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実力主義への道  作者: 酒呑童児
第六章 妹
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36話 夜の覚醒

「あら兄様私に会いに来たのですか?」


少女の言葉に苦笑した陽が言う


「お前は相変わらずだな、陰。」


「福島県で兄様待つのが面倒になって来ました、そうそう、福島県は既に壊滅させて来たから安心して下さい。」


陽は彼女の背後を見て顔をしかめた


「そんな事を言っておいて本当はそれが原因だろう。」


陰の背後に居たのは鬼の頭に大蛇の体、そして6mの羽根が一対ある魔物だった


以津真天(いつまで)だな、戦場に現れいつまで死体を放置するのかと問い続ける魔物、

害は無い筈だが?」


「害はありますよ、

風呂の時でも付きまとわれて迷惑なんですよ。」


陰は憮然として言った


「自業自得だろうが、

殺しまくった挙げ句弔いもせずに放置するからだ、せめて埋めておけと言ってるだろうが。」


「だって面倒だから…」


ため息をついて陽は言った


「死体に掘らせれば3分とかからんだろうに。」


「兄様どうにかして下さい。」


「…仕方ないな。」


陽が手を振ると骸は塵となって崩れ去った


「何を…したの?」


驚いているアリスに答える


「これがニュクスの力だ、

私は人としての力の使い方は知らなかったが、

神としての使い方なら知っている。」


さらに陽の言葉を陰が説明する


「人から妖魔になった貴女は知らないと思いますが、

私達妖魔人は生まれつき力の使い方が遺伝子レベルでインプットされています、

人の魔術はそれを模倣したものに過ぎないので、私達には逆に使い辛く、副作用もあります、

しかし己の宿す力では限界があるので私達はなるべく人の魔術も学ぶようにしています。」


「そうなんだ…」


アリスは分かったような分かってないような顔をした


「簡潔に説明すると、

人の魔術と神魔の魔術は違うもので、私達は神魔の魔術が得意と言う事だ。」


「それなら分かる。」


「…あら、あれは何かしら?」


菖蒲の言葉に陽が視線を向けると、人の軍隊が向かってくる所だった


「自衛隊か…いや、違うな、国が育てた猟犬と言った所か。」


「見たところ飛び道具は持って居ませんね、

兄様、行きますよ。」


「アリスと菖蒲は下がっていろ。」


二人は武器を手に取った


「兄様、これを。」


そう言って陰が渡したのは黒曜石で作られた数珠だった


「ようやく渡す気になったか。」


「陽、それは?

ものすごい魔力を感じるけど。」


陽が数珠を手に取ると数珠は砕け散った、

すると陽から感じる魔力がより濃密な物に変化する


「これは私の力を抑え込む呪具だ、役目を終えた今それは消滅したんだ。」


「兄様、行きますよ。」


「分かった。」


二人は軍隊に襲いかかった


陰は骨の刃を召喚して切り刻む


「今は夜、

私ニュクスに勝てる道理は無い。」

陽の体が闇に包まれ、それが晴れるとそこには、

夜空に星がちりばめられた様なドレスを着た背の高い、黒髪で銀の瞳の美しい女性が立っていた


「あれが…陽?」


アリスが目を見開く


「兄様、止めて欲しかったです、あれを見ると私達の自分に対する自信が削られて行くんですよ、

美し過ぎて。」


「陰も十分に美しいと思うよ。」


そう言って陽……ニュクスが手を振ると闇から無数の(ふくろう)が現れて兵士達を皆殺しにした






「何だったの?」


アリスが聞く


「ニュクスは女神、

私が全力を出すにはあの姿になる必要がある、それだけだ。」


元の姿に戻った陽が言った


「どちらが本当の貴方なのですか?」今度は菖蒲が聞く


「どちらが…と言う言い方は出来ないな、

どちらも私だ、

私はニュクスであり夕月陽である存在だ、

だがどちらかと言うなら私の概念の大半を占めるニュクスの方が本性と言うべきかな、

だが私は普段男の姿だから男として接してくれて構わない、

…………一応戸籍上も男だしな。」


「とりあえず貴方達の拠点がある大阪へと行きましょう、

先ほども言いましたが福島県は既に押さえています。」


「大阪か…何か起きるかも知れないな。」



4人は宮城支局に行って大阪へと戻った







「陰、何か分かったか。」


「ええ、誰も聞いていない時に教えるわ、

そう、誰も聞いていない時にね………」

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