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タロウ冒険記  作者: じょー
第4章 修行 ジパンヌ
133/148

第133話 タロウ、祝われる

す、すいません!日曜日に書き終っていたのですが、投稿するのを忘れていたみたいです!


遅れてすいません、よろしくお願いします!



だいぶ深く眠りについていたのだろう。目が覚めたら太陽が真上にあった。ルミナスはずっと傍にいてくれたみたいで、周辺の空気調整をしてくれている。そりゃ、心地よい訳だ。



「タロウ君、起きたでござるか?」

「ベリー先生……」



横たわっている俺を上から覗き込む様に、ベリー先生が声を掛けてきた。顔色は悪くなく、もう動けるみたいだ。


――俺は、勝ったんだな……この人に。



「ありがとうでござるよ、タロウ君。拙者を倒してくれて」

「ありがとう……なんですか? ベリー先生」



俺に弟子は居ないから先生の気持ちを理解する事は出来ないが、弟子であれ何であれ、負けたのにそんなスッキリした顔を出来るものなのだろうか?



「そうでござる。強くなるというのはひどく退屈なモノなのでござるよ。周囲からの遠慮がちな態度から何から……とにかく、対等な相手が居ないというのは衰退する毎日だったでござる。だから、ありがとうでござるよ!これでまた鍛える楽しみが出来たでござる!」


「なるほど……なら、俺もベリー先生と対等でいられる様に修行を続けていきますね。また、戦いましょう……ですが、しばらくは懲り懲りですよ」



俺とベリー先生はしばらく笑いあって……反省会である。そこはストイックなベリー先生だから仕方ないな。何とか夕方になる前に、山を下りる方向に話を持っていけたけど。



◇◇◇



九重家に戻ってくると、玄関を入った直後にカルミナが飛び付いて……いや、抱き着いて来た。



「タロウ!タロウ!」

「ただいま、カルミナ」



カルミナは俺が負けたと考えていないのか、勝負がどっなったのかは聞いてこない。俺もカルミナが負けたとは思わないし、どっちもどっちだけどな。



「カルミナはいつ戻って来たんだ?」

「お昼くらいかしら?恥ずかしい話、フラフラで動けなかったのだけど、グレイプさんが背負ってくれたわ。さ、早く屋敷の中に行きましょう!今日は食事が豪華なのよっ!お祝いをしてくれるみたい!」



カルミナに引っ張られて食堂に向かって進んでいく。グレイプさんにお礼を言いたかったが……もう少し後でいいかな。


食堂に着くと、六道さんや一穂さん、九重家の門下生の面々……それ以外に、安部家の人達まで来ていた。流石に安部家の門下生までは来ていなかったが、双葉さんや麻津里も来ていた。



「ほら、主役は主役の席に座れ!」

「そうですよ、葡萄さんに勝ったのですから……堂々となさい」



グレイプさんと吉晴さんに促されて、俺とカルミナは二つ用意されていた上座にある席に座った。六道さんや忠晴さん、麻津里の居る中でここに座るのは少し抵抗があったが、三人とも他の席に座っているし、堂々とは出来ないがせっかくなので座らせて貰った。


俺達が席に着くと、一穂さんや命さん等の女性陣が沢山の料理を運んでくれて美味しそうな香りにお腹が鳴った。



「では、今日の主役の二人に一言ずつ貰うでござるよ!」



ベリー先生の声に反応して、皆が俺達の方に注目した。こんなに見られるとやりづらいが……何か言わないと終わらないし、食事が始まれない空気だ。



「じゃあ、私から。コホン……四年前に出場した剣武祭のリベンジを出来て本当に良かったです。ここに居る皆様のお陰で修行に集中でき、今日のこの結果を掴み取る事が出来るまで成長できました。本当にありがとうございました!」



周りから暖かな拍手が送られた。だが、カルミナはまだ着席せず立っている。



「それで、皆様に再度挨拶をさせて頂こうと思います。皆様、初めまして。カルミナ改め……カルミナ=ルールトです。ルールト王国第二王女のカルミナ=ルールトにございます。まぁ、今まで通りにカルミナとお呼びください。本日はこのような会を開いていただき、ありがとうございます」



拍手をしているのは正体を知っていたベリー先生のみで、後は開いた口が塞がらないのか、皆一様にポカンとしていた。まぁ、それも仕方ないよな……ただの冒険者、門下生として接して来た人が大国のお姫様である。中には疑ってる人が居るのかもしれないが、何も考えられない人の方が多いだろうな。


