表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
タロウ冒険記  作者: じょー
第1章 太郎でタロウ
9/148

第9話 タロウ、領地へ帰る

本日3話目です。長くはないです。


王都を出るさいに行きと同じ冒険者を雇った。どうやら冒険者達もちょうどグラウェル領へ帰るタイミングだったらしい。


「タロウ。何かいいスキルもでもあったかい?」

「あなた~、スキルは人に教えないのが一般的なのですよ~」

父様のそんな問いかけに母様が答えた。

普通は人にステータスは開示しない。必要に迫られた時くらいだ。まぁ鑑定持ちには意味ないんだが。そういう意味じゃ俺のステータス…特にエクストラスキルは秘密にしないといけないな。


「父様と母様になら見せても大丈夫です!むしろ見てもらわないとどう訓練していいか分からないです…」


「タロウはもう訓練の事まで考えているんだな。将来は騎士団か魔法師団かな?」

「タロウちゃんは、家でずっと母と暮らすのですよね~」

母様、可愛がってくれるのはありがたいけど家は出るつもりです。


「とりあえず見てください。ステータス!」


タロウ=グラウェル 5歳

HP 120/120

MP 120/120


スキル 剣術 氷魔法 土魔法 礼儀作法 算術 言語理解


エクストラスキル


おもいっきり詐欺った。しょうがないよね、しょうがないよ。偽装スキルあって本当によかった。どうせ魔法は使えるから適当にスキル欄を書き換えても問題ないし。


「タロウちゃんはスキルが豊富ですね~」

「体力は走っていたのを見てきたから分かるが魔力も平均より高いな。これからの成長が楽しみだな。」

騙して申し訳ない気持ちになってくるが。スキルは努力次第でいろいろ取れるわけだし。頑張ろう。いつか恩返ししなくちゃな。


「タロウ。お前は将来何かしてみたい事はあるか?」

5歳児らしく騎士団に入りたいとか言っておくか?それとも素直に言っておくべきかな?


「将来ですか?まだ分からないですけど、でも色々見て回りたいとは思ってます!」


母様が家を出ちゃうのかと少し騒がしいがいずれは出る。たまに帰ってくるけど。


「なら、タロウは商人になるのか?それとも冒険者になるか?」

「どちらかと言うと冒険者になりたいです」


父様が難しい顔をしている。やっぱり反対かなぁ、貴族が冒険者になるってのはめったにない。冒険者が凄い活躍して貴族になるパターンはあるが。

これは頑張って説得するっきゃないな。


「もちろん。本格的に冒険者になるのは王都の学園を卒業した後にするつもりで、10年くらい先ですけど、それまではしっかり勉強します!」

冒険者ギルドは在学中にも仮登録は出来る。本登録とそんなに変わらないけど。


「いや、お前は三男だし将来は家を次ぐ必要もない。何になりたいか決めるのは自由だ。もちろん応援はする。」

あ、反対じゃないのか。ふぅ。じゃあ、何を難しい顔しているのだろう。


「お前の家庭教師をどうするか少し悩んでいてな。騎士団か魔法師団に為りたいというなら宛はあるんだがな。」

うーん。父様は相変わらず息子に甘々である。将来稼いだら家に送りますね。


「外の冒険者に頼んで見るのはどうでしょう。あの方達なら問題もないのでは?」

ベテランそうだしな。どうせまだ遠くには行けないし。手の空いてる日に家へ来て貰う形がいいだろう。


「そうだな。あやつらならBランクだし問題もなかろう。」

家庭教師ゲットだぜ。


さっそく父様が外の冒険者を呼んでさっきの話をした。週に2日ほど冒険のいろはについて教えてくれるみたいだ。残りの5日は魔法の練習と剣術の練習と礼儀作法に勉強とやることが多くなってしまったが、必要なことだし頑張らないとな。魔法はウィング兄さん、剣術は父様が教えてくれる事に決まった。勉強と礼儀作法は母様担当だ。


◇◇◇



家に帰ってきました。やっぱ我が家はいいね。安心感が違うわ。


「父上、母上、お帰りなさい。タロウも王都はどうだったかい?」

「父様、母様、タロウちゃん、お帰りなさい!」


ウィング兄さんとニーナ姉様がお出迎えしてくれた。

王都での出来事を2人に話すとどちらも初めてのパーティーはやっぱり緊張したらしく、そこそこできた俺を褒めてくれた。


「父様!父様!魔法の練習がしてみたいのですが。」

ハルミナ様に初歩的な扱い方は教えて貰ったがまだまだイメージを固めて発動させるのに時間がかかる。戦闘には使えないレベルだ。訓練しないと。


魔法の発動にはイメージが最重要なポイントである。イメージを固めて詠唱でそれを補完し、発動する位置を決めて魔法を放つ。


イメージさえできていれば詠唱の必要はない。

例えば火を想像した時に赤が思い浮かぶ人もいれば青を思い浮かべる人もいるだろう。結論、どちらを想像しても火は放てる。もちろん赤を想像すれば赤の火を。青を想像すれば青の火を。当然威力にも差がでてしまう。だから魔法においてイメージを固める作業が1番大変かつ才能の別れ道だったりする。


次に、発動する位置だが、基本は手から魔法を放つ人がほとんどである。

これは、体から離れた位置で魔法を発動させる時は、手から魔法を放つ時よりも多めの魔力を消費するからである。


他に、手から魔法を放つと決めていた方が魔法が簡単に発動できるからという理由もある。



地面やその辺の空間から火や水を出す方が奇襲や意外性で先手を取れる事もある。

まぁ、ベテラン魔法使いは魔力の発動兆候に敏感だから回避されるんだけどね。地震の初期微動をすぐ察知できるタイプだな。


とりあえず魔法は反復練習でイメージ固めと慣れることが1番成長する。イメージ力には自信があるし。はやく驚くような魔法を使ってみたいぜ。



「そうか。ウィングちょっと見てやってくれ」

父様がウィング兄さんにそう言って父様は部屋へ戻った。やることがあるみたいだ。ウィング兄さんは魔法の成績が良かったし、勉強させて貰おう。


「タロウはどの属性が使えるんだい?」

「氷魔法と土魔法です!」


兄さんが少し驚いてる。聞いたところ、氷魔法は少ないらしい。土魔法は地面を通して発動する物が多いらしく、上級者向けらしい。

「でも、ウィング兄様は土魔法使いこなしているのでしょ?」

「まぁね、でも苦労したよ?地面を動かしたり地面から杭を出したりイメージしにくかったんだ。」

ウィング兄さんの苦労したは、他の人が諦めたりするレベルの話だったりする。体力無いのに根気はあるウィング兄さんだな。


「ウィング兄様、よろしくお願いします!」


そして、領地での生活は半ば訓練の日々となっていた。





評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
「転移したよ in 異世界」 http://ncode.syosetu.com/n1888eg/ という物も書いてます!よろしくお願いします。 こっちはラブコメです! https://ncode.syosetu.com/n7917ej/ よろしくお願いします!
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