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2話、ようこそ異世界へ

2話です

洞窟の奥にあるクリスタルのなかに、綺麗な水色の髪の獣人の少女が眠るように浮かんでいる。


洞窟の中は水滴の音が『ポタンッ、ポタンッ』ゆっくりと響いていた。


天井にはまるでドリルで穴を開けたかのように綺麗な大穴が空いていた。

そこから太陽の光が入りクリスタルを輝かせて洞窟に幻想的な雰囲気を醸し出していた。


「こ、ここは一体。」



体を動かすことができない、ガラスのような結晶の中にいるようだった。

ということは?ここは異世界とやらについたということか。

なら、ここから出なくては、僕は全身に力を込めた。


「わ、割れろ。」 



すると『ピシッ』とヒビが入った、


これならいけると、と思ってさらに力を込める。


『ピシ、メキメキ、ピシ、ピシピシ、メキメキメキ、パリーーーン』と結晶が砕けて僕が落下した。


重力に引っ張られて地面に落ちるように落下してがどうにか着地した。

膝をついて四つん這いの体勢になってしまったが、まぁとっさの行動にしてはまあまあだろう。




「はぁっ、はぁっ、よかった、出られた。」



全身に力を入れて力んでいたせいで呼吸が乱れる。

それにしてもここはどこなんだ?、洞窟と言うことはわかるのだが?