この後に話しづらいのだが……仕方ない。次は俺の番だな。



「ええっと……あれです!ベリー先生との戦いは文字通りの死闘となり、下手すれば死んでいたかもしれない程に酷なモノでした。正直、しばらくは戦いたくないですね……。この五年間、皆様のお陰でとても充実した日々でした。本当にありがとうございました!ルールト王国グラウェル伯爵家三男、タロウ=グラウェルから皆様へ最大の謝辞を送らせて頂きます。以上です」



俺の挨拶にも拍手をくれるのはベリー先生だけ……かと思いきや、麻津里は拍手をくれた。立ち直りが早いな。



「タロウさん!やはりただの冒険者では無かったのですね!カルミナさんがまさか……私と似た立場だとは思いませんでしたが」

「ふふん!」



カルミナが勝ち誇ってる……時間が経つにつれて皆の反応も生き返ってきた。拍手が起こり、祝福してもらう。それからベリー先生の更に強くなる宣言に、嫁の貰い手が無くなると六道さんが嘆いていた。そのまま乾杯の音頭もベリー先生が取って、食事会が始まった。



◇◇



「タロウ君、明日……鍛治師の所に行くでござるよ!流石に整備をしておかないといけないでござるからな」

「あぁ……確かにそうですね。軽装も買い直しとかないと……」



よく確認すれば、細かい刃零れを何ヵ所もしているかもしれない。軽装に至っては破れまくっているしな。



「私もついて行くわね!」

「わ、私も旦那様について行きます」



カルミナと麻津里も来るみたいで、明日の予定は決まった。刀の整備が終わったら……遂に、この国を出る事になるんだな……そう思うと少し寂しさが出てくる。その前に色々とやっておかないといけないな。



「明日、色々とこの街を見て回ろうか」

「そう……ね。きっと残りの時間は少ないわ」



楽しい食事会も終わり、最後に集まってくれた皆からお祝いの言葉を頂けた。おめでとうから今度、一戦しようというものまであったが、本当にありがたかった。


部屋に戻った俺とカルミナ、それに麻津里の三人でこれからの予定を立てる事にした。



「出発はいつでもいいけど……手段と目的地だけど」

「タロウの……というよりはルミナスに頼んで転移すれば良いんじゃないかしら?リリーとトリーは安倍家で預かって貰いましょ、流石に長距離は無理だろうし」



五年前に俺達を乗せてくれていた愛馬のリリーとトリーは、もう歳である。酷使するよりは、この街でゆっくりと過ごして貰った方が良いかもしれないな。転移か……一人ならまだしも、三人でどこまで飛べるかは分からないな。



「ルールトまでは多分無理だぞ?近くの街で馬を手に入れないと……」

「私の威光もこの国を出れば無価値ですから……」



麻津里は後ろに居てくれるだけでエクストラスキルが発動される、威光は確かに無いかもしれないがそれは俺達も似たようなものだ。冒険者というのを隠せばまだ十五歳の青年でしかない。



「どこに辿り着こうと良いわよ。目的地が分かっていれば良いし、魔族を倒していきましょう」

「だな……どこまで攻めているか、この国に居るだけじゃ情報が無いからな」



この国でも魔族の襲撃や魔物の増幅……既に被害は沢山あった。屈強な冒険者や門下生の多いジパンヌでも被害はある。他の国はもっと酷いかもしれない。倒して進むのも悪くない考えかもしれない。



「魔王の動きも気になるし……ルミナスは手を出せないのでしょ?」

「あぁ、だから……俺達でやるしかない。魔王が今、どうなっているかは知らないが……相当強くなっているだろうなぁ」



竜の加護を集め終わっていたら……精霊の加護をもたない俺達以外では太刀打ち出来ないだろう。



「では、少しでも早く動き出した方がよろしいかもしれませんね……旦那様」

「そうだね、身の回りの物を新調したり食料の買い込みをしたら行こうか。それまで時間もあまり無いだろうし、もちろん……またこの国には来る事もあるだろうけど、よく見ておこう」



俺達は明日からの事をもう少しだけ詳細に決めて、その日は休む事になった。



誤字脱字その他諸々ありましたら報告お願いします!(´ω`)


あと、絶賛、風邪をぶり返し中です(笑)

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「転移したよ in 異世界」 http://ncode.syosetu.com/n1888eg/ という物も書いてます!よろしくお願いします。 こっちはラブコメです! https://ncode.syosetu.com/n7917ej/ よろしくお願いします!
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