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タロウ冒険記  作者: じょー
第2章 タロウの学園生活
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第13話 タロウ、学生生活が始まる

よろしくお願いします。


「教科書よし!制服もよし!髪型よし!仕込みナイフよし!」



今日からついに学生としての日々が始まる。


「教科書よし!制服もよし!髪型よし!仕込みナイフよし!」



あー、何度確認しても何か忘れてると思えてくるな。ソワソワする。お腹痛くなってきた。

今日は朝早めに目が覚めた。いつもなら2度寝するところだが、そんな気にはなれずこうして確認作業ばかりしている。



「やべぇ、8時になりそうだ。少し急がないと」


この学園の登校時間は8時30分までだ。まだ余裕はあるが緊張してる分少しでも早く行動したかった。お腹痛くなっちゃうし。



「おはようございます。シャリーさん、何されているんですか?」


玄関には寮母のシャリーさんがいた。初日の生徒達を見守ってるのかもしれない。


「おや?タロウ様かい?大人びて見えるあんたも少しは緊張しているみたいだねぇ?私はそういうガチガチの生徒を見てるのさ!初日の楽しみさね~」


誰か寮母をチェンジしてくれ…。話しやすいがヤバいぞこの寮母は。


「そうなんですか…では行ってきますね。」



さっさと校舎へ向かってしまおう。校舎までは10分とかからずに着くから走らなくても余裕はある。他の生徒もチラホラ見えるが見んな歩いている。ん?誰か走ってくるな


「ターローウーちゃーん!ひーさーしーぶーりー!!」


たったった!と軽やかな足音が聞こえる。姉様だ!久しぶりだな。手紙はちょくちょく届いていたが会うのは3年ぶりになる。相変わらず元気だ。姉様は生徒会の中で風紀委員の副委員長をやってるらしく生徒間でも人気がある。



「姉様!お久しぶりです!」

「タロウちゃんの入学を楽しみに待ってたんだから!」


そう言って姉様は身体をベタベタ触ってくる。他の生徒もいるし少し遠慮してほしい…。



「タロウちゃん!私が学園について教えてあげるからね!今日の放課後待っててね!」

「わかりました姉様、お願いしますね。」


「さぁ、行きましょ!まずはクラスを見に行くのよ!」


クラスは校舎の入口に貼り出されてるらしい。姉様とさっそく向かった。



◇◇◇



俺の名前…俺の名前はっと、あった!Bクラスだ!計画通りだな。

あれ?キスカの名前があるぞ?

え…?王女の名前もあるな?どういう事だ?キスカはまだしも、王女は噂通りなら魔法の試験結果は良くないのだろうが、武術と学問含めたらAクラスは余裕だと思っていただけに意外だ。



「何でタロウちゃんがBクラスなの!?おかしいわ!おかしいわ!ちょっと学園に文句言ってくるわ!!」


姉様は相変わらずパンチが効いてらっしゃる。止めないとホントに行ってしまいそうだ…。


「姉様!これで良いのですよ!Aクラスじゃなくて良いんです!父様も承知の事です。」

「どういう事よタロウちゃん!Aクラスじゃないと生徒会に入れないのよ!?そんなのダメなんだから!」



姉様が騒いでる理由はそれか。すまない姉様、どちらにせよ生徒会に入る予定はないのだ。


「すいません姉様、ですが僕も放課後は冒険者になるためにギルド登録して活動する予定ですので…」

「そっか…タロウちゃん冒険者になるんだっけ…一緒に生徒会で活動したかったなぁ…」


目に見えてシュン…としてらっしゃるよ。なんかごめんなさい。



「ね、姉様?学園にいる時は分からないことを聞きに行きますので…頼りにしてますんで、ほんとに!」

「た、タロウちゃん…!やっぱりお姉ちゃんがいないとダメなのね!分かったわ、お姉ちゃんも応援してあげる!」


うーん、我が姉ながらチョロい。やはりどこかぶっ飛んでる姉である。


「では、そろそろ教室へ行きますね。放課後はお願いします」

「頑張ってねタロウちゃん!放課後楽しみにしてるわ」


姉様と別れて教室に向かった。校舎は生徒の教室と特別教室は別の建物のようだ。どちらも5階建てで教室は上から1年生2年生と学年が上がる毎に下の階に行くらしい。初年度は大変だな。