というか、さっきから髪の毛が長くて鬱陶しい。


何で地面につくほど長くなってんだよ。

しかも服が白のワンピースだし。


・・・うん?、まて、白のワンピース?。


ちょっと待て、僕が白のワンピースとか着たら変態じゃん。

鑑になりそうなものを探すために、きょろきょろしていると。


僕が入っていたガラスの破片が目についた。

これならと思って破片を一つ手に取ると。


「こ、こいつは?」


何だこのロリっ子は、しかも獣耳がついてるしかも狼っぽい、それに後ろを見たら尻尾まである。

水色の長い髪と同じ色の耳と尻尾のついた可愛い獣人の少女がいた。

顔は小さく目が少しつり目で見ているだけで愛でたくなるような顔をしていた。

僕は嘘だろと思いながら、取り敢えず頬をつねってみた。


「い、いふぁい!いふぁい!。」


同じ動作を映った人物もしている 、しかも痛みも感じるってことはこれは僕か。

ま、まさか転生したら女にされるとは思ってなかった。

てっきり男の姿でなるのかと思っていた。


それに何か、ワンピースの左胸のところが少し切れて、広範囲に赤黒い染みのような汚れがついている。

ちょっとまて、この何か赤黒いのは血痕の跡じゃねーか。


神は確か殺害されたって言ってたよな、と言うことはこれは自分の血の可能性が高いな。

僕は胸を特に何も考えないで確認しようかと思ったが、待て、これ僕の体じゃ無いよな。


しかも女の子の体を見るなんて変態じゃねーか。

だけど今は自分の体だ、怪我しているのを見ないのは不味しな。

僕は「やましくない、やましくない」とぶつぶつ呟きながら。


ワンピースを首のところを広げて左胸を見た、すると5センチほどの傷跡が残っていた。



「うわーー!、すげー痛々しいや。」思わず声が出た。


だからこのワンピースが赤黒い染みが出来てるのか。




今の服装は裸足で白のワンピースの様なもの一枚〔血痕あり〕下着なし〔跨がスースーする〕・・・・。


元々の、体の持ち主はどんな生活を送っていたのか不思議で仕方ないが、取り敢えずスルーしよう。



にしてもどうしようかな、と洞窟を見渡す。


周りは鍾乳洞のような感じで、水溜まりがあって、床と天井から尖った石が生えている。


真上は不自然なほど綺麗にくり貫かれていて、地面と壁には何かを叩きつけたようにして割れたあとが残っていた。


ここで戦って殺されたと、考えるべきだな。

それに出口は1つしかないようだし進むか。


そう言えば神様は必要な物は近くに送ってあると言っていたよな。


神様に言われた言葉を思い出して洞窟の内部をしばらく調べていると岩影に宝箱がそっとおかれていた。


宝箱か、ミミック的な奴じゃないよな・・・。

大丈夫かな?と思いながら宝箱を開けると鍵もかかっておらずあっさりと開いた。

中には1枚の紙と1つの麻袋が入っていた。

紙より先に麻袋を開けると金色の腕輪が入っていた。

なんだこれ?と思いながらひとまず腕に通して紙に目を通した。


『一樹さんへ


これを読んでいるということは無事に異世界に転生出来たということですね。


まず1つ貴方自信の説明を残しておきます。

貴方の名前は魔神フェンリル、氷の魔法の使い手です。

魔神には特有の魔法があります。

それは創成魔法と呼ばれる魔神にのみ許された魔法です。

形に縛られず、詠唱も必要としない想像力により形成される魔法です。

もともと魔法のなかった貴方の世界からこちらでの魔法を使うことがかなり簡単になってるはずです。

それから袋に入っていた腕輪はマジックバックになっています。

魔物の解体から保存、それから貴方を私が感知出来るための物にもなっています。

もし私に会いたかったら、神の像に向かってこの腕輪をかざしてください。


それから貴方を封じていた場所から私が安全な場所に移してあります。

その結果私が想定していた時代より10年経過しています。

いきなり強敵の出る場所よりはいいという配慮ですので一応お知らせしておきます。


説明は以上になりますそれでは楽しい異世界ライフを頑張ってください。

神はいつでも貴方を見ていますよ。』


ふーん、なるほどなるほど・・・、て楽しい異世界ライフなんて過ごせるか!!

僕は殺されちゃった魔神になったんだそ!!

絶対逃げなきゃ、だれもいない田舎に。

だが、マジックバックかこれはありがたいが、チート能力の創成魔法か、これがどんなものかも調べる必要もある。

だが、神よ1つだけ忘れているぞ、服がねぇ。

ノーパンワンピースはさすがに冒険しすぎだ。

神よ貴方には服はそれほど重要では無かったのですか(泣)

まぁいい、ひとまず目的を整理しよう。


1つ、僕を殺したとか言う奴から逃げる。

2つ、この世界の常識を知るためにひとまず街に向かうしかない。

3つ、創生魔法を試す。

4つ、服を手に入れる主に下。


ひとまずこんなもんかな。

現状情報が少ない、ひとまずこの洞窟を出るための出口を探しにゆっくりと歩いていった。




洞窟は不思議と静かだ、だが逆に何かが息を潜めているような気もして気がきでない。


道を進めば進むほど薄暗くなってきて不安を掻き立ててくる。

大丈夫だよな、神様は比較的安全って書いてたよな。


神は魔法があるとか書いていたな、それなら魔物的なものもいるんだろうな。

あと魔神が使えると言う創生魔法も、試さないとたぶん簡単に死んでしまうだろう。



ゲームみたいにステータスがみれたらいいのにな、でもこういうのってステータスオープンって言えば出る物語とかあったよな。


「ステータスオープン。」


僕の声が洞窟に木霊した。

・・・・何も起きない、恥ずかしい、ものすごく恥ずかしい、人が本当にいなくてよかった。思わず両手で顔を覆った。

回りに人いたら絶対ヒソヒソ言われてたよ。

そうだよねゲームじゃないからステータスなんてあるわけね無いよね。

もういいや先に進もう。




しばらく薄暗い洞窟を進んでいると『バサバサ』と何かが飛ぶ音が聞こえた。


僕はその場に止まって周囲を警戒した、そしたら一匹のコウモリがこっちに向かって飛んできた。


何だこのコウモリ?うん?コウモリの頭上に文字が浮かんでる【バット】。


「・・・おもいっきり名前出てんじゃねーか!!!」


僕は思わず叫んでしまった。


何でステータスが出ないのに名前はでてんだよ、意味がわからねーよ、それならいっそのことステータスも出してよ。


僕が一人で突っ込んでると、バットが鳴き声をあげながら僕に噛みつこうと飛びかかってきた。


僕は驚きながら、横に跳び回避した。

危ない、こいつ僕がツッコンでるときに攻撃してくるとは。

氷柱を想像しながら手を伸ばし、



「食らえ《アイスニードル》」



僕がバットに向かって3本氷の氷柱を飛ばす。

確かに想像した通りに魔法が発現するな、これはかなり便利だ。

だが、バットは僕の氷柱を空で回避る。



「こ、こいつできるぞ!」



僕はしばらくバットと暑いバトルを繰り返していた!!

バットが噛みつこうとするのを僕が回避して、僕のアイスニードルをバットが避けるという茶番を繰り返していた。



「くそ、当たらねーなかなか出来る奴だ。」



避け回っているせいで疲れてくる。


「あーもう!」それに当たらないせいで、ぶつけようの無い怒りが込み上げてくる。


僕はアニメでよくみる氷の剣を想像してを構える、氷で作ったとはいえそれなりに重さはある。


いや、それなりで済んでいるし、冷たくもないのは魔法のお陰なのか?

