第3話 タロウ、目覚める
チェルト、それがこの世界の名前だ。チェルトには4つの大陸がある
チェルトの中央大陸 ルールト王国
西の大陸 レストア大陸
東の大陸 ラースト大陸
魔族の住む大陸 リンガ大陸
俺が産まれたのは中央大陸のルールト王国の西にあるグラウェル領、しかもその領主の三男坊だ。
産まれてから1年がたった。なんか寝ておきてすぐ眠くなってばっかりでとにかく長く感じた1年だった。
産まれて数日たった時に気がついた、どんな能力あるのか見る方法がまったく分からなかった。神にちゃんと聞いとくべきだったな……
それでもこの1年でいろいろ分かった事もある。時間の流れや月日に季節までも元居た世界とさほど変わらなかった。
文字は、元居た世界と違ってはいたが、読めたのは助かった。神様ありがとう。
「タロウちゃん、眼が覚めたのですか~」
紹介しようこの美人を絵に描いたような容姿でぽわぽわしてるのが俺の母親カリナ=グラウェルだ。金髪である。
何故か名前がタロウだった。異世界で。ある?そんなこと?
まぁ、慣れた名前で良かったと思っているが。
「カリナ様、先ほど目を覚まされたばかりですよ」
今答えたのが俺付のメイドことサシャさんだ。
「あー、あーあーあー」
まだ、うまく話すことができていない。もどかしい。ようやくハイハイができて少しずつ立てるようにはなってきたが。
「タロウちゃん、お散歩でもいきましょうね~」
抱っこされて屋敷の中や外を散歩するのが日課になっている。
これは、ハイハイが出来るようになり屋敷の中を徘徊してたら、危ないという理由で捕まったからである。1人で探索したかったけど。
「奥様、外でリヨン様とウィング様、ダーツ様が剣の稽古をなさっているようですのでそちらに行かれては?」
「そうねぇ~、そうしようかしら?タロウちゃんはどうかな~?」
「うーあー!」
「サシャ、お茶とお菓子の用意はお願いね~」
「かしこまりました。」
母様と外に向かった。木剣を振っている音がする。
「ウィング!ダーツ!腕が下がってきてるぞ!」
今叫んだのは父親であるリヨン=グラウェルである。父様は茶髪だった。俺は明るい茶髪だから少し違うが父様似だな。
「なんだ、お前達また散歩か?」
父様がこっちに気づいたみたいだ。
「そうですよ~。タロウちゃんの日課ですもんね~」
「だぁー!」
とりあえず返事はするようにしている。母様が喜ぶからな。
「ウィング、ダーツ、休憩にするぞ。」
「はー、はー、つ疲れた」
「疲れましたね」
ウィング兄さんはバテバテだな。頭脳派だもんね、しょうがないね。
ダーツ兄さんは逆にまだまだ元気そうだ。
「タロウも5歳になったら練習するんだぞぉ」
うちは家族仲良好らしい。父様も母様も子供にデレデレである。
「あなた、まだ理解できてませんよ~ねー、タロウちゃん」
「お前のも分かんないだろうよ」
「私のはわかるんですぅ~」
両親自体が甘々だな。ごちそうさまです。
「ウィング、ダーツ、学園の方はどうだ?」
学園は10歳から入学できる。基本は寮生活と聞いたことがある。
今は夏の休みで兄ズは帰ってきていた。
「成績は上位をキープしていますよ。魔法と学問だけですが」
ウィングはやはり身体を動かすより勉強の方が合っているのだろう。見た目も肌が白く母様似で金髪のイケメンだ。
「俺は兄様とは逆ですね。剣術、棒術、格闘術は上位とっているんですが。」
ダーツも十分凄い成績はとっていた。ダーツは俺と同じく父様似だった。
「あー!母様達こんなとこにいる!!」
遠くから声が聞こえた。こっちへ走ってくる。
「ニーナ、危ないですよ~」
母様が注意するが止まる気配はない
うちの長女ニーナだ。ウィングが13、ダーツが11、ニーナが4歳である。
「えへへー、母様ー!」
うちで1番のおてんばはニーナ姉だ。ニーナ姉は将来は母様似になること間違いなしの容姿をしている。金髪だしな。
「奥様、お菓子をお持ちしました」
サシャさんがやってくる。
「ウィング、ダーツ、剣術の練習はここまでとする。午後は用事があるから自由に過ごしていいぞ!」
「わかりました。」
ウィングが答えてすぐに父様は出掛ける準備をしにいった。
「母様!この後は私と遊んでください!」
ニーナはまだ甘えたい年頃のようだ。4歳だもんな。
「はいはい。タロウちゃんも遊びましょうね~」
こんな感じで遊んで過ごす日は続いていた。
いきなり話したり文字読めたりしたらやっぱ、やばいもんな。




