3話 退屈な日々
今回は長めです。
「つまらない」
高校の帰り道で夕月 陽はふと呟いた。
私の家族は腐った政治家に殺された、
殺されたと言っても交通事故だ、
ただ両親を轢いたのが政治家の息子だった、
だからその事件は裁判にされなかった。
犯人は確定しているし証拠もあるのに、証拠不十分で裁判にならなかった。
裁判を起こそうとした親戚もいたが、ある日急に何も言わなくなったり、行方不明になった。
だから私はこの国の政治家を認めない、
大体政治家の子供なら簡単に政治家になれ、そうじゃなければほとんどなれないような、選挙制度を行っている時点で信用出来ないのだから。
そんな事を考えながら歩いていると、
「お前があの夕月 陽か?」
チンピラ風の男3人が絡んできた。
「そうだが、何の用だ。」
「次の剣道の大会を棄権しろ。」
なるほど、大方次の大会に出るどこかの高校生のさしがねだろう。
小学校の時から大会に出てしかも無敗だからな、こんなやつらがいるのも仕方ないか。
「まあ、ただの暇潰しだからな、棄権してやってもいい。」
「ほんとか!」
あ、嬉しそう
「そうか、嫌と答えたら3人で叩き潰して無理矢理棄権させるつもりだっだな。」
「な、何故それを」
分かりやすい奴だ。
「なるほどな、力で他者を従えるか、正に真理だ、なら私を力で屈伏させてみせろ。」
「し、仕方ない、お前らやるぞ。」
「「おう」」
「雑魚共が、身の程をわきまえろ。」
チンピラが3人がナイフを取りだし襲いかかってくる。
なかなかやる、そこらの雑魚よりは強いようだ。
だが、弱い
まず1人目のみぞおちを殴り気絶させると同時に2人目のみぞおちを全力で蹴り飛ばし沈める、3人目にはいつも持ち歩いている木刀を鞘から振り抜き抜刀術で死なない程度に叩き潰した。
さて、命令したのが誰か拷問しても良いが大した奴じゃ無いだろうからほっとくとするか。
一旦は立ち去ろうとしたが、引き返し、チンピラ達のナイフを奪う、別にいらないが質に入れれば金になるだろう。
財布の中も見たが、すっからかんで3人が少しだけ可哀想に思えた。
「もう夜か」
だいぶ時間をとられたな、もう9時になっていた。
私は親がいないから別に構わないが。
チンピラ達も逃げ帰り誰もいない公園を通ろうとすると、
「パチパチパチ」
今の今まで気配がしなかった後方から突然聞こえてきた拍手に驚いて振り返る。
そこには銀色の長髪を持ち漆黒のコートを着た自分と同じ位の年の男が立っていた。
「あぁ、驚かせたなら謝ろう。君が夕月 陽君だね。」
「そうだ、お前は何者だ?」
「自己紹介がまだだったな、私の名前は
[九頭竜 大和] だ。」
「九頭竜家の者か、私の親の死因を隠蔽した一族の。」
「よく知っているな、だがそれは先代がした事だ、その事についてはすまないと思っている。」
「別に構わない、どうせ命令したのは腐った政治家だろうからな、だがそれを言う為に来たのでは無いだろう。」
「その通り、結論から言おう、
私達の組織[ポラリス]は国に反乱を起こす。
今の政府を潰し、この国に新たな秩序を与えるつもりだ、
その政府を倒す為にお前の力を貸してくれ」
その言葉は予想外だった、何もしなければ安泰な暮らしが保証されているのにそれを全て棄てると言うのだから。
「今の政府は腐っているからな、力を貸すことについては構わない。
ただ衣食住は保証してほしい。」
「当然だ有能な者にはそれなりの待遇をしなければな。」
「なら力を貸そう、ところで新たな秩序とはどのような秩序を築くつもりだ?」
「そういえば、言うのを忘れていたな、私が築こうと思う国の秩序とはな、
[絶対的実力主義]だ。」
「つまり他者より優れた者には相応の地位と権限を与えると言うことで良いのか?」
「その通りだ、君は聡明で助かる、
君なら分かっていると思うが、実力とは力、知識、知恵、戦略、魔術などの能力全てを指す」
「魔術?」
「そうだ魔術は存在する、国に隠されているがな、
お前には才能がある、機会があれば教えてやろう。」
「あとは反乱の計画の詰めだな、立ち話もなんだ、近くだから私の家でしないか?」
「そうだな、雑務は終わらせて来たからその提案に乗るとしよう。」
「分かった、それじゃあ行こうか。」
2人はより計画を確実にするため、陽の家へと歩き始めた。
バトルパートが上手く描けていたか心配です。




