弐、狼
羚斗side
腹へったー
亜理紗&勇増&羚斗&蒼空「ぐきゅるるるぅ…(お腹の音)」
数秒間、沈黙が続く。
亜理紗「…何食べる?」
蒼空「もう今日はカップ麺で良くね?」
さんせー。正直作る気力もないし、待ってもいられないし、もう簡単にカップ麺でいいと思う。
亜理紗&勇増「さんせー。正直作る気力もないし、待ってもいられないし、もう簡単にカップ麺でいいと思う。」
全く同じこと考えてたww
お湯を注いでタイマーを押す。
3、2、1、……0の合図がなる前に勇増がタイマー止めやがった…
まあいい、はい3分!!
亜理紗&勇増&羚斗&蒼空「ズゾゾゾゾー…(カップ麺食べてる音)んまい!!!!」
くっ…カップ麺はここまで進化していたのか…
蒼空「俺もう今日は寝る。風呂は明日の朝入るわ。」
羚斗「あ、じゃあ俺も。何か疲れたし。」
亜理紗「私も。眠いし、今日は寝るー。」
勇増「俺は入ろうかな、温まりたいから。明日の朝入るならお湯は抜かない方がいい?」
亜理紗「うん、ありがとー!!!」
亜理紗&勇増&羚斗&蒼空「じゃ、お休みぃー。」
パタン…
この時ドア付近のタンスの上にあるナイフにに気付いていれば、この後の衝撃は少なかったのかもしれない。
LINEの…あった、“生櫻”。ポチッ
生櫻:阿南羚斗、君の役職は「人狼」だよ!!!君達8班の4人で人狼やってもらうからよろしくーー
は?……人…狼…俺が……?人狼、う、そ…だろ?
―――――――俺は人を殺す側になる――――――――――
LINEの8班グループを開く。
羚斗:俺達人狼だって…
蒼空:あぁ…今日は襲撃しなくて良いみたいだが…嫌、だよな…
亜理紗:私は人狼の子ども。
嫌だなんて言葉じゃ表せない…何でっ…
勇増:風呂出た。
殺したくない、でも殺されたくない…
蒼空:俺だって嫌だ!!!でも、従うしかないんだっ…
蒼空の言うことはごもっともだ、逆らったら生櫻に何されるか分からない。でも亜理紗と勇増の言い分も分かる。
羚斗:この状況で「はいやります」って人はいねえよ…
2、3組はサイコパス多いけど、少なくともこのクラスにはいない
蒼空:まぁそうだな…明日考えよう
勇増:うん…お休み
亜理紗:お休みー…
羚斗:おやすみ
――――――俺は泣いた。布団の中で。クラスの仲間を殺さないといけないという事実は、深く、深く、俺の心の中を抉ってくる。
他の3人も泣いている。4人の嗚咽が混じる中、俺は深呼吸をして一足先に眠りについた。