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実力主義への道  作者: 酒呑童児
第十章 唯一神との闘い
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106話 ウリエル

 「ウリエル、貴様は昔から気に食わん。」

「災いの子カインよそれはお互い様です。」

大和は槍を持つと空中に浮かび上がる。

「龍脈は純粋な概念のエネルギー、定義を与えればいかなる物にもなりえる。

・・・少なくともこのくらいは容易い。」

「厄介な能力を、これだから人間は。」

「ほう?神は人に自由を与えたのではないのか?力を持つ事も自分の意思を持つ事も神は許さぬとでも?」

「神は自らに逆らわない者にのみ自由と慈愛を与えるでしょう、逆臣に価値があるとでも?」

「それもそうだな、だがそれならば神に束縛される事もあるまい。」

大和は槍で空を薙ぐ、その途端稲妻が槍の先端から迸りウリエルを襲う。

「この程度で私を倒そうとでも?」

炎の障壁を作り出してウリエルはそれを防ぐ。

「そんな事は初めから思ってなど居ない。」

後ろから聞こえた声にウリエルが振り返ろうとした時にはその体は槍に貫かれていた。


 「私が・・・負けるとは。」

「貴様は弱い、それだけだ。」

「私達は楽園を作るのですよ、例え裏切者の貴方でさえも暮らす事を認める場所を、それが何故?」

「そんな物は不要だ、管理された幸福の中に身を沈めるぐらいなら自分で掴み取った苦行の方がましだ。」

「人は弱い、実力主義の世界で生きていける者など皆無に等しい!」

「それが何だと言うのだ?あの様な屑どもが政権を握らないようにする為の最良の方法だ。」

「それで貴方達は永久とわに国を支配するのですか!」

「国を導くのは優秀な人間、私達である必要などない、最初の法整備などは私達が行うが、それ以降は他の人間も入れていく、例え意見が違ったとしてもその能力を否定する事はあり得ないからな。」

「それで、貴方は・・・何を?」

「神による支配からの脱却、そして社会的に存在すら認められて居ない妖魔人の存在の公認を。」

「それは、夕月陽の意思ですか。」

「そうだ、奴の唯一の頼み、たがう事は無い。」

「何故それを彼が自分で行わないのか分かって居るのですか?」

「当然だ、それが奴の意思、干渉する権限は私には無い。」

「それがどのような結果につながったとしても?」

「・・・・・無論だ。」

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