水餃子
ご飯のおともには、焼き餃子ですけど。
熱く焼けた大地のような鉄板よりも
母なる海のようなスープが似合う
焦げ目のないつるりとした殻のような皮を膨らませて
その内にたっぷりと孕んでいるのがわかるだろ
美しい貝のようではあるが
その閉じた口をこじ開けるまでもない
歯をたててやれば つるりとした皮は裂けて
吸いあげたスープと 身に含んでいた肉汁が
まじりあうようにして溢れだす
やはり 海の恵みを蓄えた貝のようだね きみは
かたい殻をもたないかわりに
焦げ目のないつるりとした皮に包まれて
スープに浸るその姿が愛おしい
水餃子も好きですよ。