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空虚なヒーロー

「ハァッハッハー、この13.72m地点のハードルがないと競技ができないだろぉ。」


「なんと卑劣な!オリンピックの平和は俺たちが守る!」


本当に卑劣なのは区役所の人間だ!

声にならない想いは広い公園を抜けてビルがひしめく狭い空へと消えていった。


東京都新宿区。目の前に東京都庁がそびえる新宿門公園。勇大はファイティングポーズを構え、トラックのステージにいた。

「もう帰りたい。」

その願いが通じたのか、目の前の青い男がハードルを取り返していた。

「ハードルは返してもらったぞ!これで男子110mハードルが行える!」

語尾を強めてはいるが明らかにやる気がないのがわかる棒読みだった。

「東京五輪は俺たちが必ず成功させる!」

「「「「「大陸戦隊ゴリンジャー!!!」」」」」

拍手はなく、公園の鳩たちが飛び立つ音が響いていた。鳩が飛び立つのはオリンピックらしくていいかもしれないが、白い鳩ではなくキジバトやドバトでありがたみは薄い。

立つ鳥跡を濁さず。鳩たちが居なくなると観客は椅子だけになったいた。

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