「Bクラスはここか…ドキドキするな、友達はできるかな?」

「ちょっと、いつまでそこに突っ立っているのよ」


後ろから声をかけられた。誰だよ驚かしやがって~


「か、カルミナ様!?ご、ご機嫌麗しゅうにございます。」

「いいから、さっさと退くか、教室に入りなさいよ!」


なんか5年前と全然違うじゃん!もっとお姫様してたじゃんか!もしかしてこっちが素なのか?偽りの仮面ってスキル使ってないとこんなんなのか。



「し、失礼しました。どうぞお先に…」

「ふん。分かればいいのよ」


いや、見た目と中身がある意味マッチしてるけど。5年前のパーティーでの姿はどこに行ってしまったんだ…?噂のせいで荒れてしまったのだろうか?

いやなんかほんとに違う。ツンケンしてる方が見た目通りになっていて昔聞いていたワガママ姫って話が納得できてしまう。

ふぅ。まぁ、俺も教室にはいるか。



「あっ!タロウさん、おはようございます」

「キスカさん、先に来ていたのですね。おはようございます。」


「す、すいません待っていなくて…」

「あ、いえ、約束もしてた訳ではありませんしそういう意味じゃありませんし、気にしないでください。」



黒板に席が貼り出されてるな、俺の席は……


「タロウさんお隣ですね!良かったです…」

「そのようですね。これからよろしくお願いいたしますキスカさん。」


「ふん。」


俺の席は窓側から2列目の1番後ろで左にキスカさん、反対の窓側にはまさかのお姫様である。ち、近寄りたくねぇ…




ドアが開き、教師らしき女性が入ってきた


「席につけー、ホームルームを始める」


キスカと俺も自分の席に着席し、先生の話を聞き始めた。


「私はこのクラスの担任になるローランだ。魔法の扱う授業を担当する。今から学園についての説明を行う。しっかり聞くように。」


ローラン先生はあれだな、クールビューティーって感じだ。できる大人な雰囲気でかっこいい。



学園の説明を聞くと、この学園は2年生までは決まった時間割をこなしていくみたいだ。3年になるとそれぞれ自分の進路に合わせて選択科目を取るようになる。俺の場合は冒険者科だな。


この学園は文化祭、体育祭のような物もありイベントは学園の中だけではなく周りの地域も巻き込んでのお祭り騒ぎになるらしい。楽しみだな。


放課後は基本的に自由みたいだ。クラブに入り活動するのも、冒険者ギルドに行きクエストをこなしてお金を稼ぐのも自由らしい。門限とかあるかと思いきやそれは無いっぽい。割と放任というか生徒の自主性に委ねた校風のようだ。


他にも細かい説明はあったが、気になるのはこの辺ぐらいだった。テストの赤点は補習だが俺は問題はないだろう。



「私からの説明はこのくらいだ。次に1人ずつ自己紹介をして貰おうか。廊下側の前から順番にだ。」



先生がそういうと廊下側の生徒から自己紹介が始まった。覚えきれるかな?40人近くいるぞこのクラス。


どんどん自己紹介が済んでいき、次はキスカの番だな。


「わ、私、キスカ=リーガルです…。得意な魔法は補助魔法です…。よ、よろしくお願いします…」


頑張った!頑張ったよキスカさん。後半声が小さくて聞こえづらかったけど大丈夫さ。


そのあとも自己紹介は続き次は俺の番だな。



「初めまして!タロウ=グラウェルです。一応は伯爵家の三男です。将来は冒険者になるつもりです。よろしくお願いします!」



ふぅ。噛まずに言えたな。周りから貴族が冒険者?出来損ないなのか?貴族の恥め!などと聞こえる気がするがきっと気のせいだな。キスカが心配そうにこっちを見ている、もしかしなくても気のせいじゃないのかもしれない。



