぱりそうなんだね。単に格闘技だけじゃないんだね!? じゃ入学後は宜しく頼むよ!」と言ってにっこり笑った。


「今度はエリーの料理の腕を見せてもらいたいんだけど、食材は支給された材料しかないんだ。冷蔵庫にあるから、それでランチを作れるか見てみて!」

「わかりました。少々お待ちください。」と言って再度キッチンに行った。


『今、彼女と話した感じだと、本当に人間の女性と変わらないな。特に今はメイドモードだからかもしれないけど、

受け答えはしっかりと丁寧だし。しかし、星崎さんが言ってた”ラブモード”って、聞いたことはあったけど、お互いに服従ではない信頼関係を作り、愛を培っていくってことになるんだな。まあ、攻略物じゃないけど、それはそれで楽しいかもしれないな。』と、まるで夢を見ているかのように1人で悶々と想像の世界に入っていた。


『そう言えば、予めやりたい事リストあったよな・・・ そうそう! 

まずは、デートだった! でもどこへ行くかなー 』と空想中にエリーが戻ってきた。


「ミサキ様、あるもので大丈夫そうです。好きなものもすでにインプットされていますので、ランチにはグリーンサラダとカルボナーラと赤ワインでいかがですか?」

「えっ、いいね〜!! やっぱり僕がパスタ好きってわかってるんだね!感心感心!!」

「じゃ、それで宜しくね! エリーも一緒に食べられるんだよね?」

「ミサキ様がそうお望みでしたら実際食べる事は可能です。私達はそれを分解してエネルギーに変換可能ですので。 では、少しお待ちください!」


『フツーにレストランで食べるレベルで美味しいじゃん!!』

エリーもミサキと一緒にテーブルに付き食べ始めていた。

「でも、実際 食べて味はわかるの?」

「はい、わかるというか・・・味覚センサーも装備されていますので、

どんな味か?は説明可能です。」

『なるほど、味の説明はできるんだが、美味しいと感じるか?は別物なのかな・・・」


食後は、すでにデータとしてインプットされているとは思ったのだが、

自己紹介を兼ねて、ミサキは自分の生い立ちや好きな事・嫌いな事を説明し

より理解してもらいたいという気持ちで一杯であった。


お喋りをしながら、ミサキはエリーを眺めていたが、

立ち居振る舞いも品があって好感が持てる。そして自分でプログラムしたのではあるが

我ながらプロポーションが良い子だと思った。

眺めているだけでうっとりとしているように見える。


そして、その後はバスタイム!

ここでは、2人一緒に入浴し、エリーは背中を流したりしてあげている。

この2人の組み合わせは、ヒューマンは男性、アンドロイドは女性であるが、

逆パターンもあり、ヒューマンが女性の場合は、アンドロイドは男性となる決まりであった。


そして、今日の最後の確認は就寝!

エリーの手先にはヘルスセンサーが組み込まれているため、触っただけで体温や血圧、心拍数などを

チェックし健康管理も業務内容となっている。

まあ、そんな管理も含めて、2人はベッドに入ることにした。

「あっその前に! 今日から僕らはパートナーなんだから、お休みのキスをしようよ!」

「わかりました!」と言って彼女はミサキに顔を近づけて軽くキスをした。

ミサキは愛を育むということの実感があまり湧いておらず、

人のカップルの真似事を取り敢えずしてみることにしたのだった。


『なるほど、人間とのキスは数えるほどしかしたことはないけど、まるで人間同士と変わらないな』

「じゃ、エリー、今日は早速有り難う! また明日から宜しくね! 君はスリープモードになるの?」

「はい、スリープモードに致します。おやすみ!と言って頂ければスリープモードになります。

そして、エリー、おはよう!とでも言って頂くとノーマルモードで稼働いたしますので。」


この初めての夜 ミサキは隣りにやはり女性を感じて緊張のためによく寝ることができなかった。

アンドロイドではあるが、人間の体温のようなものをかんじるのと、寝息のような呼吸音も微かに聞こえるのだ。逆に『本当に違いがわからないんだな』と感心したのだった。


そして、4月になり、2人は一緒に入職し、まずはガンファイターのシミュレーションポッドに入って暫く訓練をしていた。

「やっぱりレーザーガンのファイトではエリーに敵わないな!射撃は宜しく頼むよ!」と、

この頃になると、2人はどこから見ても仲の良いカップルに見えていた。

ラブモードの進捗はどのぐらいになったのだろうか?







ブックマーク宜しくお願いしますね!!

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