30話 力を持つが故に
そして3人は山道等を通り、山形県の長井に到着した
「史、
ここのリーダーは何処にいる。」
「さあね、
この辺にいる筈だけど姿が見えないね。」
「2人共、この音は何?」
アリスの言葉に陽が耳をすますと、
地響きのような音がこちらに向かって来ていた
「あたしには聞こえないけどね。」
史はふてくされている
そんな史を無視してアリスは辺りを見回すと川の流れがおかしい事に気付いた
「これは……鉄砲水の前触れよ!」
「どうやら、
この最上川に繋がっている全てのダムをタイミングを計算して爆破したみたいだね、
あたし達3人に大層な事だね。」
史は苦笑している
「史さん、
笑っている場合じゃないよ。」
そうしているうちに鉄砲水が近付いてきた
「仕方ないな、
2人共、下がっていろ。」
「勝算は?」
「確実だ。」
そう言うと陽は迫り来る鉄砲水に向かって唱えた
「因果応報
咎を裁く夜の娘よ
仇為す者に復讐の刃を
ネメシス。」
呪文と共に陽が鉄砲水に力を放つと鉄砲水はそれがこの世の摂理であるかの様に逆向きに見えない力で押し返されて行った
「これで良い、
史、さっさと局員を呼べ、
制圧して岩手県に向かう。」
「分かったよ、
だけどあたしは用があるから新潟県に行く、
あんたらはあんたらで頑張って~。」
史がいつもの如く軽い調子で言った
「なら岩手県は2人で行くよ。」
そうして史と別れた後にアリスが聞いた
「さっきのは?
あの鉄砲水はどうなったの?」
「さっきの魔法はネメシスの力
復讐の女神であり
因果応報を司る
ニュクスの娘だ。
あの鉄砲水の行方はダムを爆破した者達の下だ、あの魔法は力を跳ね返すからな。」
「うん、分かった。」
「じゃあ行こうか。」
「あのさ。」
「なんだい?」
「貴方はなんでこの国を嫌っているの?
この国が腐敗していて貴方の両親の死を隠蔽されたのは知っているけど、
それだけじゃ無いように見えるよ。」
「そうだね、
君になら話しても良いかな、
だけど長い話だから道すがら話すよ。」
そして2人で岩手県へと歩き始めた
次は閑話のつもりです