「では、最後の自己紹介して貰おうか」

先生の声で最後の1人、カルミナ様の番となった。


「カルミナ=ルールト。冒険者志望。以上です。」


短っ!?俺よりやる気ないぞこの姫様。というか、王族が冒険者なんて聞いたことがない。そんなこと許されるのか?周りの生徒もざわついてる。やっぱり本来はあり得ない事なんだろう。先生だけが変わらずにクールビューティーのままでいる。



「それでは自己紹介も終わったな。授業自体は明日からだ。遅刻や忘れ物のないようにしておけ。本日は以上だ。解散してよし。」


午前中で終わってしまったな。今日は他の学年も早く終わると聞いているし教室で姉様を待ってようか。


すると、お姫様がこっちへ向かってきた。



「あんたも冒険者志望なのね?出来損ないの烙印でも押されたのかしら?」


きっつ。言葉の節々に刺があるぞ。この感じ5年前に顔合わせてるのを忘れてるなきっと。


「俺はなりたくてなるだけだ。出来損ないでもなんでもない。」



こんなんでも第2王女だから敬意を示さないといけないかな~とか思ったが、向こうがあんなんならこっちも無理しなくていいだろう。


「私は出来損ないとされてるわ…噂くらい聞いたことあるでしょ?私は噂してる奴らを見返す為に冒険者になる。そして上位精霊と契約してやるのよ!」


別に聞いていない。というか、冒険者じゃなくてもいいだろそれ。案外ただ普通に自由が欲しいのかもしれない。目標があるならどーぞ、頑張って下さいって話だ。



「そうか。俺は色んなとこを見て回る為に冒険者になりたいと思ってる。」


「そう。なら、私を手伝っ…いえ、手伝いなさい!」

「いやです。」


「…なっ!私の言うことが聞けないのかしら!?私が上位精霊と契約出来たその時にあなたの活躍が小指の爪ほどだとしてもあれば、それはとても名誉な事なのよ!?」

「目立ちたくないんですよ。はい。」


言ってやったぜ。

ぷるぷるしてる。姫様が怒りでぷるぷるしてる。というか、めんどくさそうだし嫌だろ普通に。


「後悔しても知らないわよ!」


そう言って姫様は教室を後にした。周りからの視線が痛い。


「あの…。タロウさん。良かったんですか?」

「良いんだよ。あれはただの暴君だ。関わらない方が吉と俺の中の何かが囁いてる。」



「そうなんですか…。タロウさん、この後のご予定とかは?」

「あぁ、うちの姉様がこの学園を案内してくれるらしくてな。今は姉様を待っているんだ。」


「それ、私もついてっちゃダメでしょうか…?」

「いや、たぶんだいじょ「タロウちゃん!待たせたわね!」うぶ…」


姉様がやってきたようだ。タイミングがよろしいようで…。やっぱり姉様は元気だ、むしろ元気じゃないとこをまだ見たことがないレベル。



「姉様、この子はキスカ=リーガルさんです。リーガル辺境伯家のご令嬢です。今日の案内は彼女も一緒でいいですか?」


「ふ~ん。まぁいいわ!2人とも、ついて来なさい!」


こうして学園の中を姉様に案内してもらい。入学式を除いた、学生としての生活1日目は終わった。





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「転移したよ in 異世界」 http://ncode.syosetu.com/n1888eg/ という物も書いてます!よろしくお願いします。 こっちはラブコメです! https://ncode.syosetu.com/n7917ej/ よろしくお願いします!
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