56話 執行者
「陽が国の組織を支える家々の家長?」
アリスは驚きの言葉を口にする
「昔の事の筈だがな。
私もそんな家々があるとは知らなかった。」
「局長、誰に聞いた?
陽だよね、他に居ない。」
「その通りだ。
一三家の存在、その役割、その家長の名は彼から聞いた。
意味はあまり無いが全員の名を教えておこう。
夕月陽
桐生院瑠花
桜花弥生
牡丹露胡蝶
紅葉朔夜
藤宮院零華
萩月帝
柴梅院綾時
松霧鶴斗
菊粂月杯
柳谷獏
御菖蒲八橋
鬼灯螢
それらが今の十三家の家長らしい。」
「それも陽からの情報なの?」
「そうだ、他にも彼はこのような物を見せてくれた。」
そう言って大和は分厚い資料を見せる、そこには沢山の人名が記されており、そのほとんどが線で消されていた
「これは夕月家の処刑リストだ。
これでも氷山の一角に過ぎない。
彼の家には代々執行者と呼ばれる者が居てその者に伝わるリストだ、執行者は夕月家以外から捨て子などを拾ってきてその者自身が了承した時にのみ執行者にしたこともあるらしい。
執行者は一度に何人かいて誰かが事故などで死んだ時に後始末などをしたらしい。
執行者は妖魔の力を持ち、なおかつ高い能力を持つ者のみなれたようだ。
ちなみに陽と陰は二人とも執行者だ。」
「執行者・・・元々は国の邪魔者を排除するための機関じゃないの?」
「その通りだ史、だが国の腐敗があまりにも進んだしまった為、それの排除もするようになったようだ。」
処刑リストをパラパラとめくっていたアリスが声をあげる
「これは・・・平安時代のものまで在る、
蘇我入鹿・・・どういうこと?」
「処刑リストに入っていたのだな。
簡単なことだ、中大兄皇子らは裏で夕月家に操作されていたということだ。」
「・・陽はあたし達に話してない事が他にあるのかな・・・。」
「その可能性はあるね。
でもあんたはあいつを好いているのだろう?
信じてみれば良いよ、恐らくあいつは敵じゃない。」
「そうだね史さん。
信じないとね。」
「そうそう、陰はあいつに告白したらしいよ。」
そして史は良い雰囲気になったところに爆弾を投下した
「そうなの、別に良いじゃない。
彼女もあたしも陽が好きならそれで。」
爆弾は不発に終わった