そしてバットと僕がにらみ合い、バットが噛みつこうとした瞬間、僕は剣を振りかぶりバットを真っ二つにして決着がついた。


「か、勝った、強敵だったぜ!」


僕はキメ顔で言ってやった。

周りは誰も居ないから誰に言ってるんだって話だけどな。


だけど最初からこうすれば良かった。

何でいかにも弱そーな敵に、ここまで苦戦しなくてはいけないのだろうかまったく。



初めての戦闘とはいえやっぱり頭が回るもんじゃないな。

戦いかたを覚えないといけないな、本当に。

それにしてもこの氷の剣どうすれば消えるのかな?


取り敢えず『消えろ』と念じる、すると剣が霧散していった。

うん、すごい便利だ。


取り敢えず一通りは試したし、先に進む、そのあとも三回ほどバットに襲われが、氷の剣でなんとか倒しながら出口に向かった。




道は一本道のお陰で迷うことなく外に出ることができた。





外は天気がよく木々の間から日差しがもれる、空には鳴き声をあげながら見たことない鳥が飛んでいる。


地面は葉っぱで埋め尽くされていて、枝や何かの木の実が落ちている。

石にも苔が生えていてまさに人が入らない森って感じだ。

流石は森なだけあって空気は美味しい。


マイナスイオンやマイナスイオン



「すごい、ほんとにここは異世界なんだ。」



思わず声が出てしまった。

取り敢えず街とかに向かいたいんだけど、どっちに行ったらいいんだ?


振り返って洞窟のある方を見たが、岩山になってこっちは通れない。


まっすぐに進むしか無いよな。


僕は取り敢えず森の中で全力で走ってみた、すごい、物凄く速いこれは人の出せるスピードじゃないぞ。




流石は魔神と呼ばれる存在だ、肉体も格段に強いや。

髪をなびかせながら地面を踏みしめて駆け抜ける。


裸足で走っているのに足は痛くない。


何か裸足で走っていると子供に戻ったような気がして少し楽しかった。






すると急に後ろから、何か気配を感じた。


僕は走りながら首だけ振り返えると、かなり大きな狼が追いかけて来ていた。


いつの間に!!!こいつふざけやがって。


僕はさらにスピードを上げて走った。




うをーーふざけんな餌さなんかになってたまるか、転生直後に狼のお食事エンドとか嫌だ。


僕は全力で森を走り抜けながら崖まで来た。




後ろをを振り返ると狼の姿はなかった。


良かった、振り切ったようだ、人って命がけになるといつもより強くなるな。




人間は肉体を壊さないように確か筋力を30%しか使わないんじゃなかったけ?分からないけど、もし魔神ならそれを越えられるのでは、と思ったがあとにしよう。


崖の下を見ると、草の生えていない土の道のようなところが見えた。



「やっと、道のようなところに出たな。」




道なりに進めば街には着くだろう、取り敢えず氷の滑り台を崖の上から下まで作って滑り降りた。




そして、また全力で道を走った。





一時間ほど走っていたら、しばらくして街の門のようなところが見えた。




お、やっと街に到着か!結構走ったな、流石に少し疲れた。


でもこれだけ走って少しかだいぶ化け物だな僕は。


門まで走っていくと、鎧に身を包んだおっちゃんが話しかけてきた。



「おい!お前その血のあとはどうしたんだ!」



おっさんが驚きの表情を浮かべて、僕に語りかけてきた。


やっぱりわかります、でも何言おうかな、う~んそうだな。




「魔物に襲われてしまって、何とか倒したんですけど血を浴びてしまって。」




僕は苦笑いをしながら答えた。




くそ、余計な詮索しないで、こちらは真面目に殺されたけど生き返ったんですとか言えないんだから。



「こんなところをうろうろしてると死んでしまうぞ。


特に、嬢ちゃんみたいな小さい奴は危ないから外にでない方がいい。

ほら早く中に入りな。」




おっさんは心配して中に入れてくれた。


僕はお礼を言って街の中に入っていった。




おっさんがちょろいやつで助かったぜ。そう思いながら大きな門を通り街の中にへと入った

感想や誤字脱字とうありましたら教えていただけたら幸いです

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